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2016-01-27 第190回国会 参議院 本会議 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成二十八年一月二十七日(水曜日)    午前十時一分開議     ━━━━━━━━━━━━━議事日程 第六号   平成二十八年一月二十七日    午前十時開議  第一 国務大臣演説に関する件(第二日)     ━━━━━━━━━━━━━ ○本日の会議に付した案件  議事日程のとおり      ─────・─────
  2. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) これより会議を開きます。  日程第一 国務大臣演説に関する件(第二日)  去る二十二日の国務大臣演説に対し、これより順次質疑を許します。郡司彰君。    〔郡司彰登壇拍手
  3. 郡司彰

    郡司彰君 民主党・新緑風会の郡司彰です。  私は、会派を代表して、安倍総理施政方針演説に対して質問いたします。  質問に先立ち、安倍内閣政治姿勢政治手法について考えを述べさせていただきます。  総理は、決める政治を標榜し、全ては意思と行動に懸かっていると発言してきました。私の語感では、決めるとは、真摯な議論を重ね、批判に耐え得る内容とした後のことであります。しかし、安倍総理が決めるのは、常に国会が開かれない中で閣議の名においてでありました。国民の代表者は少数であれ尊重されなければなりませんし、ましてや国会は政府や与党の追認機関ではありません。  その結果は、この二年余だけでも、強行採決が連続し、違憲の解釈を押し付け、与党自民党の中でさえ、物言えば唇寒しとばかり、以前のような闊達な論争は影を潜めているではありませんか。これは立憲主義民主主義に反する安倍内閣の本質です。  二十七年度補正予算が成立しました。その内容は、財政健全化先送り、いや、そもそも財政健全化を考えていないのでしょうか。そして、五月、六月に三万円を配るとの露骨な選挙目当てばらまき軽減税率導入の歳入も定まらずに説明もできない国民への不正直、これは我が党の岡田代表がただした安倍総理政治姿勢です。  そして、総理は、集団的自衛権行使に踏み込んだ安保法制の議論の際、政権公約政策インデックスに書いてある旨の発言をされました。私は、後で読んでびっくりの取説公約、つまり取扱説明書公約と話しています。これは、中国のことわざにある羊頭狗肉戦術ではないのですか。これが安倍総理政治手法の一つです。  実は私が一番気になるのは、安倍総理政治スタイルです。敵がい心をあおり、憎悪をかき立て、扇情的な言辞によって一部の国民を鼓舞することです。  昭和が去り、ベルリンの壁が崩れ、そしてバブルがはじけて今年で二十五年が過ぎました。一九九三年からの就職氷河期世代が四十代になろうとしています。物心付いた時代から日本の高度・安定成長期を知らない世代も三十代になっています。この世代にとって、景気の良い話や元気の出る話題は新鮮に映るものだと思えますし、それは必要なことだと思います。  一方で、米国大統領選挙候補者選びフランス地方選などに見られる動きは、低成長や人口減、高齢化などによる財政的な危機や格差の問題が根底にあると言われています。私たちは、私たちの国はこのような時代背景にあるからこそ、丁寧で優しい寛容な社会をこそ目指すべきではないでしょうか。  平成二十八年度予算における赤字国債発行の根拠となる特例公債法の扱いについて質問いたします。  三年前、野田内閣が成立させた特例公債法によって、平成二十四年度から二十七年度までは新たな立法措置がなくとも赤字国債の発行が認められることになっています。あのときの決断は、予算の執行が困難になりつつあった状況において、民主、自民、公明の三党のぎりぎりの折衝の結果でありました。しかし、現在の政治的状況は全く異なります。  これまでの特例公債法は、単年度立法の慣例が続いてきたものであります。それは、野田内閣以前のねじれ国会においても守られてきたのです。今なぜ財政規律を形骸化させる措置を維持しようとするのですか。  