○
高市国務大臣 私の記者会見に触れられましたが、これは五月二十六日の閣議後記者会見でございます。
これは、前川次官の記者会見についてどう評価されるかということを聞かれましたので、会見を私が見ていたわけではございませんから、会見の詳細は承知していないということ、また、大学の設置認可や国家戦略特区法は私の所管外なので、特にコメントはございませんというふうにお答えしたものです。
その後、さらに、公平な
行政がゆがめられているという指摘も前川
事務次官の方からあったのですが、その点について、
行政評価を担当する
大臣としてどうお考えかということでしたので、先ほど
委員が御紹介いただいたように答弁をしました。
つまり、国家公務員は、政治的にも中立で、公平公正に
行政を執行する責務を担っている、そのトップであられた方が
行政がゆがめられたとみずからおっしゃるとしたら、私には理解できかねるというふうにお答えしました。続けて、仮にそのようなおそれがあるのであれば、官僚として、それも、トップとして、しっかり意見の食い違っている他省とお話し合いをされるべきだったと思うということも申し上げました。
私が
事務次官のおっしゃったことを一旦受けとめるべきだという御指摘なんですが、私が申し上げた趣旨は、例えば
総務省でも、入省式のときに、入省者全員が宣誓書を署名、捺印して
提出をされ、そして
代表者がそれを読み上げます。これは各省共通のものでございますが、「私は、
国民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務すべき責務を深く自覚し、
日本国憲法を遵守し、並びに法令及び上司の職務上の命令に従い、不偏不党かつ公正に職務の遂行に当たることをかたく誓います。」ということです。
ですから、官僚というのは、不偏不党であり、また、公正に職務の執行に当たるということを誓って、それぞれの職務についておられる。そのトップにおられた方がみずから
行政がゆがめられたとおっしゃるということについては、私は理解できないと率直に感じました。
そしてまた、もう記者会見録をお読みでしょうから御承知だと思いますが、
総務省でも、確かに他省と意見の食い違うことはあります。内閣府とも、また内閣官房とも意見が食い違うことはあります。それでも、そのときには、担当局長なり官房長、また
事務次官などがカウンターパートといろいろ議論をします。それでも、どうにも折り合わない、向こうの言っていることがどうにも納得できないというようなときには
大臣に報告があります。これは、私自身がその役所に出向いたり、また、電話でその
大臣と話したり、大体対面をすることが多いのですが、その省の
大臣に対して、もう一度御
説明申し上げ、理解を求めることもあります。
政府として、内閣としては、やはり
国会に対して、
行政執行について一致して責任を持たなきゃいけませんから、その統一した意思決定までの過程にはさまざまなことがございますけれども、そのときにはやはり、そのために政務三役がいるのですから、相手方の、私でしたら
大臣としっかり話をして調整をしていく、意思決定、統一した意思の決定ができるように努力をしていくというのが
一つの筋だと思っておりますので、そのように私はお答えをいたしました。