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2017-03-10 第193回国会 参議院 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
公式Web版
会議録情報
0
平成
二十九年三月十日(金曜日) 午後零時十分開会 ─────────────
委員
の
異動
三月九日 辞任
補欠選任
橋本
聖子
君
朝日健太郎
君
山本
一太
君
青山
繁晴
君 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
藤井
基之
君 理 事
猪口
邦子君 山田 宏君
石橋
通宏
君
竹谷とし子
君 委 員
青山
繁晴
君
朝日健太郎
君 石田 昌宏君
今井絵理子
君 島田 三郎君 中川 雅治君 長谷川 岳君 松川 るい君 徳永 エリ君
鉢呂
吉雄君 高瀬 弘美君 紙 智子君 儀間 光男君
アントニオ猪木
君
糸数
慶子君
国務大臣
外務大臣
岸田
文雄
君
国務大臣
(
内閣
府
特命担
当
大臣
(
沖縄及
び北方対策
))
鶴保
庸介
君 副
大臣
内閣
府副
大臣
石原
宏高
君
大臣政務官
外務大臣政務官
武井
俊輔
君
事務局側
第一
特別調査室
長 松井 一彦君 ───────────── 本日の
会議
に付した案件 ○
沖縄及
び
北方
問題に関しての
対策樹立
に関する
調査
(
沖縄及
び
北方
問題に関しての
施策
に関する件 ) (
派遣委員
の
報告
) ─────────────
藤井基之
1
○
委員長
(
藤井基之
君) ただいまから
沖縄及
び
北方
問題に関する
特別委員会
を開会いたします。
委員
の
異動
について御
報告
いたします。 昨日、
橋本聖子
君及び
山本一太
君が
委員
を辞任され、その
補欠
として
朝日健太郎
君及び
青山繁晴
君が選任されました。 ─────────────
藤井基之
2
○
委員長
(
藤井基之
君)
沖縄及
び
北方
問題に関しての
対策樹立
に関する
調査
を議題といたします。
沖縄及
び
北方
問題に関しての
施策
に関する件について
関係大臣
から
所信
を聴取いたします。 まず、
鶴保沖縄
及び
北方対策担当大臣
から
所信
を聴取いたします。
鶴保沖縄
及び
北方対策担当大臣
。
鶴保庸介
3
○
国務大臣
(
鶴保庸介
君)
沖縄及
び北方対策
を担当する
内閣
府
特命担当大臣
の
鶴保庸介
でございます。
沖縄及
び
北方
問題に関する
特別委員会
の
開催
に当たり、
所信
を申し述べます。 まず、
沖縄政策
について申し上げます。
沖縄
については、昭和四十七年の
本土復帰
以降講じられてきた様々な
施策
によって、
社会資本
の
整備
、
就業者数
の
増加
、入
域観光客数
の
増加
や
有効求人倍率
が初めて一を超えるなど着実に
成果
を上げてきています。しかし、
全国
と比較すると依然として
失業率
が高いなどの
課題
が存在し、必ずしも
県民
一人一人が豊かさを実感できているとは言えない
状況
であります。 一方で、
沖縄
は、東アジアの中心に位置する
地理的特性
や
日本一
高い
出生率
といった
優位性
、
潜在力
を有しています。これらを生かし、
沖縄
が
自立
的に
発展
することにより、
地方創生
のモデルとなることを目指し、引き続き、
沖縄振興策
を総合的、積極的に
推進
してまいります。
平成
二十九年度の
沖縄振興予算
については、厳しい
財政状況
の中、
沖縄振興
を
国家戦略
として総合的、積極的に
推進
するために必要な額を積み上げ、総額三千百五十億円を計上いたしました。 特に、今後の
産業イノベーション
の
創出
につなげるための
予算
や
離島市町村
の
活性化
のための
予算
を新たに計上しています。
産業
の
創出
については、
中核
となる
人材育成
を始め、高度・高
付加価値
な
産業
の
集積
・
育成
、
企業誘致
に取り組んでまいります。 また、
アジア主要都市
を結節する
国際物流拠点
の
形成
を
推進
するとともに、
企業
の
集積
や
国際物流拠点
を活用した
物づくり産業等
の
創出
