○
石田昌宏君
自由民主党・
こころの
石田昌宏です。
本日、時間がそんなにありませんので、
沖縄そして
北方についてそれぞれ一問ずつ、
質問というか
提案に近いかもしれませんが、していきたいというふうに思っています。
まず、
沖縄ですけれども、お酒の話です。お酒というのは、もちろん
味そのものも楽しみがありますけれども、
会話をして楽しむだとかいろんな楽しみ方がありますが、これらに加えて、やっぱり
歴史とか
文化とかお酒が持っている
物語、
ストーリーというものに着目してみるといろんな
観点があるのかなと思っています。
というのは、
世界中でたくさん飲まれています例えばワインとかウイスキーというのも、もちろん安く楽しめるものもありますけれども、それぞれのうんちくというか
歴史とか、そういったものを踏まえてかなり
価値が高いものがあります。
造り手の歩んできた道ですとかその
地域の
文化というのもとても重要になっています。これが
物語となってお酒の
価値を高めていくんだというふうに考えています。
ところで、
日本の
国酒といえば
日本酒、それに
焼酎、それから
沖縄は
泡盛があります。
物語とか
ストーリーという
観点からすると、実は
泡盛というのは
国酒のお手本になるんじゃないかなというふうに考えています。
というのは、
泡盛というのは古くから、例えば出産とか結婚とか
誕生日ですとか、いろんな人生の節目の場面で皆が集まってそれを飲み継ぐという形、飲むというんじゃなくて飲み継ぐんですけれども、というのは、
かめに入った
泡盛が各
家庭にありまして、それを
記念日に飲んだりします。もちろん飲み干すということも余りしないで、一部残っちゃうんですけれども、残ったものはそれで終わりではなくて、そこにまた新しい
泡盛を元の量になるまで継ぎ足します。そうやって保存をします。多分同じものをずっと長く置いているだけだとひねてしまうんでしょうけど、新しいものを足すことによって古い
泡盛と新しい
泡盛が混ざり合って
熟成をしていく、そんな
感じで、ある
意味歴史、
家庭の
歴史を継いでいくという、こういった
文化だと
思います。このやり方を仕次ぎというふうに言うそうです。長いものだと百年以上も仕次ぎが続いているようなものもあるそうで、いわゆる
家庭だとかその
地域の
文化をまさしく醸し出しているものじゃないかなと
思います。
こういったお酒の飲み方こそがある
意味歴史や
文化の
物語をつくっていくのかなと思っていますが、この
泡盛、残念ながら
平成十六年をピークに十一年間連続して
出荷量が減ってしまっています。今、
沖縄はすごいインバウンド良くて、
沖縄の人に聞いても景気良くなったというふうに言うぐらいで、人はたくさん来ていますし、
人口そのものも増えているんですけれども、残念ながら、
外国人、
泡盛なかなか買っていかないという、こういった
状況で、ちょっと乗り遅れた
感じがします。
ここで、売り方見ていると、例えば空港のお店に行くと
泡盛の瓶や何かが並んで売っているんですけれども、そこで終わっちゃってもったいないんですね。大事なことは、
泡盛そのものが持っている仕次ぎという
文化ですとか、そういったものと併せて語りながらやっぱり売っていくということをしなければいけないと
思います。もしそれが
外国人なり
日本人に伝わっていけば、ある
意味、例えば一回旅行して
かめを買って、またちょっと飲んで、足りなくなったらもう一回
沖縄行こうかなとか、場合によっては世代を超えてそういうことも起きるかもしれません。それがまさしく
価値となっていくような気がします。
そういった考え方を私は注目しているので、例えば
日本酒とか
焼酎に関しても、古酒ですとか
熟成酒というのの
意味がもっともっと
日本で広がったらと思っているんですが、そういった点で
泡盛は
是非先頭に立ってほしいなと思っています。
そこで
提案が
一つあるんですけれども、こういったお酒の、お酒って物ですけれども、
文化を、
物語を持っているという点に着目して、
泡盛を、物ではあるんだけど、あえて
無形の、
ユネスコがやっている
無形の
文化遺産といった形で登録することを推薦する
運動などを
是非政府を挙げてやっていただいたらなというふうに
思います。
泡盛の持っている
文化の
物語の
価値というのをきっちりとみんなで位置付け直していって、その
価値の理解を広めていくと、いいきっかけになると
思います。
是非、
泡盛が
無形文化遺産に登録できれば、
世界中の
愛飲家がこの
価値に気付いていくんじゃないかなというふうに
思いますけれども、
鶴保大臣、
是非一言よろしくお願いしたいと
思います。