○田島(一)
委員 遺伝子組み換え菜種の認識を持って道路管理しろなんということは申し上げません。ただ、道路を介して、実は、輸送のトラックがやはり全国各地にまき散らしているんだという認識はぜひ持っていただきたいんですね。どう
対策するのがいいのか。もう、
環境省、農水省だけがやればいいというようなテーマでなくなってきているように思います。その点をぜひ御認識いただきたくて、きょうは国交省の参考人の方にもお越しをいただいたわけであります。
やらなきゃいけない仕事がたくさんある中で、
遺伝子組み換えなんか考えていられるかという向きもあろうかと思いますけれども、そこはひとつ、こういう重要な課題は、国交省の道路管理、維持管理にまで実は
影響してくるんだということをぜひ受けとめていただきたいと思います。
もう一つの
遺伝子組み換え作物で取り上げさせていただきたいのが、
遺伝子組み換え綿です。
これも、農水省が
遺伝子組み換え綿の
種子の検査法の
開発を進めていただいている中で、中国から
輸入され、そして販売されていた栽培用の綿の
種子に
遺伝子組み換え綿
種子が混入していることが判明しました。今から二年三カ月前の
平成二十六年の十二月、年末でした。
この
遺伝子組み換え綿は、殺虫たんぱく質の名前の頭文字から、Bt綿というふうに呼ばれており、殺虫たんぱく質を生成する
遺伝子が組み込まれておって、綿を食べた害虫が死ぬ、そういう仕組みであります。
このBt綿の
種子を供給している会社の一つ、
アメリカのモンサント社、多分皆さん御存じとは思いますけれども、かつてベトナム戦争で散布された枯れ葉剤の製造メーカーでもあります。大
企業です。
このモンサント社は、二〇〇四年にインドで綿
生産者を
対象に実施した
調査ですが、このBt綿を栽培すると、従来の品種の綿の栽培を行った農家の
生産者に比べて、収益が一一八%増加したと言っています。収量が六四%増加し、殺虫剤散布にかかるコストが二五%削減したということまでホームページ上では示されています。
それだけに、インドでも、もはやこのモンサント社が売っているBt綿と殺虫剤を
利用している農家がふえてきているが、実は、これ、皮肉なことに、もう金が回らなくなって、農家の
方々がどんどん自殺しているなんていうような情報すらサイトでは上がってきています。
害虫に強くて収量がふえるとして、今やインドの綿
栽培面積の九割を占めるにまで至りました。
最初のうちは高い害虫抵抗性を示しているので、綿農家にしてみれば、収益は上がるということでうはうはだったんですけれども、残念なことに、農薬を使う量や回数が劇的に減ってコストダウンしたのは
最初のうちで、やがて殺虫たんぱく質への耐性を獲得した害虫がさらにふえて、追いかけごっこ、イタチごっこに結局なってしまうんですね。そのため、結局、
種子に合わせた農薬をどんどんどんどん毎年毎年買いかえていかなければならない。そのことによって、貧しいインドの綿業農家が借金を苦に自殺をする、そういう展開にまで今なってきているというふうに言われています。
綿花、恐らくこの
日本にも相当入ってきて、先ほど申し上げたとおり、中国から
輸入販売された栽培用の綿に
遺伝子組み換えが混入していることを農水省も公表されているわけでありますけれども、それ以降、この検査の体制等々の
整備に随分当たっていただいているようでありますけれども、実際にこの事案が発生してから、農水省において、検査
状況についてはどのような
開発に至っているのか、まずその点だけお聞かせいただけますでしょうか。