を図ってまいります。 厳しい
自然的条件
に置かれている
沖縄
の
離島
については、
海洋環境
の
保全等
に重要な
役割
を担っていることに鑑み、頑張る
市町村
が行う先導的な
事業
を国が直接
支援
し、その
活性化
に取り組んでいきます。
観光
・
リゾート産業
については、
平成
二十八年の入
域観光客数
は過去最高の八百六十一万人を記録し、このうち、
外国人観光客
は二百八万人を記録するなど、十年間で二十倍を超える伸びを示しており、インバウンドも急速に
増加
しています。引き続き、
沖縄
の
観光振興
に強力に取り組んでまいります。 また、
空港
や
港湾
、
主要幹線道路等
の
社会資本整備
を一層
推進
してまいります。 まず、
全国県庁所在地
中で最も深刻とされる
沖縄
の渋滞問題については、
沖縄
の新たな
交通環境創造会議
を立ち上げ、
幹線道路網整備
や
交差点改良
、
交通結節点整備
など、できるところから着実に
実施
することといたします。また、
沖縄
において最先端の
科学技術
を積極的に取り入れ、
バス自動運転
の
実証実験
を行うこととしており、この結果を踏まえ、
地域
の
公共交通
の
活性化
を図ってまいります。 重要な
拠点空港
である那覇
空港
の
滑走路増設事業
については、
平成
三十一年度末の
供用開始
に向け、着実に
事業
を進めてまいります。 また、近年、
大型クルーズ船
の
寄港
が急増し、今や
寄港地
として魅力にあふれる
沖縄
が
全国
の
クルーズ需要
をリードしています。那覇港、石垣港、平良港、
本部港等
の
受入れ環境整備
に万全を期してまいります。
沖縄科学技術大学院大学
、OISTについては、
開学
から五年目を迎え、新たな
研究棟
の建設や
新規教員
の採用など、
規模拡充
に向けた
取組
を
支援
するとともに、
産業
の
イノベーション
につながる
産学連携
を図ってまいります。 また、子供の
貧困
については、
経済界
や
教育界
など、様々な
立場
の
皆様
と連携しつつ、
支援員
の配置や
居場所づくり
、親の
経済的自立
の
支援
などにしっかり取り組んでまいります。また、
沖縄
の将来を担う
人材
の
育成
に努めることで、
貧困
の連鎖を断ち切り、
沖縄
の
自立
、
発展
につなげてまいります。 このほか、
農林水産業
の
振興
、
北部地域
の
振興
、
鉄軌道等
の
調査
を進めるとともに、子育ての
支援
及び雇用の
促進
にも取り組んでまいります。また、
不発弾対策
についても着実に
取組
を進めてまいります。 加えて、こうした様々な
沖縄振興策
を広く周知していくため、昨年、
フェイスブック
を開設するとともに、本年一月には新たにパンフレットを作成いたしました。今後とも、
沖縄県民
の
方々
を始めとする
皆様
に対して、
沖縄振興
の
取組
を積極的に発信していきたいと
考え
ております。
沖縄
には今なお多くの
在日米軍専用施設
・区域が存在し、
沖縄県民
の
皆様
に大きな御
負担
を掛けているものと認識しております。昨年末には
北部訓練場
の
過半
である四千ヘクタールの
返還
が実現し、
沖縄
の
本土復帰
後、
最大規模
の
返還
となりました。引き続き、
沖縄
の
皆様
の
理解
を得る努力を続けながら、
沖縄
の
基地負担軽減
に取り組むことが
政府
の
方針
です。 特に、
普天間飛行場
については、その
危険性
の除去を図ることが極めて重要な
課題
であるとの認識の下、
日米合意
に従い、一日も早い
移設
に向けて
政府
として取り組むこととしております。
西普天間住宅地区
を始めとする
駐留軍用地
の
跡地利用
は、今後の
沖縄振興
の
観点
から極めて重要な
課題
です。
地元
の
要望
である
国際医療拠点構想
の
具体化
に向け
用地
の
先行取得
が
開始
されたところであり、今後も
跡地利用
をしっかりと
推進
してまいります。 私としても、
沖縄振興
を担当する
大臣
として、
県民
の心に寄り添いながら、
沖縄
の
振興策
を一歩も二歩も進めてまいる
所存
です。 次に、
北方領土
問題について申し上げます。
北方領土
の日である二月七日には、元
島民
や
返還要求運動関係者
に加え、各党の