今から四十年前の昭和五十年度補正予算において、苦渋の決断をもって赤字国債の本格的な発行に踏み切った大平大蔵大臣は、そのことを万死に値すると思い悩み、総理となられてからも最後の最後まで罪の意識を持ち続けてこられたと聞いております。当時も特例公債法複数年度化は立法技術的に不可能ではなかったと思います。しかしながら、大平先生を始め歴代の大蔵大臣は、あえて単年度立法という狭き道の選択を続けてこられたのです。大平総理が今の惨状を御覧になったら、どのように思われるのでしょうか。  このような歴史的な経緯も踏まえ、今回、特例公債法複数年度化を続けることになった理由について、総理の答弁を求めるものであります。  TPPについて質問します。  十月五日に大筋合意された環太平洋経済連携協定は、二月四日にニュージーランドで十二か国の署名式が開かれることが明らかになりました。各国は、それぞれの議会、日本の場合は国会ですが、承認手続とそれに並行して必要な国内法の整備を行うことになります。その後、批准となるわけです。  まず、総理に、この一連の流れを第百九十回国会内で行う準備と意思があるのかを伺います。  次に、これまでの交渉経過は不透明であり、大筋合意のきめ細かい正確な説明や情報の開示は行われていません。したがって、発効に伴う経済効果影響評価前提条件や対策の評価次第によって大きく変化し、多くの不安や懸念を払拭するには至っていません。これでは内容の伴った思いやりのある対策はできません。総理、特に農業関係者の心が折れようとしているのです。本当に総理は、国益が守られたと自信を持って言えますか。また、衆参農林水産委員会の決議が守られたとお考えか、改めて伺います。  また、攻める面からも、自動車分野など不満が出されています。  総理、選挙目当て得点稼ぎTPPを使ってはいけません。そして、同様に、国会での承認がなされる前に、平成二十七年度補正予算、平成二十八年度当初予算でTPP対策費と称して、従来の事業継続を計上するのは不適切です。  私は昨年も、無駄遣いばらまきではない省庁の枠を超えた国としての経済連携に関する総合的な法体系を整備するべきだと主張してきましたが、その考えはあるのか、改めて伺います。  昨年の質問で、私は農林水産大臣の辞任を求めました。残念なことに今年は、TPPの審議に欠かせない甘利大臣の政治と金の問題が露見いたしました。そもそも、首相として甘利大臣から事実関係を確認をしましたか。現金を大臣室で受け取ったか否かを覚えていないというのは、全く理解不能です。既に国会審議に支障が出ています。このままではTPPの審議が進まないことになりませんか。任命責任を含め、総理の考えをお答えください。  次に、安全保障法制について伺います。  憲法学者や歴代の内閣法制局長官安全保障法制は違憲であると表明し、世論調査では国民の八割が政府の説明は不十分と答えていた中で、与党は強引に法案を成立をさせました。これは、戦後日本の立憲主義民主主義に大きな汚点を残すものであったと言えます。  法案の成立後、現在もなお政府は法律についての説明責任を十分に果たしていません。また、政府は安保法制の施行に向け様々な準備を進めているようですが、国民の理解が十分に得られていない状況において、本当に自衛隊員を危険な任務に就かせてよいのですか。安倍総理の認識をお伺いします。  また、安倍総理は、安保法制について多くの国が理解や支持を表明していると述べていますが、肝腎の近隣諸国の理解は十分に得られていますか。中国やロシアの反応はいかがですか。また、韓国政府は、我が国による集団的自衛権の行使について、仮に米国の要請があったとしても、自衛隊朝鮮半島周辺に展開するには韓国政府の許可が必要であり、場合によっては自衛隊の展開を拒否することができると主張している。こうした点において、安倍総理はどのように受け止めておられますか。  さらに、南スーダン国連PKOに派遣している陸上自衛隊の部隊に対していわゆる駆け付け警護の任務が付与される方向であるが、その時期は今年の秋以降になる見通しと報じられております。方針と準備状況について、総理、答弁願います。  また、安保法制の内容を反映させるための日米物品役務相互提供協定の改定についても、国会提出が秋の臨時会以降に先送りになると報じられております。参議院選挙前に安保法制が再び国会で争点になることを避けるためにそうした先送りを考えているのであれば、それは国民に対する説明責任を避けようとするこそくな対応ではありませんか。