○初鹿
委員 民進党の初鹿明博です。
きょうは、
質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。また、やっと今議会で
委員会が開かれまして、開催に御尽力いただいた
委員長初め
理事の皆さん、本当にありがとうございました。
なかなか開かれないので、どんどんどんどんやりたいネタが重なっていって、きょうも時間が足りなくなるかもしれませんが、本来やはり、一週間に一回とは言いませんけれども、できる限り
委員会を開催していただきたいというふうに思います。再
稼働をし始めた
原発もありますし、刻一刻と
原子力政策で
変化が出ておりますので、ぜひそのことをお願いさせていただき、
質問に入ります。
まず、
田中委員長、御退任が決まっているということで、九月までの任期、あと残すところでありますが、どうもお疲れさまでございました。本当に難しい
期間で、大変公平中立な立場でこれまで取り組んできたことに心から敬意を表します。
いつも冷静沈着で、的確な
意見を言っているなと思っていたわけですが、その
田中委員長が今回非常に感情をあらわにして怒った問題が、怒りをぶつけたような問題が二つありましたので、その二点について
質問をさせていただきたいと思います。
まず
一つは、きょう、東電の
廣瀬社長も来ておりますが、柏崎刈羽
原発の免震重要棟の問題でございます。
皆さんのお手元に資料をお配りしておりますので、これを見ていただくのが一番わかりやすいんですが、その中に、ことしの二月二十八日の
田中委員長の発言の抜粋というものをつけさせていただいているんですが、ここの最初から四行目のところで、「今日は
原子力規制委員会の五人がそろっておりますけれども、こういう形で
適合性審査をする段階で関与するというのは、これまでありませんでした。」五人そろってやるというのは異例だ、そういう集まりが設けられるようになったわけであります。
これはどうしてなのかというと、免震重要棟について
説明が二転三転をしていって、最終的には免震重要棟が使えないということになっていたということで、
田中委員長もかなり手厳しく批判していますよね。「
審査の終盤段階で、
審査の円滑な遂行を妨げるような問題が生じている」、その次の下線を見ていただきたいんですが、「
申請書を改めて提出いただきたい」とか「総点検して、もう一度、きちっと
信頼できるものを出していただきたい」、その下には「十二分に反省していただきたい。」「相当深刻に反省していただきたい」、そういうように、東電に対してかなり厳しい指摘をしております。
どういうことかということを、経緯を記した毎日新聞の記事を載せております。また、資料の中にも時系列で並べたものを載せているんですけれども、もともと、最初、一三年の九月二十七日、六号機、七号機の
変更許可申請を出しました。一三年十二月に基準地震動に対する試
検討というものをやりました。一四年四月にも別のやり方で試
検討をやって、二回やっているんですね。
問題は、二〇一五年の二月に、
審査会合において、免震重要棟について、緊急時
対策所として使うわけですけれども、基準地震動七つあるうち、一部の地震動については対応できない、耐震性が十分じゃないということで使えないという
説明をしていたんです。ところが、またちょっと進んでいって、二〇一七年の二月になったら、免震重要棟はもう使わないということに変わるわけですね。
ここで、東京
電力からその経緯について新潟にも報告をするということで、報告書をつけさせていただいておりますが、これも見ていただきたいんですけれども、まず、二ページのところ、「本報告書の内容」というところで、四角囲みで、「今になって免震重要棟の耐震不足を認めたことは隠ぺいである。」隠蔽だったと一応認めているんですが、めくっていって、十四のところですね、報告書の二十四ページのところで、七つの基準地震動のうち五つで耐えられない結果になったのに、
説明では、一部の基準地震動に対して耐えられないと
説明をしているんです。七つのうち五つで耐えられないものを一部でという
説明をするんですよね。まず、この時点でおかしいですよね。七つのうち五つが耐えられないんだったら、それは、一部ではなくて、どちらかといったら大半という言葉遣いをするべきだと思うんですが、一部だと使っている。
その後、結局、二十六ページを見ると、そこでは、二〇一四年の
検査を使った結果、全ての地震動で耐えられない、七つ全部耐えられないということになりましたと。ただ、ここの中の、この二段目の固まりのところの下から三行目、「二〇一五年二月の
審査会合では免震重要棟の耐震性を
説明する根拠として採用しておりませんが、この
判断は妥当なものであったと考えています。」と、この七つ全ての地震動で耐えられないというデータを使わなかった
判断は妥当だと言っているんですよ。一番最初のところで隠蔽だと認めておきながら、この
判断は妥当だというのは私はいかがなものかなとまず思うんですよね。
やはり、これは
判断を間違えていたんじゃないんですか、そもそも。やはり、もともと最初の段階で、七つのうち五つがだめで、二つしか対応できていないと言っていて、もうその時点でも、全ての地震動に対応できていないこのデータがわかっていて、それを使わなくて、それで
審査ぎりぎりになって、やはり全部使えませんよということで、結局、免震重要棟を使わない、そういう
申請に変わるということは私はやはりいかがなものかなと思うんですよ。
まず、「
判断は妥当なものであった」というこの書きぶりですけれども、これは妥当なものだったんですか。妥当だったら、七つのうち二つは免震重要棟を使えるんだったらそのままにしておけばよかったんじゃないかと思うんですが、それを結局変えて、七つの全てに免震重要棟は使えないというふうにしたわけだから、やはり妥当じゃなかったと思うんですが、それはいかがですか。