代表者
にも御
出席
をいただき、
平成
二十九年
北方領土返還要求全国大会
を
開催
いたしました。私からは、元
島民
の
皆様
の過ぎた歳月に対する無念さや、その
思い
を受け継いでいる若い
世代
の
皆様
の力強い
意思
をしっかりと受け止め、
北方領土
問題の
解決
に向けて断固たる
決意
と強い
意思
を持って取り組んでいくことをお約束したところです。
安倍内閣総理大臣
からも、元
島民
のふるさとへの切実な
思い
をしっかりと胸に刻み、一歩一歩着実に前に進めていくとの強い
決意
が表明されたところです。
北方対策担当大臣
として、
北方
四島の
帰属
の問題を
解決
して
日ロ平和条約
を締結するという
我が国
の一貫した
基本方針
の下、この問題が一日も早く
解決
されるよう、
国民世論
の
啓発
を
強化
することが重要です。このため、
関係団体
と密接に連携しながら、
外交交渉
を後押しする
国民世論
の
啓発
に
全力
で取り組んでまいる
所存
であります。
内閣
府
北方対策本部
のホームページに
北方領土
問題についての分かりやすい解説を掲載し、随時更新しているほか、昨年十一月には
北方領土隣接地域
の
交流人口
の
拡大
に向けた
関係省庁等会議
を立ち上げ、
北方領土隣接地域
への
訪問客拡大
に向けた
振興方策
を
検討
しております。
平成
二十九年度
予算
においては、引き続き、若い
世代
を
対象
にした
啓発
の
強化
を図るため、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの活用を始め、ふれあい広場のような
広報啓発イベント
の
実施
、
北方領土
を目で見る
運動
の
推進調査
を
実施
するための
経費
を計上しております。 また、
日ロ
の
相互理解
の増進を図り、領土問題の
解決
に寄与するという本来の目的を実現するため、
北方
四島
交流事業
の効果的かつ戦略的な
推進
に努めるとともに、元
島民
の
方々
への
援護措置
の
充実
にも取り組んでまいります。
藤井委員長
を始め
理事
、
委員
の
皆様方
の一層の御
理解
と御
協力
をよろしくお願いを申し上げます。
藤井基之
4
○
委員長
(
藤井基之
君) 次に、
岸田外務大臣
から
所信
を聴取いたします。
岸田外務大臣
。
岸田文雄
5
○
国務大臣
(
岸田文雄
君)
沖縄及
び
北方
問題に関する
特別委員会
の
開催
に当たり、御挨拶を申し上げるとともに、
所信
を申し述べます。 まず、
沖縄
に関する事項について述べます。
日本
を取り巻く
安全保障環境
は、北朝鮮が新たな段階の脅威となるなど、一層厳しさを増しています。
我が国
の安全を
確保
する上で、
日米同盟
の
強化
と
域内外
のパートナーとの
協力関係
の
強化
が不可欠です。特に、在
沖縄米軍
を含む
在日米軍
の
抑止力
は、
我が国
の安全、ひいては
地域
の平和と安全の
確保
に不可欠です。
在日米軍
の
安定的駐留
には、
地元
の御
理解
が不可欠です。昨年末に
北部訓練場
の
過半
の
返還
が実現し、一月には日米地位協定の軍属に関する
補足協定
に署名しました。
普天間飛行場
の一日も早い辺野古への
移設
を始め、引き続き
沖縄
の
負担軽減
に
全力
で取り組みます。
沖縄
県の
尖閣諸島
についても一言申し上げます。
尖閣諸島
をめぐる情勢については、
日本
の領土、領海、領空は断固として守り抜くとの
決意
で毅然かつ冷静に対応していく
考え
です。一方、
中国
との
関係
は、
日本
にとって最も重要な二
国間関係
の一つであり、
日中国交正常化
四十五周年に当たる本年、
戦略的互恵関係
の下、大局的な
観点
から様々な対話、
協力
、
交流
を
強化
し、
関係改善
に努めます。 次に、
北方領土
問題について述べます。
日ロ間最大
の
懸案
である
北方領土
問題については、昨年十二月に
プーチン大統領
が訪日した際の
日ロ首脳会談
の結果、
平和条約
問題を
解決
する両
首脳
の真摯な
決意
が表明されました。そして、四島における
共同経済活動
に関する
協議
の
開始
と、元
島民
の
方々
の
墓参等
の
手続
