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後藤田委員 今、
大臣、いみじくも、ないわけじゃなくて
組織委員会が掲げていますと。この時点でだめなんですよ。これは、国として、あなたが
大臣として、この国家に
スポーツを通じてどういう
社会をつくるんですかということを取りまとめなきゃいけないんですよ。
内閣府でしたっけ、
内閣官房なのかな、今のお立場は。ということは、やはり、各省で縦割りでできないことを
大臣がしっかり、将来、文部省、こういうふうにしなさいとか、経産省、
スポーツを通じた
成長戦略を描きなさいとか、総務省に、いわゆる
スポーツを通じた地方活性化をやりなさい、こういうことをやるための
大臣だと、僕は勘違いしていたんですかね。
だから、
レガシーという五輪後の話が、さっきの答弁というか文書を見ていると、文部省もそうですけれども、非常に少ないんですよ。それだとやはりわくわく感がない、
日本の将来について。それが今明確になっちゃったので、ちょっと残念なんですね。
組織委員会がじゃないんですよ。
組織委員会というのはそもそも
東京都と
JOCがお願いしている組織ですよね。そこに全体の
ビジョンを任せていますという時点で、
大臣、それはだめですよ。やはりもう一回ちゃんと、私のこの
ビジョンをひな形にして。まだこれは完璧じゃありませんよ。
ちょっとページをめくっていきますけれども、アメリカなんかはロサンゼルス・
オリンピックを通じて完全に
スポーツを産業化したんですよ、一九九〇年代ですね。それで、まさに
スポーツ産業がどんどん伸びていった。今、自動車産業の売り上げを抜いちゃったんですよ、
スポーツ産業が。こういう
成長戦略。我々自民党でもいろいろ
会議をやりまして、現在五兆円の
スポーツ産業を十五兆円にするという
取り組みを
政府として、お願いしています。
これを見てください。アメフトなんかは一兆円市場。メジャーリーグも八千億市場。バスケは五千億。
日本も野球が頑張っているんだけれども、千四、五百億なんですよ。Jリーグに至ってはまだ五百五十億円ぐらい。次のページにありますとおり、J1を全部足してもマンチェスター・ユナイテッドより低い。こういう現状をしっかり
大臣が捉えて、もっと頑張りましょうと。
ページをめくっていきますけれども、四ページ目です。
よく古い人は、野球はアメリカだからなとか、サッカーはヨーロッパだからなと、また根拠のないおかしなことを言う人がいるんだけれども、二十年前は、プロ野球とメジャーリーグは、メジャーリーグはプロ野球の倍のチームがあったにもかかわらず、売り上げは余り変わらなかったんですよ。サッカーは、プレミアリーグとJリーグは余り変わらなかった、二十年前。これがもう五倍、六倍にがっと離されたんですよ。こういうのをしっかりやっていかなきゃだめですよという話を申し上げたいわけですね。
ちょっとページをめくっていきますけれども、八ページ目。
行革の観点からいうけれども、これは
行政監視ですから。これからインバウンドだとか
文化を発信していくとさっきもおっしゃっていたけれども、いいかげん、
文科省の下に
スポーツ庁と
文化庁があったり、国交省の下に観光庁があるというのはもうやめませんかぐらい、
大臣が
提案しなきゃいけない。イギリスは
文化・メディア・
スポーツ省ですよ。韓国もそうですね。こうやって、それぞれの
文化や観光や
スポーツのシナジー
効果を省として発信するような、こういう
レガシーも行革として
丸川大臣がやってくれるんだろうなと俺は思っていたんだけれども、全然出てこないんだよね。
ちょっとまたページをめくっていきますけれども、十二ページ。
これはロス・
オリンピックの復習だけれども、知っていると思うけれども、ピーター・ユベロスという人が四十一歳で
組織委員会の
委員長ですよ。ある会社の社長をやめて、自分でやると。ここから
オリンピックの中身もちょっと変わってきた。最後、既存
施設を使って二億ドルの黒字で終わらせたんですよ。これも
レガシー。彼はそれを評価されて、メジャーリーグのコミッショナーになったんですよ。
ロンドン・
オリンピックも、ゴールドマン・サックスの方が
組織委員会の
委員長になって、非常にビジネスの感覚も含めて頑張った。
十三ページにありますが、
オリンピック後に経済がよくなったのは、アメリカとイギリスだけなんですよ。
日本は、アメリカ、イギリス・モデルのはずなんですよ、成熟国家ですから。僕は、今のままだと、そういう
ビジョンが全然共有されていない中では、ギリシャとかスペインとか韓国モデルになっちゃうんじゃないかなとすごく心配しています。ぜひ、そういう
ビジョンを
示していただきたい。
次のページ、十四ページでございます。
去年七月に、自民党の仲間と、ザハ案というのはおかしいということで、安倍総理も白紙撤回しましたけれども、今も千四百、千五百億、きのうも何か起工式に行かれたと思いますけれども、これでも、私はあのままでは大変なことになると思っています。アトランタ、シドニー、ロンドンという
先進国成功モデルは、終わった後、縮小して、改修費をかけて
民間のチームだとか企業に貸し出す、それによって黒字化していく、こういうことをやっているんですけれども、
日本は、一番下の赤字でございますが、黒は途上国モデル、これと同じことをまたしでかしてしまうんじゃないかな、こういう心配が尽きません。
男女共同参画という意味でも、今度、霞ケ関にゴルフ場をつくると言っていますよね。ゴルフをプレーする場所。そこに女性の会員が今まで入っていなかった、入れなかったみたいな何かニュースがあるんです。今回、
オリンピックレガシーも、
オリンピックのムーブメントも、男女共同参画というかそういう
ビジョンがあるんだけれども、そういう場所で本当によかったのかというのは何か検証されましたか、
大臣。