○
中根(康)
委員 今
大臣が
自治体の
安定財源の
役割を担っていただいているというようなことを御
答弁されましたが、私はそこが間違っていると思うんですよ。
自治体の
安定財源のために、
自動車ユーザーに、本来納めなくてもいい
税金をお願いしているという
状況が間違っていると思って、これを
議論してほしいということを申し上げているわけであります。
例えば、
自動車取得税の七割が
自治体に行くという話なんですけれども、それを穴埋めするために
環境性能割を導入する、車の
税金の中だけでつじつまを合わせようとするから、いつまでたっても
ユーザーの御
期待に応えられない
状況が続いてしまっているわけでありますので、ここは何とか、
世耕大臣がいらっしゃる、
在任中が私はもう結構デッドラインだと思っておりますので、
大臣が
在任中に何とかしてほしい、ことしの年末の
税制議論の中でその
道筋をぜひつけてほしいなというふうに思っておるわけであります。
私は
愛知県なんですが、
愛知県の
大村知事なんかは、もちろん
自動車産業の盛んな
地域だということもあるんですけれども、
知事は、損して得とれというような言い方をしているわけでありまして、
車体課税を引き下げることによって、
車産業が活性化し、
雇用が守られるということになれば、ひいては、これは
自治体の税収にもつながるということであります。決して、
総務省と相反するものではないということでありますので、経産
大臣、ぜひその
観点から、
高市大臣と徹底的な
議論を重ねてお願いを申し上げたいと思います。
このことについてはここまでといたしますけれども、
自動車に関する
税金の
あり方ということでいうと、これから
自動運転車というものがどんどん普及していくということになりますが、この
自動運転の車が普及していくというようなことを名目に、あるいは何かへ理屈をつけて、またそこに、車に関して
税金をかけるというようなことがあってはならないと今から私は予防的にくぎを刺しておきたいと思います。これは、ぜひそういうことがないように、頭の片隅に置いておいていただければ幸いでございます。
次に、
格差の問題について少し取り上げていきたいと思います。
安倍内閣が
幾ら笛やかねや太鼓を打ち鳴らしても、
景気が一向によくならない、低迷したまま、
実質賃金はむしろマイナスである。このことによって
格差が拡大している。そして、その
格差が拡大していることがまた
景気低迷を長引かせているということであろうと考えております。
格差は
景気回復の重い足かせになっていると考えます。
とかく
経済成長を語るときには、
格差の問題は軽視をされたり、あるいは無視をされたりということになりがちだと思います。例えば、
高額所得者に累進的に
課税をすると意欲が低下をしたり、
所得再
分配政策を強めると
社会保障費が増加するとか、こういう
格差解消策は
経済成長の
阻害要因になると考えられがちではないかと思います。
しかし、
格差が拡大するということは、
消費の主役である
中間層が薄くなるということでありまして、
GDPの六割を占めると言われている内需が回復せず、
景気がよくならない、こういう悪循環になるわけであります。
所得の
格差は将来の
教育格差にもつながって、将来の
人材育成という
観点からも弊害を生じかねないということでありますので、
格差の問題というのは、ここに取り組むということは
経済政策にも極めて重要なものであるというふうに考えております。
しかし、
安倍内閣は、
労働者派遣法の改悪を強引に押し通したりして、非
正規の
労働者をさらにふやして、
格差がさらに拡大する
政策をとり続けているのは明白でありまして、そういいながら、一方で、
安倍総理は非
正規という
言葉をこの国から一掃すると大見えを切っておられるわけであります。
冒頭申し上げましたように、
安倍総理と
世耕大臣は
一心同体ということでありますので、非
正規という
言葉をこの国から一掃する、こういうふうに言っておられる
安倍総理の約束をどのように実現していこうとしておられるのか。
格差の問題が、今申し上げましたように、私は
経済政策にとっても大変重要な
観点だというふうに思っておりますが、
大臣の
所信的挨拶の中には
格差のカの字も盛り込まれていなかったわけでありますけれども、
大臣としては
格差の問題をどのように考えておられるのか。
格差については、置き去りにしていっても全く構わないというふうに考えておられるのかどうか、
お尋ねをしたいと思います。