を改善することで一致しました。 こうした
成果
を
具体化
するため、私自身、
ラブロフ外相
との間で先月も
会談
を行い、
協議
の進展を図ることを確認しました。今月二十日には、
東京
で
日ロ外務
・
防衛閣僚協議
、2プラス2を
開催
する予定であり、その際にも
ラブロフ外相
と再び
会談
を行い、更なる
前進
を図ってまいります。また、私が座長となり、
関係省庁
の参加を得て
共同経済活動関連協議会
を設置し、
検討
を進めているところです。 引き続き、
北方
四島の
帰属
の問題を
解決
して
平和条約
を締結するとの一貫した
方針
の下、精力的に
交渉
に取り組んでまいります。 私としては、元
島民
の
方々
の
思い
を胸に
交渉
の
前進
を図ります。元
島民
、
北方
四島
隣接地域
の
方々
はもちろん、全ての
国民
から
政府
の
取組
に対する
理解
と力強い支持をいただき、しっかりとした
交渉
を展開していく
考え
です。 以上の諸問題に取り組むに当たり、
藤井委員長
を始め
理事
、
委員各位
の御指導と御鞭撻を心からお願い申し上げます。
藤井基之
6
○
委員長
(
藤井基之
君) 以上で
所信
の聴取は終了いたしました。 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。 この際、
武井外務大臣政務官
から
発言
を求められておりますので、これを許します。
武井外務大臣政務官
。
武井俊輔
7
○
大臣政務官
(
武井俊輔
君)
外務大臣政務官
の
武井俊輔
でございます。
日米同盟
の
強化
、
ロシア
との
平和条約締結交渉
への
取組等
の重要問題につきまして、
外務大臣政務官
として責任を果たすべく、
岸田外務大臣
を補佐してまいります。
藤井委員長
を始め
理事
、
委員各位
の
皆様
の御
支援
と御
協力
を心からよろしくお願い申し上げます。
藤井基之
8
○
委員長
(
藤井基之
君)
政府側
は御退席いただいて結構でございます。 ─────────────
藤井基之
9
○
委員長
(
藤井基之
君) 次に、先般本
委員会
が行いました
委員派遣
につきまして、
派遣委員
の
報告
を聴取いたします。
石橋通宏
君。
石橋通宏
10
○
石橋通宏
君 民進党・新緑風会の
石橋通宏
です。
派遣委員
を代表いたしまして、
委員派遣
における
調査
の
概要
について御
報告
いたします。 本年一月十二日及び十三日の二日間、
北方領土
及び
隣接地域
の諸
問題等
に関する
実情調査
のため、
北海道
を訪問いたしました。
派遣委員
は、
藤井委員長
、
猪口理事
、
竹谷理事
、
紙委員
、
糸数委員
及び私、
石橋
の計六名でございます。
政府
は、
日ロ両国
にとって
最大
の
懸案
である
北方領土
問題を
解決
して
平和条約
を締結するとして、
ロシア政府
との間で粘り強く
交渉
を行い、特に昨年は、精力的に
日ロ首脳会談
が重ねられました。十二月には
プーチン大統領
が訪日し、山口及び
東京
で行われた
首脳会談
では、
平和条約締結
に向けた両
首脳
の真摯な
決意
が表明されるとともに、
北方
四島における
共同経済活動
を行うための特別な
制度
に関する
協議
の
開始
及び人道上の理由に立脚して
墓参手続
の
簡素化等
を
検討
することが
合意
されるなど、
北方領土問題解決
へ向けた新たな第一歩がありました。 一方、
北方領土
問題が未
解決
であることから、
北方領土隣接地域
は
地域社会
として望ましい
発展
が阻害されております。
隣接地域
では
水産業
が重要な
役割
を担っておりますが、
サンマ等
の
水揚げ量
の
減少
や昨年からの
ロシア
二百海里水域における
サケ
・
マス流し網漁業禁止等
は
地域経済
に深刻な
影響
を及ぼしております。また、
人口減少
、
高齢化
に伴う
保健医療
、
介護等
の問題が深刻化しているほか、鳥取県とほぼ同じ面積を有するほど広大な
隣接地域
では、
観光振興等
の
観点
から
道路等交通インフラ整備
も
課題
となっております。 こうした
状況
を踏まえた上で、今回の
委員派遣
では、
関係者
との
意見交換
及び
関連施設
の
視察等
を通じ
現地
