○伊東(信)
委員 予定総額のお話をしていただきました。
月々二万円借りたとして、年間で二十四万円だと思います。私が第二種の
日本育英会の貸与型の
奨学金、利子つきのものを受けたときも、二万五千円だったわけなんですね。
私の父親は、船会社、タンカーに乗っていまして、その会社が不幸にして倒産いたしまして建築会社に行ったんですけれ
ども、そもそも専門じゃなくて、そのまま出向になって、まずは祖父母と同居するということで私は
大阪から神戸に引っ越しをしたんですけれ
ども、七人家族で、私が
大学進学するときには手取りが三十万で、なかなか厳しい状態でして、それで
奨学金を受けたわけなんですね。
私自身も、さらなる
高等教育を受けたいということで、
大学院に行きまして、
大学院では何と十万円ほど、今度は一種で受けることができました。ただ、医学部六年間、
大学院四年間で、十年間も
奨学金を借りると総額は何と六百万になりまして、二万円ずつ返済計画をしていますとどうなるかというと、いまだに返しておるんですね。だから、明細を見ると、それは医療の通帳の方に載っているんですけれ
ども、五十三歳ですけれ
ども、いまだに返して、そろそろ返し終わるんじゃないかと思っておるんです。
やはり、今のインターンの
学生さん、うちでも二十名ほどいてるんですけれ
ども、東大、早稲田、慶応、法政、駒沢、立教、中央と、さまざまな
大学はいてるんですけれ
ども、八割ぐらいの
学生が受けていると答えました。使い道を聞くと、悪気はないと思うんですけれ
ども、ほとんどがお小遣いと答えました。では返済はどなたがするのと聞いたところ、多分親という答えが全員でした。有利子か無利子なのか尋ねても、六割がわからないと答えました。
教育ローンのように
保護者が
奨学金を受けるようにさせている事例も多数見られて、あくまでも何人かの例なのかもしれないけれ
ども、
奨学金の本来の姿を考えますと、
保護者が
教育ローンのように
利用している
実態ということも実在しているのかということなんですけれ
ども、そのことに関して
文部科学省の見解はいかがでしょうか。