○
福島委員 その
答弁が一番怪しいんですね。まさに
石油公団のときもそう言っていたんですよ。先ほどの
石油公団の資産売却のときの
方針でも、「「
政策案件への協力」という名目のもと、
経営責任を十分には自覚しない対応に流れがちであった。」とか「これまでの
我が国の
石油・天然
ガス開発体制においては、
政府、
石油公団、
石油・
天然ガス開発企業のそれぞれが、主体性に欠け、責任の所在を明確にしない対応にとどまってきたと言わざるを得ない。」
JOGMECの
理事長は平均何年いますか。前の
理事長は私の大学のヨット部の総監督でありましたけれども、そんな五年も十年も二十年もいないですよ。責任問題が発生するような事態になるのというのは二十年とか三十年後ですよね。そのときに
理事長に責任をとれといったって、恐らく多くの場合は、そのときの
理事長は別の世の中に行っているかもしれませんよ。責任のとりようがないんですよ。結局、国民負担でとるしかないんですよ、これは。
しかも、これまで独法でよくあったように、独法というのは、きょうは
理事長さんに来ていただいていますけれども、非常に弱い立場で、基本的な
方針は国が決めるんです。でも、
事業の遂行は独法がやらなきゃならない。
事業の失敗は独法が責任をとるけれども、
政策判断の失敗は誰がとるかわからないし、そのときだって、二十年たったら政権だってどうなっているかわかりませんよ。自民党だってあるかもわからない。民進党もなくなっているかもしれない、その方が確率が高い。まあ、それはいいです。そういうことですよ。だからこそ、ここに書いてあるような、
政府、
石油公団、
石油・
天然ガス開発企業のそれぞれが、主体性に欠け、責任の所在が明確にならないということがこれまでも起きてきたんです。
今回の直接
国営企業を買うという
案件はまさにそうなんです。これは恐らく、やるとしたら、経済性にのっとってやらなきゃならないものだとすれば、経済性にのっとって、物すごく大きくて国益でやらなきゃならないものであったとしても、それは
JOGMECが乗り出すべきじゃないと私は
思いますよ。そうした大きな
案件であればあるほど、
INPEXなりが乗り出していって、
JOGMECはそれに対する
リスクヘッジの球拾いに徹するべきだと思うんです。それができるような
会社を育てるのがこれまでの
目的だったじゃないですか。でも、これに数千億、場合によったら兆単位のお金を出すというのは、それは、まさに経済原理ではない、
権利の
取得を困難とする特別な
事情がある、
民間では手が出せないにもかかわらずやるというのは、まさに外交とか政治的な都合じゃないですか。
今まで、例えば我田引鉄という言葉がありますけれども、国鉄が赤字を広げたのは
自分の地元に政治家たちが線路を引っ張って赤字路線を広めたからだなんという批判もありますよ。特定の国に強い政治家が、その国の外交上都合のいいことをやるために、ぼろぼろになった
権益を
日本が買ってあげて、それで友好を結びましょうというのにこれが使われるおそれはないとは言えないんです。
スキーム上は、法律上は可能なんですよ。だからこそ、しっかりとした
リスク管理をしなければならないんです。単に外部から人を入れてというものではない、そうしたものが私は必要だと思っております。
ところで、その審査の体制、これは現在
JOGMEC内ではどうなっていて、この
法案が通ったらどうなりますか。というのは、
権益を持つ
会社に
出資をするならいいですよ。みずから
国営企業に
出資をするとなったら、場合によったら
経営陣として一人送り込まなければならないかもしれないし、その
会社の
経営方針に対して何か意見を言わなければならない。さまざまなことをやらなきゃならないときに、今の
JOGMEC内にそういうことができるような人がいるとは、それがいけないと言っているんじゃないんです、今までの業務上、いるとは思えません。そうした丸々新しい業務についてどういう体制をとろうとしているのか、
JOGMECの
理事長からぜひ御
答弁をお願いします。