の
実情
の把握に努めました。 一月の
北海道
への
派遣
ということで、当初、天候が心配されておりましたところ、
派遣期間
中、
最低気温
がマイナス二十六度となるなど厳しい冷え込みになりましたが、幸い、
地元
の方もめったにないと驚くほどの
好天
に恵まれ、予定していた全ての
日程
を無事に終えることができました。 以下、
日程
に沿って御
報告
申し上げます。 一日目は、まず、
釧路空港
からの車中において、
北海道
より
根室管内
の概況と
北方領土
問題への
取組
などについて
説明
を聴取しつつ、
根室
市の
納沙布岬
に向かいました。
納沙布岬
では、
啓発施設
である
北方館
、望郷の家のほか、昨年十二月に開館したばかりの
根室
市
北方領土資料館
を視察しました。岬から僅か三・七キロメートル先にある
歯舞群島
の貝殻島灯台を目視するとともに、
根室
が
北方領土返還要求運動
の原点の地であることを再認識いたしました。 次に、
根室市内
の
水産加工業者
である
株式会社カネヒロ
を訪れ、工場での作業を見学しながら
説明
を聴取しました。
サケ
・
マス流し網漁業禁止
の
影響
で同社の売上げは二割
減少
したものの、
補助金
を利用して購入した機械を活用しながら、
人員整理
は行わずに何とか対応しているとのことでした。 次に、
サンマ
の
水揚げ日本一
として知られる花咲港を訪れ、
根室
における
水産業
の
状況
について
根室
市から
説明
を聴取しました。
サケ
・
マス流し網漁業禁止
により、春から初夏にかけての
漁獲確保
が大きな
課題
となっており、昨年
実施
された
代替漁業
の
試験操業
も厳しい結果となったことに加え、昨年は、
主力魚種
である
サンマ
、イカ、
アキサケ
がいずれも
不漁
で
漁獲量
が六十一年
ぶり
の低水準となったことから、
水産加工業
を始めとする
関連産業
に甚大な
影響
が及び、
地域経済
が深刻な事態に直面しているとのことでした。 次に、
北海道立北方
四島
交流センター
に移動し、元
居住者
の組織である
千島歯舞諸島居住者連盟
、
北海道
における
北方領土返還要求運動
の主要な担い手である
北方領土復帰期成同盟
及び
地元行政機関
である
北海道
などから
要望
を聴取するとともに、
関係者
と
意見交換
を行いました。 まず、
千島連盟
から、
北方領土
の
早期一括返還
、
自由訪問事業
及び
北方墓参事業
の円滑な
実施
、
財産権
不行使に対する
補償
、北対
協融資制度
の
融資対象
の
要件緩和
などについての
要望
が、また、
北方同盟
から、
北方領土教育
の
拡充強化
及び
北方
四島
交流事業
の
推進
についての
要望
が、さらに、
北方地域漁業権補償推進委員会
から、旧
漁業権
に対する早急な
補償措置
についての
要望
が述べられました。 また、
意見交換
では、
北方領土
問題が学校の授業で取り上げられるよう働きかけてほしい、
北方領土
に所在地不明の墓地があるため
調査
を
要望
したい、
財産権補償
は
国内措置
で可能であり
実施
願いたい、
共同経済活動
を行う場合には、現在の
漁業協定
の枠組みを残しながら四島周辺の海を開放してもらいたいなどの
発言
がありました。 続いて、
北海道
から、
北方領土返還要求運動
の
推進
、
北方
四島
交流事業等
の
円滑実施
及び
支援強化
、
共同経済活動
に関する
協議
の
推進
、
北方領土隣接地域
の
振興対策
の
充実強化
並びに
サケ
・
マス流し網漁業禁止
を受けた国の
対策
の継続についての
要望
が、また、
北方領土隣接地域振興対策根室管内市町連絡協議会
から、
内閣総理大臣
による
現地視察
の実現、
隣接地域
の
住民生活
の安定を図るための
地域財源対策
の
充実
及びポスト四島
交流
の
推進
についての
要望
が述べられました。 また、
意見交換
では、
物流機能形成
のための
道路網
及び
港湾
の
整備
は
インフラ整備
の中で
優先度
が高い、
財産権補償
に関し、
共同経済活動
を進めていく際には元
居住者
及びその
後継者
並びに
地域
全体への配慮を願いたい、
運用益
が
減少傾向
にある
北方基金
について、
減少