安倍総理の見解を求めます。  中東情勢緊迫化や北朝鮮の核実験などを踏まえて、強行採決した安保法制の下で安易な発動を考えてはいないのでしょうか。  民主党は、存立危機事態集団的自衛権の行使ができるとの安倍政権の考え方は憲法違反と捉えており、今国会に安全保障関連法案廃止法案を提出をいたします。  財務省がまとめた国の中期の財政見通しは、前提として三%の高成長を実現するとしていますが、それでも社会保障費の膨張が続き、二〇年度の基礎的財政収支は赤字としています。財政赤字が引き続き累増する中、財政赤字対GDPの限界はどの程度と考えているのか、答弁願います。  総理は、施政方針演説の中で、二〇二〇年度の財政健全化目標を堅持しますと述べました。他方で、一昨年、昨年の国会で安易な基金造成については是正の意思を示しましたが、さきの補正予算では、改善どころか逆に増えているのではないですか。答弁願います。  中国経済の減速、正月以来の株安が企業の業績悪化などに波及をすれば、税収の下振れも予想されます。それに立ち向かう実効性の高い対策は国や日銀にあるのでしょうか。二〇年のプライマリーバランスゼロは実現できるのか、総理の答弁を求めます。  さらに、軽減税率の議論がされていますが、その前提たる来年の消費税一〇%への引上げは確実に実施するのか、明確に答弁願います。  災害は忘れなくてもやってくる。まさに現在の状況はそのとおりの発生件数となっています。  昨年九月の関東・東北豪雨では、およそ四十五年に一度とされる洪水により、鬼怒川が破堤し、甚大な被害が生じました。  直轄管理鬼怒川河川整備においては、百年に一度の洪水を目標としながら、当面は三十年に一度の洪水に対応することを目標としており、十年に一度の洪水にも耐えられない区間から優先的に整備していたとのことです。しかし、近年の異常気象の規模や頻度を踏まえれば、計画的かつ着実に河川整備を推進すべきであります。  一方、自然災害リスクハード対策だけでは解消されないのではないでしょうか。人の命を守るという意味では、ソフト対策の充実も重要であります。  平成二十二年に中央防災会議が、首都圏の大規模水害において、利根川、荒川、江戸川の全ての堤防決壊パターンを重ね合わせると要避難者が最大四百二十一万人となると試算をしています。こうした大規模な災害で広域避難を実施する場合には、ハザードマップを含め現在のソフト対策十分対応ができるのでしょうか。五年前の震災発生後の都心における帰宅困難者の動態や、企業によってまちまちであった対応は改善をされているのか、国交大臣に伺います。  今後、国として、それぞれの地域でどのような自然災害リスク、被害があるのか試算、評価した上で、行政、住民、企業等防災意識を共有し、社会全体で正しい判断と適切な行動が取れるようにしていくことが喫緊の課題であると考えます。また、住民を、自分で避難ができる人、人の助けが必要な人、他人を助けられる人に分類をしていくことも重要です。政府として、自然災害による被害を最小限にとどめるために、ハード、ソフトの一体的な防災対策をどのように講じていくのか、総理にお尋ねします。  昨年十一月三十日から十二月十三日まで、フランス国連気候変動枠組条約第二十一回締結国会議、いわゆるCOP21が開催され、百九十六の国と地域が合意に達し、パリ協定が採決されました。  日本は、二〇〇〇年以来受賞してきた、交渉の足を引っ張る国に贈られる化石賞の受賞を免れました。これは評価が上がったのではなく、それほどに存在感が低下をしたからと指摘をされています。我が国COP21における交渉姿勢について、どのような指示をされたのか、安倍総理に伺います。  しかし、パリ協定は、全ての国が参加する枠組みができた一方で、各国の削減目標の実施について法的義務は課されず、実効性に疑問符が付いています。日本はこの分野でどのようにリーダーシップを取っていくのでしょうか。  先立つ七月には、二〇三〇年度までに二〇一三年度比で二六%を削減するとの目標を掲げました。さらに、第四次環境基本計画では、二〇五〇年までに八〇%削減を目標としています。これら中長期目標に対して総理は抜本的かつ具体的な政策をお持ちでしょうか、伺います。  