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古川(康)
分科員 ありがとうございました。
防災・安全交付金を重点的に配分するということで、今の御
答弁の中でも、そこの部分は強調しておっしゃっていたような印象を受けたところでございまして、しっかりと手続は
地元の方でも進めていただきたいと存じますけれども、ぜひ、それだけまとまったものについては、国としても特に重点的にしていただければ大変ありがたく思います。ありがとうございました。
それでは、二点目、河川の問題についてお尋ねをさせていただきます。
六角川という川の治水
対策についてでございます。
この川は、佐賀平野を流れる川でございまして、最終的には有明海に注いでいます。流れる部分のほとんどは平たん部で、田園地帯の中を広がっていっておりまして、距離の割にはほとんど高低差がない、いわば、上流から下流に流れているというよりは、西から東に流れているといったような表現の方が正しいような、そういう河川でございます。
有明海は干満の差が六メートルあります。これは
日本一の干満の差なのでありますけれども、そういった状況でありますから、上流から下流に流れるというよりは、潮の影響で逆流するといったことも一日二回起きているような、そういう河川なのであります。そういうところでありますから、この周りの場所は以前から浸水被害の多いところで、水害常襲地帯などという呼び方をなされておりました。
しかしながら、もちろん、このことに手をこまねいていたわけでなく、先人たちの御努力あるいは国のお力等がありまして、累次の
取り組みのおかげで、つかる戸数が随分減ってきました。そのことについては、まずは感謝申し上げたいと思います。
しかしながら、そうやって一生懸命、一生懸命
対策を講じている一方で、今度は、雨の降り方が変わってきてしまいました。昔のような降り方であればそんなに浸水することもなくなっているはずなのに、残念なことに、そんなに浸水する回数は減っておりません。
昨年の六月にも大変な豪雨がありました。私も、選挙区内の
地域を、いろいろな河川の近く、あるいは危ないと言われているようなところ、そういったところをずっと見て回っておりましたけれども、この六角川の周辺の
地域は有明海の潮位の影響を受けますから、もうちょっと雨が降り続けば氾濫しかねない、そんなような
お話もあって、本当にはらはらしていたところでございました。
また、梅雨の時期、周辺の農地がつかっても、普通であればポンプで排水するわけでありますけれども、もう六角川そのものが非常に水位が高くなっているような状況で、とてもではないけれどもそこに排水することができない。どっちを優先するかというのは治水の悩みの常ではありますけれども、このことがしばしばこの
地域では起きています。
私の見るところ、こうした問題を根本的に解決していくためには、六角川の水位を、本川の水位を下げないことには解決できないと私は思っております。
そんな中に、この六角川の沿川の武雄市内にある採石場の跡地を貯水池として使えないだろうか、そういう話が出てまいりました。
計画によりますと、これを
実現することによって、約三百五十万トンの水をためることができるとも言われています。これは、現在佐賀県内で計画され、このたび手続を進めることになりました城原川ダムの有効貯水水量とほぼ同じぐらいでございまして、まさにダム一個分水をためることができる。石をずっととっていった、いわば穴ぼこでそれだけのことができるのではないかということが言われているわけであります。
しかしながら、
もともとは採石場でございます。そこの地権者から
土地を借りて、
地元の石材
業者さんがずっととっておられたわけでございますけれども、当然、区画、形質、随分変わっていくわけでありまして、そういう今の状態を前提にして権利
関係を整理するというのは大変難しいことになっていたわけでございます。
前々から、
地元の方が河川事務所の方に、こういったことはできませんかねという
お話があっても、いやいや、それは悪い話じゃないかもしれないけれども、でも、まずは権利
関係を整理するために、筆界未定地と呼ばれる、きちんと
土地関係の整理をしてから話をしに来てくれませんか、こう言われていたんですね。
昨今の雨の降り方の変化によって、本格的にこの問題に取り組まなければならないということで、昨年、
地元の武雄市では、この
事業を進めていくための推進室、部屋をつくられました。そして、筆界未定地の処理をしていこうということで、ことしの一月には、その筆界未定地の処理が終わったと伺っています。
つまり、国の方からは、まずはあなたたちがやるべきことをやりなさい、そう言われていたものについて、
地元の方としては、そういう
課題解決をしてみせた、そんなふうに言えるかと思っています。
そこで、お尋ねであります。そもそも、このような採石場跡地を貯水池として
活用できないだろうかという発想についてでありますけれども、現時点では、河川整備計画上は位置づけがなされているのかどうか、まずそこを教えてください。