した分を補える安定的な
財源
の
確保
が望ましい、道としても
地籍調査等
を行いたい、
隣接地域
は、
漁業
や
観光
など全ての
共同経済活動
に
中核
として関与したい、
啓発予算
の増額を継続してほしいなどの
発言
がありました。 二日目は、早朝、
根室
のホテルを出発し、まず
羅臼
の
国後展望塔
に向かいました。当
委員会
が
羅臼
を訪問したのは
平成
十一年以来、十八年
ぶり
となります。
好天
にも恵まれ、
羅臼国後展望塔
からは、眼前に横たわる
国後
島の雄大な姿と
羅臼漁港
を一望し、
北方領土
の最高峰である
国後
島爺爺岳の輪郭も肉眼ではっきり捉えることができました。 次に、
羅臼漁港
に向かい、
羅臼
における
水産業
の
状況
について
羅臼漁業協同組合
及び
羅臼町長
から
説明
を聴取しました。スケトウダラ・タラの
刺し網漁業
は、
根室
海峡での
ロシア
・トロール船の
操業
以来大幅な
水揚げ減
となり、ホッケについても
不漁
が続くなど、
主要産業
である
漁業
は厳しい現状に置かれているが、
日ロ首脳会談
で
合意
された
共同経済活動
の
検討分野
の一番目に
漁業
が挙げられていることをうれしく思うとのことでありました。 その後、
中標津
町に向かい、
最後
の
視察先
である
町立中標津病院
において
説明
を聴取しました。
常勤医師
が不在で
出張医師
が担当する
診療科
もあり、
地域住民
のため赤字は覚悟しているが、町の
予算
から、約十五億円の持ち出しとなっている、また
平成
十八年度から行っている
北方
四島
住民患者
の
受入れ
については、
経費負担等
の問題はないものの、受診した
患者
の事後のフォローまで行うことは難しいとのことでした。 こうして全
日程
を終え、
中標津
空港
から帰路に就きました。 以上が
調査
の
概要
でございます。 今回の
委員派遣
が、昨年十二月の
日ロ首脳会談
から一か月も経過しない中で行われたこともあり、
地元
の関心は高く、元
居住者
など多くの
関係者
の
方々
とお会いし、
意見交換
を行う中で率直な
思い
を聞くことができました。
現地
では、
首脳会談
で
北方領土返還
についての
合意
がなされなかったことについては残念に思う一方、
北方墓参
の
手続改善
や
北方
四島での
共同経済活動
についての
協議開始
が
合意
されたことで、今後それが
北方領土返還
に向けた新たなスタートになることへの相当の期待とともに、元
居住者
の
財産権
への
影響
に対する不安の気持ちも感じられました。 また、
視察等
を通じて、
北方領土隣接地域
の
振興
においては、特に
基幹産業
である
水産業
の
活性化
、
物流機能
の向上や
観光振興
のための
交通インフラ
の
整備促進
並びに
住民
の生活安定に資するための
高度医療
への
アクセス確保
、
医療
・
介護体制
及び
教育施設
の
維持拡充
など、
課題
が山積している
実情
を感じる中で、
北方領土問題解決
と
平和条約締結
を目指し、
ロシア
との
交渉
を行う
立場
の国においても、
地元
の声に十分に耳を傾けながら、
隣接地域
の
振興
により真摯に取り組む必要があると強く感じた次第であります。
最後
に、今般の
委員派遣
に際し、御
協力
いただきました
北海道
を始めとする
関係者
の
皆様
に厚く御礼申し上げます。 なお、
委員派遣
の文書による
報告
につきましては、本日の
会議録
の
末尾
に掲載されますよう、お取り計らいをいただきたいと存じます。 以上です。ありがとうございました。
藤井基之
11
○
委員長
(
藤井基之
君) 以上で
派遣委員
の
報告
は終了いたしました。 ただいまの
派遣報告
につきましては、別途、詳細にわたる
報告書
が提出されておりますので、これを本日の
会議録
の
末尾
に掲載することにいたしたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
藤井基之
12
○
委員長
(
藤井基之
君) 御
異議
ないと認め、さよう取り計らいます。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十五分散会