COP21の開催国であったフランスでは、昨年八月にグリーンエネルギーへの転換推進のための法律が制定され、例えば建築物エネルギー効率向上のための大規模改修を二〇一七年までに五十万件実施をする、個人所有建築物は二〇三〇年を目途として一立方メートル当たりの年間平均エネルギー使用量が三百三十キロワットを下回るよう改修するなど、全八章にわたり、太陽光、水力、風力等の積極的な行動が開始されました。総理が指導力を発揮すべきはこうした分野であるべきと考えますが、いかがですか。  近年の世界的な異常気象COP21との関係について、さらに日本の貢献の度合いについて総理の答弁を求めます。  地方創生に関して質問します。  昨年は統一自治体選挙がありました。地方創生はアベノミクスの失敗を取り繕うための突貫工事であり、かつ四月の選挙対策だとも言われました。この一年間で実は上がったのでしょうか。ある新聞は皮肉を込めて、地方創生でできたのは地方創生大臣だけだと評しています。  そもそも地方は、斬新なアイデアを生み出す前に、現実の日常に忙殺されているのではないでしょうか。政府も交付金の増を考えているようですが、民主党が導入し全国の自治体から好評を博したものの、安倍政権になって廃止された一括交付金を真剣に考える時期ではないですか。総理、お答えください。  地方の現状についてお尋ねします。  例えば空き家対策です。全国で賃貸用以外の空き家は約三百二十万戸で、そのうち四十八万戸が使える空き家と言われています。どの県が多いかは高齢化率と密接な関係があり、総理の地元である山口県も最高ランクの一二・五%を超える状況です。高齢者が鬼籍に入る、相続時に空き家が発生、更地にするには少なくとも百五十万から三百万の費用が掛かり、その後は宅地の税額が約六倍となる。つまりはそのまま放置するケースが増えるわけですが、雪国では倒壊が現実のものとなり、雪国以外でも火事や犯罪の温床になる可能性があり、撤去は特措法の許可を待てずに自治体が独自に行う事例が増えています。  四十八万戸の活用はNPOなどのアイデアも積極的に活用すべきです。一方、二百七十万戸は国の政策で処理する仕組みを検討すべきと考えますが、総理、お答えください。  麻生大臣は七日の参議院本会議において、我が党の前川議員軽減税率に関わって、ミネラルウオーターと水道水の税率がそれぞれ八%、一〇%になることをただした際に、水道水公共料金として配慮されている旨の答弁をいたしました。  その上で水道料金の実態を調べてみると、自治体により大きな格差が生じていることが分かります。群馬県のある町は月十立方メートルで三千円、一方、兵庫県赤穂市では十分の一の三百六十七円なのです。しかも、ほとんどの自治体の水道は高度成長期に設備されたものです。今後の改修や保守点検、さらに長寿命化の費用が捻出できないことが予想されます。  東日本大震災を持ち出すまでもなく、水は重要な生活インフラです。また、人口が減少する社会にあってインフラを維持するコストをどうすべきか、料金と今後の自治体企業会計の在り方について、麻生財務大臣の答弁を願います。  昨年師走の新聞各紙に、子供の貧困放置なら生涯所得が二・九兆円減との記事が掲載されました。これは日本財団が発表したもので、二〇一三年時点で十五歳の子供に貧困対策を行わなかった場合の生涯所得で、税金など将来の政府の収入も一・一兆円減るとしています。つまり、子供の貧困対策経済対策であるというものです。  他方、十月に、財務省は全国の公立小中学校教職員定数を二〇二四年度までの九年間に原則として約三万七千人削減する方針を固めたと報じられ、その際の財務省歳出削減が狙いとしていました。  また、二〇一三年に公表された政府の日本再興戦略の中では公設民営について触れています。米国は、一斉テストを行い、その結果に応じて、つまり年度ごとの達成率に到達しなかった学校の補助金カットを行い、改善がないと判断されれば、七年後には公立学校としての閉校と、チャータースクールへとリニューアルされるという仕組みです。このようなことになれば、資源に乏しい我が国にとり、人を、子供を育てる柱がどこにあるのか疑問に思わざるを得ません。  第一次安倍内閣では教育の安倍と自認していた総理の、子供の教育に関するビジョンを示していただきたい。  また、連絡の取れなくなっている行方不明の児童生徒の実情とそれへの対策について、家庭の経済状況との関連があるのかを含め、現状認識を総理にお尋ねします。  