○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。
九日の
北朝鮮の
核実験については、
米軍基地が集中する沖縄の県民も強い
懸念を有しております。沖縄の風として、朝鮮半島の非核化を求める本抗議
決議に賛成をいたします。
現在、世界では非核兵器条約の締結が進展し、既に南半球の全てが非核地帯となり、核兵器の使用が禁止されております。東南アジア諸国も同様です。唯一の被爆国である
我が国も、朝鮮半島の非核化に合わせて非核兵器地帯にしなければなりません。
さて、今、沖縄では、貴重な自然に対する現実の
脅威が迫っています。環境省はあした、九月十五日にやんばる国立公園を指定し、今後世界遺産登録を目指すわけでありますが、その傍らで
政府は、参院選の翌日から警察機動隊数百名や
自衛隊ヘリ二機も投入してオスプレイ訓練のためのヘリパッド建設を強行しています。非暴力で抗議をする市民に対する現場での機動隊の排除行為は、八十七歳の女性が五針を縫うけがを負うなど、目に余る過剰な警備が横行しています。
このような暴挙に対して、二〇〇七年以来、貴重な自然環境を守るために九年間も建設予定地で抗議の座込みを持続してきた地元住民に加えて、数百名規模での全県民的な抗議行動が沸き起こり、連日抗議行動が行われております。県民の民意を一切受け付けようとしない
政府の姿勢に、県民の怒りは限界に達しつつあります。
政府の強行策は県民の反対の前に決して成功することはありません。沖縄の風として強く抗議し、オスプレイパッド建設工事の即時中止を求めます。
建設工事が強行されている
米軍北部訓練場は、やんばる国立公園と隣接しており、生物多様性や環境の希少性から国立公園地域と同等以上の価値を有しております。やんばる国立公園の特別保護区、第一種特別地域のほとんどが北部訓練場と接しており、四千種を超える多様な野生生物が生息し、固有種や絶滅危惧種を含む生物多様性に富んだ未来に残さなければならない貴重な自然環境です。
既に、オスプレイの普天間
基地配備以降これまでに、高江集落の学校や住宅へのバードストライク等によりノグチゲラの死亡例も五件確認されました。特に、今、
政府が建設工事を強行しようとしているG地区、H地区では、
防衛局自主アセスにおいて絶滅危惧種ノグチゲラの営巣が二十九か所確認されています。
さて、米国連邦
議会は、
米軍の活動が絶滅危惧種の生息するような貴重な自然環境を海外において壊すことがないよう、一九九一会計年度国防授権法で国防省に義務付け、一九九六年から
実施されています。
我が国では
日本環境管理基準が適用されています。
そのことを受けて、
日米政府は、二〇〇〇年九月十一日に環境原則に関する共同発表に合意しました。同発表は、「環境保護及び安全のための在
日米軍による取り組みは、
日米の関連法令のうちより厳しい基準を選択するとの基本的考えの下で作成される
日本環境管理基準(JEGS)に従って行われる。その結果、在
日米軍の環境基準は、一般的に、
日本の関連法令上の基準を満たし又は上回るものとなる。」と明言しています。
このJEGSの第十三章、自然資源及び絶滅危惧種の三の三では、「重要な陸地または水域をもつ軍施設は、しかるべき
日本国
政府当局との調整の後、自然資源管理
計画を作成するものとする。」とし、三の四では、「しかるべき
日本国
政府当局との調整の後」に「
調査」をしたり、「自然資源管理
計画を実行する」と規定した上で、対象の絶滅危惧種としてヤンバルクイナやノグチゲラを明記しています。
防衛省と環境省に伺いますが、北部訓練場に関する自然資源管理
計画の作成や実行に当たり、しかるべき
日本国
政府当局とは誰ですか。しかるべき
日本国
政府当局として、調整の有無、担当の役職名、日時、調整の具体的内容をお聞かせください。