○木下
委員 ありがとうございます。
先ほど、私の前の答弁でもあったんですけれども、二〇二〇年には四千万人ほどの
外国人の方々が来ていただくようなことを想定されていると。二〇一五年でいうと、これは門さんの資料を見せていただいたんですけれども、二〇一五年で千九百七十四万人。これはどんどんふえていきます。ターゲットとして、二〇二〇年は四千万人、二〇三〇年は六千万人というふうにおっしゃられたかと思うんですけれども、これはターゲットをやはりちゃんと定めているわけですね。
ということはどういうことかというと、一人当たりの処理時間というものも、今はこういう効果が出ていますということと、一人頭大体何十秒ぐらいですね、何分ぐらいですねと今おっしゃられていたんですけれども、これは、一人当たりの処理時間というのもしっかりやっていかなきゃいけないと思うんです。ターゲットをやっていかなきゃいけない。
そもそも、これが、文句をつけたらいけないところなのかもしれないんですけれども、えてして役所のやることでは、そういったことを、言葉はあれかもしれませんが、マーケティングがなかなかうまくできていない部分があるんじゃないかなと思っているんです。だから、今どういう状態にあって、何分ぐらいで処理ができて、総数で何人ぐらい処理できるんだ、これをしっかり計画を立てていく必要があるというふうに思っているんですね。
ちょっとここから長々と私の経験で
お話をさせていただきたいんですけれども、午前中も
逢坂委員の方から、
ウズベキスタンに行かれた、
ウズベキスタンという国はすごくいい国だったというふうにおっしゃられていたんですね。ただ、
入国審査に一時間か二時間か、二時間とおっしゃられたんでしたっけ、言われたと思うんです。それにはちょっと辟易としたというふうな感じのことを言われていたんです。
実は私、サラリーマン時代、二十年ほどサラリーマンをしていたんですけれども、住んでいたところがイスラエルとロシア。その当時、同時期にオランダという形で、拠点をオランダにしながら、モスクワとイスラエルを毎週行き来しておりました。
そうなると、
入国審査はとんでもなく大変なんです。特にイスラエルはどういうふうにしているかというと、まず
最初に、イスラエル行きの飛行機に乗る際に、これはちょっとリスクの管理の観点もあって、私は、オランダから直接行かずに、よくドイツ経由で行ったりしていたんですね。そうすると、ドイツの
空港にトランジットで入ると、ゲートが違うところにあるんですよ、イスラエル行きの飛行機は。まだ
入国じゃなく、そこはドイツなんですけれども、ドイツのその飛行機に乗る前に、大体三時間ぐらい前にそのゲートまで行っていなきゃいけないんです。
そのゲートの入るところで、航空会社の社員がインタビューをするんですね。こういう感じの斜めの机がありまして、そこに私のパスポートであるとかそういうものを全部、ありったけ出させられるんです。どういうものなんですか、どういう仕事をしますかというふうな話をします。名刺も当然、あなたの持っているビジネスカードを全部見せてくださいであるとか、あとは、あなたの持っている携帯電話をここに出してください、そういうふうな話をされるんです。ちょっと長くて申しわけないですけれども。
そうしたら、私がどういう仕事で行っていたかというと、携帯電話関連の仕事をしていたんですね。日本の商社で働いていたんですけれども、日本の商社でありながら、日本の大手の携帯電話事業者から業務委託を受けて、まずオランダに行きまして、オランダにあるその携帯電話会社の現地法人の社員扱いとして、今度は、イスラエルの会社であるとかロシアの携帯電話会社にコンサルテーションをしている。
コンサルテーションをしているということは、そこの会社の名刺も持っているんですね、あたかも所属しているように。そうなると、違う肩書の名刺を四つ持っているんです。しかも、携帯電話は、最新式の、まだ販売していないような携帯電話を十個ぐらい持っているんですよ。これを
説明するのはめちゃめちゃ大変なんです。
もっと言うと、携帯電話の中のメモリーを全部見られます。全部見ます。その中から順番に
説明していくんです、これは誰、これは誰と。イスラエルに行く場合は、イスラエルのお客さんのメモリーとかが入っているわけですね。そうしたら、その人に今からここから電話していいかと。ドイツから国際電話をかけていいかというふうに言うんですよ。
ただ、私は、四つぐらい名刺があって、契約
関係を相手方に明かしていない場合もあって、しかも何十億という契約をしているわけです。それを言われたら困ります、おまえ、もしもこれで契約破棄になったらどうしてくれるんだというふうに言っても、大丈夫、大丈夫とか言ってぱっと電話しちゃうんです。
電話しても、イスラエルの国の普通に働いている方々は、そんなのは日常茶飯事らしくて、はいはい、ああ、知っていますよ、彼はどこどこに住んでいます、どういう仕事をしていますというふうに言って、はい、じゃ、通っていいよとやるんですけれども、これがまあ大変です。
あともう
一つ。ロシアの場合は、
入国します、
入国をして、パスポートにまず
最初に判こをついてもらって、ホテルまで行きます、アパートだったりする場合もありますけれども。そうすると、まず
最初にホテルのフロントにパスポートを預けるんですね。パスポートを預けたときに、
空港でもらったこういうカードも一緒に渡して、しばらく返ってこないんです、半日、一日ぐらい。返ってきたらそこにホテルの判こが押してあったりして、結局、どこに泊まっているのか、この人が何日間滞在しているのかということを管理するということをやられているんです。イスラエルの場合なんかは
相当リスク管理が大変だから、そういうふうなこともあるかもしれませんが、ロシアもそういうことをやられている。
これは通常でそういうことをやられているんですけれども、ここで
大臣も含めてちょっと御見解を聞きたいなと思っているんですけれども、果たして、ラグビーのワールドカップ、それから東京オリンピック、どこまでそういう管理をしていくのかということなんです。
というのは、先ほど、一番冒頭に聞きましたけれども、処理時間は大体何分ぐらいにすることをターゲットにしていますかと。リスクと、それから、
海外の方々から、来やすい、そして安全で安心だと思ってもらえる、これはもろ刃の剣だと思うんですね。両方をどういうふうにしてやっていくか、これをマネジメントすることこそが一番重要なことだと思っているので、もしもこれがターゲットとするものが何かと明確に決まっていないのであれば、今すぐにでもこういう話の議論を始めてほしい、そういう思いがありまして、
大臣にその辺も含めて御所見をいただければと思います。