○山口和之君 最低ラインの話ではなく、更に高めたことを考えていくということが大事だと思います。
EPAにおいては、国が補助をして
日本語をしっかり学んでいくように支援したりしているわけですけれども、この
実習においてはそれがなくて、そこの自助努力だということになってしまうと、ただでさえ忙しいところに構っていられないというのも出てきたりすると、単純
労働だけで終わってしまう可能性もあるというふうに考えると、単なる
労働力
確保ではなくてしっかりとした
技能移転をしていくんだというふうに考えれば、この
日本語
能力を支援するというのは非常に重要になってくるんだと思います。
そうはいっても、なかなか先立つものはないと、いろんなことがあるんであれば、知恵を絞って
日本語の教育をしっかり支援していくようなシステムをつくっていかないと、受入先によってはそれほど頑張らないところも出てくるのではないかと思いますので、
是非厚労省の方からそういうことを出していっていただきたいなと思います。
例えば、今、これから
日本のケアの中では、専門職だけではなくて、それ以外の人たちあるいはボランティアの人たちを組み入れてそういう
体制をつくっていくと、介護単体だけではなくて様々な支援をしていこう、地域包括ケアというものを行おうとしているわけでございますから、専門職だけに頼るのではなくて、その地域の力を借りるとかいろんな方法あると思いますので、知恵を絞っていただきたいなと思います。
先ほどの資料一、二でお見せしたように、
日本の医療は全国津々浦々、ある程度の質はもう標準化されて
確保されていると思います。ですが、介護においては本当にばらつきが多い。
厚生労働省の方々が視察に行ってくるところは全部いいところばかりですよ。すばらしいところばかりですよ。それ見て帰ってきて、これが
日本の介護だと言われたら、ちょっと違うんじゃないかなと。
自分の指標の中では、まず入った瞬間に分かるのはテーブルです。テーブルの周りに椅子がないとどういうことが起きているかというと、ほとんど車椅子で生活しているんですよ。あの車椅子ってどういうものかというと、ヨーロッパでは移動用の車椅子と言われています。搬送用の車椅子に座って、それでただ、乗り移りのチャンスを失って、トイレに歩いていく
機会を失って、それで
日本のケアですと言っていたら、ちょっと笑われちゃうんじゃないかなというふうに思います。
ばらつきが多い
日本のケアの現状の中で、トップ
レベルの優れた
取組を
日本の標準化として持っていくことが
日本の成功にもつながるし、アジアへの還元、アジアの人たちも幸せになるんだと、自分はそう思っています。そういうことを考えていくと、この標準化に向けてトップ
レベルの
取組を広げることが重要だと考えられますが、
大臣の認識とジャパン・ブランドをつくり上げる決意を伺いたいと思います。