○小熊
委員 ありがとうございます。ケース・バイ・ケースで、
一つ一つ丁寧にやっていく。
現状では、
高木副
大臣のところにも届いていると
思いますけれども、震災直後と最近では東電の担当者の態度が明確に変わっているのも事実ですし、二年分前倒しといっても、今までもらっていたのに、二年分前倒しとなったら、もらえない人も出てきている、今までと何が違うんだ。抗議したら、一年分出します、じゃ、抗議しなかったらゼロだったのかよ。こんな
状況を聞いていますよ。
あと、担当者に電話しても、次の日電話すると担当者がかわっていて、また一からだ、そのうち根負けさせることを狙っているのか。言葉遣いは丁寧だけれども、心がこもっていない。そんな
状況がありますから。中には、あした電話しますから待っていてくださいと、待てど暮らせど電話が来なくて一日潰しちゃったという社長もいましたよ。
高木副
大臣、丁寧にケース・バイ・ケースで見ていくというのは、これはしっかり見て、明らかに震災直後より東電の対応は悪いですから。二年分前倒しの話も、全員もらっていませんから、いきなり切られたわけですから。これはしっかり見ていっていただきたいと
思います。
今の市場
調査の関係も、これは時宜にかなったことです。県内で県庁の職員が研修会をやったときに、ニーズがないから値段が下がっているのではなくて、実は市場
関係者が
福島県ということで値段を下げてしまっている実態もあるということですから。これは、消費者だけではなくて、まさに市場
関係者も含めて、この値段の低下、需要のバランスの悪さというのもしっかりと見きわめていただきたいというのもあります。
でも、今の事情、ほかの県のを入れていましたと。これは震災がなければ起きてこなかったことですから。風評ではないけれども、これは災害における損害ですよ、なければ起きなかった事実ですから。そういうことも含めて、営業損害というのにしっかり柔軟な対応をしてほしいということなんです、確実に
マイナスになっているわけですから。それは、その個々人の経営努力が欠如していたわけじゃないんです。そういうことも踏まえて柔軟に対応していくこと。今ほど言った、不安が払拭できていないというのは事実ですから、しっかりと説明を果たしていくこと。
また、
風評被害はこれからも続きます。それに対してどう
支援をしていくのか。個別の
支援なのか、それとも
地域ごとの
支援なのか、業種ごとの
支援なのか。これを県民が納得する形でぜひ進めていっていただきたいというふうに
思います。
次に移ります。
風評被害の
一つには観光の方もあります。これもお配りさせていただきました。
先ほど真山
委員から、
インバウンドについて明るい兆しもあるということもありました。
資料の三枚目、二千万人を超えて、これから四千万人を目指すと
政府も言っていますが、現在の
状況でいうと、これは二〇一五年ですから二千万人を超えていませんが、大体の数字でいうと、中国、
韓国、台湾、
香港、これで七割を占めているんです。
日本へ
インバウンドが二千万人来ているといっても、世界各国から来ていただいていますけれども、七割以上がアジアの近隣の諸国です。
しかし、御
承知のとおり、この近隣諸国はさまざまな制限を
福島県にかけています。
だから、そういうハンディを背負いながら
インバウンドを頑張ってくださいといっても、結局、残念ながら、その次の表にあるとおり、宿泊者数、都道府県ごとにやると、二〇一〇年と比べて二〇一五年は、これは赤字になっているのが
マイナスです。秋田もそうなんですが、いろいろ事情を聞いたら、
韓国便の定期便がなくなったとかいろいろ言っていましたけれども。それはおいておいて、比べると、
福島県だけこれだけ大幅に
インバウンドの恩恵を受けていません。
そして、戻って二枚目の資料でも、教育旅行も半分以下です。
政府においてもさまざま、教育旅行については文科省の方でも通達を、全国の市町村の教育長、小中学校校長、PTA会長などにもさまざまな要請をしていただいていますけれども、要請して依頼しているといったって、それはペーパーにしかすぎませんから、努力はしているんでしょうけれども、成果は上がりません。もっと踏み込んだ対応が必要だというふうに
思います。
こういう中でも、
今村大臣が
委員長のときに私は
高木大臣に言いましたけれども、やはり個々の政治家も頑張ってほしい、それぞれの地元のPTAともしゃべってほしい。
被災地だけが現場じゃない。皆さんの家庭でも
福島県のものを食っているのか。皆さんの
地域でもPTAの人は反対する人もいると
思います、
福島県に行くということを。それを真剣に向き合って議論しているのか。こういうことも大事だと
思います。
また、中には、私の個人的な情報として知り得ていないだけかもしれないんですけれども、
福島県内に毎年、政治家の後援会を送っていただいているというのも、細野さんなんかは五年間も続けているんですね、三百人ぐらい、毎年
福島県に。
大臣の佐賀県から来るというのはなかなか大変なんですが、ぜひそれはお願いしたいなというふうに思うところでありますし、そうした個々の積み上げも必要なわけで、
インバウンドにしても、これは外務省が努力して今、輸入のいろいろな
規制を外そうとはしていますが改善が見られませんし、そういう中ではとりわけしっかりとした対応が必要だというふうに思っています。
教育旅行も成果が上がっていない、そして
インバウンドも成果が上がっていないという中で、こうした点について、さらに一歩踏み込んだ、新しいアプローチでの努力が必要だと
思いますが、答弁を求めます。