○篠原(孝)
委員 今、
中小企業の
海外進出はそういう前向きなのではないんです。不安を抱いている部分です。
例えば、
国民皆保険がおかしくなるんじゃないか。
総理も指摘されていました。オプジーボというのは三千二百万円もかかる、アメリカの薬も高い、それで
社会保障制度が壊れてしまう、
国民皆保険
制度が壊れていってしまうんじゃないかと。それで、薬価を下げたらアメリカの
企業がISDSで訴えてくるんじゃないか、こういうのですよ。こういう疑問に答えるペーパーとかが全然ないんですよ。
説明も開かれていない。これを僕が言っているんです。
ですから、いいですか、これは大事な政策で、憲法改正、原発の運転再開とあるんです、
TPPが一番賛成が少ないですけれども。これで、
安倍総理がやろうとされていることに反対が結構多いのに、一番下に、支持率が五〇%と、急に高くなっているんですよね。お人柄のせいか何か、これは不思議なんです。これは、野党がだらしなかったり、岸田さんや石破さんや何かのせいというのもいろいろあるのかもしれない。だから、
安倍総理は、もう大宰相の域に近づいておられるんじゃないかと
思います。もう
安倍さんに任せると。ですから、よく考えていただきたい。いいですか、
世界の全体の潮流がどうなっているか。
EUからイギリスが離脱しました。英語では、雑誌を見たり新聞を見ても、ちょっと私の発音が正しいかどうかわからないんですが、グローバルファティーグと書いてある。グローバリゼーションにもう疲れたと。アメリカ
国民ももう疲れたんです。イギリスも、EUがやたらいろいろ言う、イギリスのことはイギリスで決めたい、もう嫌だと。
日本国は、さんざんグローバリゼーションでもって富を得てきたんです、きょう午前中も
総理が盛んにそう言っておられましたけれども。だから、そんなものかなと思っている。だけれども、それはちょっと違うんじゃないかと。
企業の利益が
国民の利益になっていたんです。しかし、今や、多国籍
企業の利益が
日本国民の利益にならなくなってきているんです。アメリカがまさに先んじてそういう状態になったから、グローバリゼーションなんて言ったってどこかの話だ、我々はどうするんだと。だから、一%の富裕層が勝手に豊かになるだけで、我々は置いてきぼりになっているということを言っているんじゃないでしょうか。
これを見ていただきたいんです。それで、
日本の自立という一番下のところを見ていただきたいんです。
日本の伝統
文化の維持、これは何回も申し上げていますけれども、僕もこっちの方の派なんですよ、本当は。本当はというか、ずっとそうなんですけれども。ところが、
TPPで何でもアメリカと同じルールにしていくようになってきちゃうんですね。いや、そんなことまで譲る必要があるのかと。
今閣僚になっておられる方が、かつて、
TPPバスの終着駅が
日本文明の墓場だとおっしゃっていた。私は、これはちょっと大げさな発言過ぎて、こういうところでやったらすぐ削除と言われることだと
思います。ですけれども、ある点では当たっていると思うんですよ。それを考えなくちゃいけない。
どうも片方にばかり行っている、自国で決めていくんだと。だから、先ほどのNHKの世論調査、本当に正直だと
思います。決められなくなる
人たちがふえている。
だから、こういうときにどうされるんだと。今、議論をやっている。筆頭
理事として森山
理事と非常に虚心坦懐に話をしていますよ。お互いに大人ですから、そんな露骨なことは言い合いません。ここで言うよりずっと紳士的にやっています。しかし、どこかあっちの方から、早く、今月中に採決とか、私はとんでもないと
思います。
一度申し上げたと
思いますが、海洋法条約の批准を私が水産庁の企画課長として担当しました。前回ここにだっと並べたですね、八千四百五十ページとか。こんなに内容があるのはないんですよ。これを、三十時間か四十時間で議論して、はい、終わりと。それはないですよ。内容が豊富過ぎるんですよ。今言いましたように、
知財、保険とかみんな、
政府調達なんかも問題だらけなんです。これをきちんと議論して、そして
国民の前に明らかにする。
我々
国会の役割は何でしょう。さんざん秘密
交渉、秘密
交渉でやってきたんです。資料、
交渉経過は出せないと言ったら、我々が議論して、こういうところがいいですよと。いいんです、それで。こういうところが問題ですよということを議論を通じて
国民の前に明らかにして、そして最後に採決するというのが筋じゃないんでしょうか。
ここには、さっき書きましたけれども、発効の見込みがないと言ったら、少ないと。どの程度少ないか。当分ないですから、ないはずです。だから、パリ協定のように慌てふためく必要は全くないんです。私は、じっくり議論すべきだと
思います。
総理、焦らないでください。
それで、
総理に質問したいことがあるんですね。もう三年半、四年近くになります。ちょうど一年
たちます二〇一三年の十月二十一日、このネクタイをばっと出して歌舞伎みたいなことをやったわけですけれども、僕はずっとしつこくやり続けているんです。違うネクタイも持っているので早くやりたいんですけれども、こればかりですよ。
それで、そのとき申し上げたんです。覚えておられるかどうか。頑張って三年はやってくださいと。同僚
議員から怒られました、何であんな余計なことを言うんだ、すぐ倒そうと思っているのにと。僕の予感は当たるんですよ、今度は長期政権になるなと。そして、任期が来て、四年の任期で解散になったら考えてくださいと。絶対、
安倍さんは反省されているので、今度は間違いなく政権運営されるという予感があったんです。だから三年と言っているんです。
その後、お忘れかどうか。これをちょっと言うと、二回目言うのはやめておきます、何とか
総理になるなんて言ったんですが。覚えておられると
思います。次に、慢心が過ぎるんじゃないでしょうかと。
三年半、四年近く
たちました。もう落ちついて政権運営していただきたいと
思います。特にこの
TPPについては、私はこれからじっくり議論させていただきたいと
思います。テレビ入りじゃないところで一時間でも二時間でもずっとやり続けたいと
思います。これをじっくり議論するチャンスを与えてください。そして、その結果、ちゃんと採決する。途中で打ち切ってなどというのは、よもやされないでしょうね。まして、こんなもので解散とかいうのは。これは私の言うことじゃないですけれども。ぜひそういうふうにしていただきたい、この問題についてはじっくり議論の
機会を与えると。
それで、質問です。ちゃんと通告しましたからね。
クリントンさんは、
TPP、よかったけれども、だめだと言っています、反対だと。前言をひっくり返していますよ。小泉さんは、そんなことは
余り言わなかったですけれども、原発を推進してきたはずですよ。それを、原発はだめだと言っている。それぞれ悔い改めたりと、大きな政策ですと政策変換というのはあるんですよ。
総理には、大きなものでそういうものはおありになるんでしょうか。なかったら、
TPPについてぜひそういうふうにしていただきたいと思っているんですが、いかがでしょうか。