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石川博崇君 公明党の
石川博崇でございます。
私は、自由
民主党及び公明党を代表して、
平成二十八年度
予算三案に対し、賛成の立場から討論を行います。
昨年九月、
安倍総理は、希望を生み出す強い経済、夢を紡ぐ子育て支援、安心につながる
社会保障の新しい三本の矢を放ち、その具体策として、一億総活躍
社会の実現に向けて緊急に実施すべき
対策が取りまとめられました。加えて、TPPを真に
我が国の経済再生、地方創生に結び付けていくことが求められております。
こうした喫緊の重要課題について重点的に取り組む強い姿勢を示した本
予算の一刻も早い成立と着実な執行こそが政府・与党の責任であります。
以下、賛成する主な理由を申し述べます。
賛成の第一の理由は、一億総活躍
社会の実現に向け、子育て支援へ重点的に
予算を振り向けている点であります。
近年、待機児童問題への取組の強化を求める声が一段と高まっております。こうした中、待機児童の解消に向け、自公政権は、この二年間で当初目標を上回る二十二万人分の保育の受皿を拡大しました。本
予算におきましては、企業主導型保育サービスの拡充等により保育の受皿の整備を更に進め、二十九年度末までの整備目標を四十万人から五十万人に拡大することとしております。
また、今年に入ってから、児童虐待に関する大変痛ましい事件が相次いで報じられており、児童虐待防止
対策は喫緊の課題であります。本
予算においては、児童相談所の体制強化などの児童虐待防止
対策の強化及び
社会的養護の推進に一千三百億円が計上されております。そのほか、一人親
家庭支援のための児童扶養手当の加算増額や就労支援の拡充も含まれています。
こうした施策は、
我が国最大の課題である
少子化問題に正面から向き合う取組として高く評価するものであります。
賛成の第二の理由は、東
日本大震災からの復興を加速するための
予算が盛り込まれている点であります。
東
日本大震災から五年が
たちました。二十八年度は、集中復興期間に続く復興・創生期間の初年度となります。本
予算では、被災者支援として、これまでの交付金を大幅に拡充した被災者支援総合交付金に二百二十億円を計上し、住宅・
生活再建の相談支援等の課題に対応しております。また、
原子力災害からの復興再生に一兆円を計上し、住民の帰還促進などを強化しております。これらの施策が被災地の復興を強力に推進するものと確信をしております。
賛成の第三の理由は、地方創生に資する施策が措置されている点であります。
本
予算においては、地方の自主的かつ先駆的な取組を支援する地方創生推進交付金を創設し、一千億円が計上されており、事業費ベースでは二千億円に上ります。さらに、地方財政計画においてまち・ひと・しごと創生事業一兆円が計上されております。こうした施策が地方におけるそれぞれの特徴を最大限に生かし、自律的で持続的な
社会をつくっていくものと確信をしております。
賛成の第四の理由は、財政健全化を推し進める
予算となっている点であります。
平成三十二年度の基礎的財政収支の黒字化を目指す経済・財政再生計画の初年度に当たる本
予算は、同計画の目安に沿って
社会保障関係費や一般歳出の伸びを抑制しております。また、景気回復などにより、税収は二十五年ぶりの高
水準が見込まれる一方、公債発行額は前年度に比べ二兆四千億円減額しております。その結果、公債依存度は三五・六%とリーマン・ショック以前の
水準まで低下いたしました。このように、財政健全化に資する
予算となっていることを高く評価するものであります。
以上、本
予算に賛成する主な理由を申し述べました。
政府におかれては、
予算成立後、迅速かつ適切に執行されることを強く要請いたしまして、私の賛成討論とさせていただきます。(拍手)