○藤末
健三君 民進党・新緑風会の藤末
健三でございます。
本日は、この
宇宙活動二法、質問させていただきまして本当にありがとうございます。私は、
平成二十年、二〇〇八年に
自公民超党派でできましたこの
宇宙基本法を作るときに相当関与させていただきまして、自分なりに条文を書いたりさせていただきました。そして、やっとここでまたこの
宇宙活動二法ができることを本当にうれしく思っております。
特に私がこだわりましたのは、前の
宇宙の
開発は
研究開発にすごく偏っていたものを、
利用という
観点、
産業化という
観点を強く押し出させていただきました。当時は、やはり
文部科学省が中心に
研究開発としての
宇宙だったものに
産業競争力という
観点を入れさせていただき、
科学技術だけではなく
産業の
振興、そして安全の
保障という、
安全保障という
観点を入れ、三本柱の
宇宙戦略を総理の下で作っていくということをさせていただいたのが二〇〇八年のことでございます。
この
宇宙基本法制定から八年がたちまして、様々な
省庁により
宇宙開発の
利用も進んでいると
思います。そこで、私は、今日、七つの
関係省庁に来ていただいておりますけれども、それぞれの
宇宙開発の
利用の現状をお尋ねしたいと思っております。ちょっと時間が短いので、各
役所の方はコンパクトに答えてください。簡単に言うと、
決意だけを表明していただいて結構ですから。中身の
説明要りません。
まず、
静止気象衛星について伺いたいと
思います。
十一月二日におきましては、ひまわり九号、打ち上げに成功していただきました。これは三菱電機の持つ最新の
技術を搭載しておりまして、非常にすばらしい最先端の
気象データを取ることができるということになります。ただ、私がお聞きしたいのは、
データをきちんと
衛星が取ったとしても、それをきちんと
民間が
利用しなければ正直言って意味がないと
考えます。
アメリカには
NOAAという
気象を
管理する
役所があるわけですけれども、この
NOAAは何かと申しますと、
衛星が取った
気象データを加工し、そして公開する、
クラウド技術で公開し、そして
民間事業者がその
データを加工し
付加価値を付け、そして
サービスをしていくということをやっておりますが、
日本の
気象衛星についても同様な取組はできると
考えますけれども、
気象庁にお尋ねしたいと
思います。後でお答えください、一括して。
そしてまた、厳しい
国際環境を生き抜くためには新しい
技術の
開発が必要となります。これは
総務省にお聞きしたいんですが、二〇〇六年にきく八号を打ち上げて以来、
通信・
放送衛星の
開発プロジェクト、
技術試験衛星九号については、今後新しい
技術をどんどんどんどん入れていくということでございます。この
技術試験衛星九号については、十年先の
通信・
放送衛星の市場そして
技術力を予測しつつ
我が国として目指す
方向を明確にし、これから
国際展開に至るまでの
ロードマップを取りまとめた上で
開発に着手していると承知しております。
私が
総務省に確認したいのは、具体的に、
技術を
開発し、そして
サービスをし、そして国際的に展開する、その
ロードマップをどのように
考えているか、
国際展開をどのように
考えているかということを
総務省に伺います。
そして、三つ目でございますけれど、
衛星リモートセンシング分野におきましては、
衛星の
利用のニーズなどを踏まえまして、今、
文部科学省の方におかれましては先進光学
衛星の
開発を行っております。また、今年度より先進レーダー
衛星の
開発にも着手していただいているという状況です。
説明を伺いますと、やはり先進光学
衛星のセンサー
技術や、あと先進レーダー
衛星のレーダーの
技術というのは非常に高いものがあるということでございまして、是非お願いしたいのは、新しいセンサー
技術において得られる
情報、これは例えば広域災害の把握とかもできますし、また将来的には
安全保障への用途などもできると
考えておりますが、文部省に、先進光学
衛星そして先進レーダー
衛星の
開発の狙い、
研究開発のみならず、その
利用をどうするかということについてどう
考えているか、お聞かせいただきたいと
思います。
また、四つ目でございますが、リモートセンシング
衛星、もうこれは非常に、経済
産業省が
技術実証
衛星ASNARO一号、二号などを造っておられる。これはたしかNECがなされているテクノロジーだと
思いますけれど。まさしくこのリモートセンシング
技術につきましては、例えばアジアの新興国、そして、特にありますのは、産油国が非常に大きな興味を示している、自分たちが持っている資源がどれだけあるかということを把握したいというニーズがあるわけでございますけれど。この
技術実証
衛星ASNARO一号、二号、この国際的な展開とか具体的な狙い、どこにあるかということを経済
産業省に伺いたいと
思います。
そして、これ五つ目でございますけれど、この
衛星リモートセンシングに得られる
情報、特に環境省がなさっています
温室効果ガス観測技術衛星GOSATがございます。これ非常に国際的な関心が強く、CO2などの温室効果ガスを
宇宙から見てその変化をきちんと把握するということでございますが、この
開発、運用、そして今後の展開どうなるかということを環境省にお聞かせいただきたいと
思います。
そして、六つ目でございますが、これは農林水産省にお聞きしたいと
思います。
今どんどんどんどん
人工衛星が小型化し、そしてコストが安くなっていると。どういうことかと申しますと、非常に、低コスト化することによって
利用できる範囲がどんどんどんどん広がっています。特に、先ほど
江島先生からも御質問ありましたけれど、準
天頂衛星、これもうセンチレベルで物の位置をコントロールできるということでございます。例えば、何があるかといいますと、無人の農業トラクターを走らせることができます。そしてまた、センシングによって、どこに、どの地域でどれだけの耕作量があるかとか、どういう
管理をしなきゃいけないかということを
宇宙から見ることができる。
そのように、農林水産、これ例えば水
産業でも使えます、水面温度も分かりますから。そんな形で、農林水
産業において、
宇宙利用による農業や、これは林業、水
産業も含みますけれど、生産向上にどのように取り組んでいくかということを農林水産省にお聞かせいただきたいと
思います。
そして七つ目、最後でございますが、国土交通省に伺いたいんですけれど、先ほど申し上げましたけど、準
天頂衛星のみならず、天候の
衛星などを含めまして、工事現場においても恐らくこの
衛星データを使えると私は
考えておりますが、国土交通省はどのような見解をお持ちかということをお聞かせいただきたいと
思います。
このように、ちょっと各
省庁にいろいろ御質問申し上げました。何かと申しますと、
宇宙基本法を作ったときの一番大きな
考え方は何かというと、各
省庁がばらばらになっていたものを一つにまとめる、それに尽きますので、是非皆様の前向きな
決意をお聞かせいただきたいと
思います。よろしくお願いいたします。