○鷲尾
委員 今、金融
市場の方も、主に、
日本の年金基金がどう動くかとか
日銀がどう動くかというところが株価にかなり影響を与える、こう言われてきております。ですから、そちらも、官製相場と言ったら語弊がありますけれ
ども、かなり公的部門の役割が増大している。そして、今ごらんになっていただいたとおりでございます。国内の最終需要の方もこれだけ公的部門が拡大している。
そういう中で、今、
大臣も常々気にしていただいておられます労働分配率の話もしていただいている。ある
意味、今は本当に異常
事態なのかなと。やはり、労働分配率あるいは賃上げというのを
政府の方からしなさい、しなさいと言うのも異常
事態ではあると思うんです。それほどまでに
政府が主導しなければ
経済がうまく回りそうもないのか。こういう
事態に陥っていること自体が、過去、もう余りにも
財政政策に頼り過ぎてしまっていて、新しいものを生み出す力というのがなかなか出てきていないんじゃないか。その点をどううまく
政策転換していくか。
先ほどの、
日銀が
出口政策をどうするんだ、
金利の自由度をどうするんだ、これは表裏一体だと思っていまして、我々も、イノベーションをどう起こしていくんだ、民間のその部門の割合をどう高めていくんだ、これは表裏一体だと思っていまして、その問題に真正面から取り組んでいかないと、いつまでも
財政だ何だ、
大臣もおっしゃるとおり、
規制緩和、三本の矢が大事なんです大事なんですと言っているだけでは、もういいかげん、そちらの方で結果を見せなければいけない段階に来ているだろうということを申し上げておきたいと思います。
それで、
前回の質問でもさせていただきましたが、きょうはビールに関する税金の質問の続きをさせていただきたいというふうに思います。消費税と同じ間接税でもありまして、
関係も浅からぬビール税につきまして、一週間前にちょうど
大臣にもお聞きしましたが、少し深くお聞きしたいというふうに思います。
ビール税の一本化に向けた
税制改正というのは、我々の与党時代も
議論はさせていただいてきたつもりでありますけれ
ども、いわゆる第三のビール、これは、度数の
関係とかスピリッツを垂らすとか、いろいろな工夫の中で第三のビールというのができているそうでございますが、この税率を上げて、一方で本物のビールの税率を下げていくということで皆さんがおいしいビールを買いやすい環境になるということで、私としては、その類似する酒類間の税率格差というのを是正していくべきであるということを考えてまいりました。
今回、消費税を先送るということでありましたし、消費税の一〇%の増税が先送りされたことを踏まえれば、ビール税の
税制改正をする、ある
意味千載一遇のチャンスなんじゃないか、こういうふうに捉えているわけであります。
こうした中でちょっとウオッチをしていましたら、二十五日の火曜日、産経新聞の「安倍日誌」、いわゆる首相動静欄に、二十四日月曜日の総理の日程として、午後六時五十七分に東京・紀尾井町のホテルニューオータニ着、宴会場AZALEAでサントリーホールディングスの佐治会長、新浪社長と懇談、
麻生太郎副総理兼
財務相ら同席とあるんです。
麻生大臣もそこに同席されていたと新聞紙上ではされております。事実だと思いますが。
公表資料によりますと、この総理と大手ビールメーカーのサントリー社との懇談が午後七時半過ぎまで三十分ほど続いたようでございますけれ
ども、気になるのは、昨年のこの会合の直後にビール
税制先送りの報が一斉に流れたんですよ。それで記憶しておったんですけれ
ども、今回、ことしもまた、懇談の翌々日早朝にNHKで「ビール税一本化 来年度中は見送る
方針 自民税調」という記事が配信されたんですね。偶然にしても、二年連続で随分と
タイミングがいいものだなと、こう私は思った次第でございます。
知り合いの与党議員は、名前は出しませんけれ
ども、税調でこんな
議論は出ていないのにどうしてこんな報道が出たんだろう、こういぶかしがっている声もありまして、恐らく、こういう質問をすると
大臣はこれまで、自民党税調の意見も踏まえといった答弁をされてきたと私は少なからず認識をしておりますが、税調での
議論にもなっていないのになぜこういう結論めいた報道が出るのか、私はちょっとおかしいなと首をかしげざるを得ない、こう思っております。
何度も申し上げますけれ
ども、私は、類似する酒類間の税率構造にやはりゆがみがあるのであれば、消費税を先送りしたこの
タイミングを捉えて
税制改正すべきだというふうに思っております。
恐らく
財務省当局の皆様方もその思いは私はあるとこう確信をした上で、実は先週も、さまざまなロビー活動が行われつつある中で
大臣の決意を質問させていただいて、
大臣から御答弁をいただいたところもあります。
大臣は
財政を預かる立場でありますから、その点、省内の思いも踏まえて
大臣が御答弁いただけるものだ、こう願いつつ、質問に入らせていただきたいと思います。
今ほど申し上げたとおりでございますが、酒税改正の舞台は私は整ったと思っております。先週も
指摘しましたけれ
ども、ビール各社でいろいろな綱引きがある。つまり、ビールの会社にとっては、得意な酒類、得意でない酒類、そうある中で、その特定の社のある
意味ロビー活動によって
税制改正がゆがめられてはならない、こういう思いが私は裏腹にあるわけであります。
大臣、このビール
税制改正は
実現すべきだ、私はこの
タイミングしかないと思っていますが、
大臣の御
見解をぜひお聞かせいただきたいと思います。
〔土井
委員長代理退席、
委員長着席〕