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寺田(学)
委員 ありがとうございます。
ある種、私も、不
登校児の当事者だった人間として、本当にこういう大きな前進というものは心強いですし、これからも、もう一歩もう一歩進めていきたいと思っています。
その中で、私は
いじめによっての不
登校ではあったんですが、そのときに、やはり恥ずかしかったです。自分がなじめていないということ、そしてまた多くの方から嫌悪されているということのつらさがあり、自分自身のアイデンティティーを本当に失いかけたときがあるんですが、私はそのときに単純に休むことができたので、今ここにいるわけですけれ
ども、やはり
学校に通うこと、重ねて申し上げますが、
学校は大事だと思っています、
教育機関の大きな大きな柱だと思っていますが、それ以外の選択肢があるということが私は大事だと思っているんです。
もう一枚お配りしたところ、「情熱大陸」という民放の番組ですけれ
ども、よみたん自然
学校という沖縄の
学校です。ここに書かれているのをお読みになられると、どういう価値観を持った
学校なのかということを御理解いただけると思うんですが、私もこのテレビ番組を見てからファンになって、毎年一回通って、ささやかながら応援をしているんです。
ここの、私が敬愛する
教育者の小倉さんという方なんですが、いわゆる既存の
学校教育の中においては、ある種ぴかぴかの方です。灘高を出られて東大に入り、そして大手商社に入って、自分自身が何をやりたいのかということを考えられないことに気づいて、物すごく仕事はできたみたいですけれ
ども、自分自身で自発的に何かを考えてみようということが苦手なことに気づいて、やめて沖縄に奥さんと行き、
学校をつくって、今でも頑張ってやっていらっしゃいます。本当に私は敬愛をしています。
ここにも書かれているとおり、一般的な幼稚園のようなカリキュラムだったり、やることを大人が決めることはありません。
子供たちが決めて、その後、
子供たちのやることに関してある種見守り、そして時には誘い、誘導しながら
子供の自発性、成長というものにずっと寄り添ってやっていく。
いろいろ聞く中で、私はすごいなと思うのは、文字の読み書きを教えなくとも、自分の大好きな人に手紙を書きたいからといって、文字を教えてくれ、そしてまた、読みたい本が順番待ちで読めないんだったら自分で読みたいからということで、文字を教えてくれ、読み方を教えてくれといって、飛躍的な速さで物事を覚える。そして、読み書きができるようになる。自発性も物すごく強くなる。
子供を完全に信じ切って
教育をしているのが、このよみたん自然
学校の
一つの大きな柱だと思っています。
何を申し上げたいかというと、
学校を休んで
学校以外の学びの場に通うことが、私は恥ずかしくないことだと思っていますが、多くの方が恥ずかしくない、それも
一つの道なんだと思うには、このような
学校が、ある種、国からというのもあれですし、行政というのもあれですけれ
ども、当然の存在として認められ、そしてそれが何かしら、必要であれば
地域の方、そして行政の
支援もあって、そこに通う
子供たちが胸を張ってそういう
一つの新たな学びの場に通って
勉強することが私は大事だと思っているんです。
本当に日本の
学校教育、ある種、
一つのあり方だと
思いますが、私の妻も、
学校教育が合わなくて、それなりの時間不
登校で、自分の家で
勉強していたという話ですけれ
ども、こういう新しい
一つの学びの場、多様な学びの場をつくるということは私は大事だと思っています。
時間が来ましたのであれですけれ
ども、私が申し上げたいのは、いずれにせよ、学びの場は
子供にとって多様であるべきだと
思います。その大きな柱が
学校であることは私は否定しません。ただ、それ以外の学びの場がつくられ、応援する気風になって初めて、
子供たちは伸び伸びと
生活をし、自分に自信を持ち、前に進んでいけるんだと
思いますので、どうか
文部科学省の
方々には、そういう視点をより一層強く持っていただき、そして、私も議連の一員ですけれ
ども、議連の皆さんとともにこれからも歩み、そして、今回の
法案を反対される不
登校の親の
方々もいらっしゃると思うんですが、こういう同じような考え方を持った
議員もいるんだということを信じてくださって、何とか前に進めていければというふうに思っております。
質問の時間をいただきまして、本当にありがとうございました。