「はたらけどはたらけど猶わが生活楽にならざりぢつと手を見る」、現在もなお多くの人の共感を呼ぶ、御存じの石川啄木「一握の砂」であります。  NHKが今年に入って成人の日にちなんで報じた、あなたは競争社会平等社会のどちらが良いと思うかとのアンケートの回答は、ほぼ半々でした。私は、競争のある社会は悪いこととは思いません。ただし、前提として皆が同じスタートラインに立ってから競争することが必要だと考えています。  現実は、正規と非正規、都市と地方、大企業と中小零細企業、男と女、そして親の収入、年金収入などにより格差の固定化が進行していると言えます。平均的な勤労者の半分以下の収入で生活する、いわゆる相対的貧困に分類される層が徐々に増えているのが我が国の現状です。この人たちに希望が持てるためにと、政府もいろいろと政策を打ち出しています。しかし、不十分です。  民主党は、「能力の発揮を阻む格差の壁を打ち破り、支え合う力を育む」と題した共生社会創造本部中間取りまとめを全党で論議中であります。個人の努力ではどうあっても乗り越えられずにいる壁があります。もとより格差は特定の人の問題ではありません。今は安定した生活を送っていても、立場が変わることは容易に想像されます。  総理に伺います。大きな理念として、人への投資を軸とする公正な分配にかじを切ることへの決意がありますか、お聞かせください。  総理は夏の参議院選について、与党、つまり自民、公明両党に加え一部野党を含めて改憲に必要な三分の二の議席を目指すと発言されました。  私も改選を迎える身ですが、全国の安倍総理の政治を終わらせようとする人たちと連帯し、その野望を打ち砕くために奮闘することを申し上げます。  昨年の報道の自由度ランキングで日本は六十一位でした。パリにあるNGO国境なき記者団の発表ですが、二〇一五年は二〇一四年より二つ順位を下げ、留意すべき問題があると指摘されました。なぜなのでしょうか。記者も懲役刑を受ける可能性のある特定秘密保護法の施行に加え、自民党がテレビ局幹部を呼び出したりしたことが影響したのではと推測されています。  報道の自由が大切なのは、自由が束縛されれば権力を持つ側が国民に説明責任を果たさなくなるからです。総理、政府の提案する政策や予算、そして法律は、野党の批判や提言を尊重し、議論を重ねてこそ国民に納得されるものになるのだと思います。  総理は、反対する声があれば闘志が湧くと発言されたようですが、これは権力を持つ者が口にするべきではないと申し上げて、私の質問を終わります。(拍手)    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
  4. 安倍晋三

    内閣総理大臣安倍晋三君) 郡司議員にお答えをいたします。  特例公債発行複数年度化についてお尋ねがありました。  今回の法案は、二〇二〇年度の基礎的財政収支黒字化目標に向けて財政健全化に取り組んでいくことを踏まえ、二〇二〇年度までの特例公債発行根拠規定を盛り込んでいます。  大平総理のお話がありましたが、私も、我が国の厳しい財政状況を踏まえれば、財政規律を守ることは極めて重要な課題考えており、特例公債発行複数年度化した現行の特例公債法の下、これまで財政健全化を着実に進めてまいりました。その結果、当初予算における新規国債発行額も、平成二十八年度においては平成二十四年度から十兆円減額しております。  今後とも、二〇二〇年度の基礎的財政収支黒字化目標に向けて財政健全化に取り組んでいく方針です。今回の法案によって財政規律が形骸化するといった御懸念は全く当たりません。  TPP協定国会審議についてお尋ねがありました。  TPP協定は、二十一世紀型のルールによる世界の四割経済圏を生み出すとともに、その求心力により、基本的価値を共有する国・地域経済のきずなを深め、その輪を広げていく戦略的意義があります。  我が国は、TPP交渉を一貫して主導し、国益にかなう最善の結果を得ることができました。本年二月四日に予定されているTPP協定署名後、速やかにTPP協定とともに関連法案国会提出し、承認を求めていきます。日本が率先して動くことで、早期発効に向けた機運を高めてまいります。  国会決議との関係についてお尋ねがありました。  TPP交渉においては、重要五品目を中心に関税撤廃の例外をしっかり確保し、関税割当てセーフガード等措置を獲得しました。それでもなお残る農業者の方々の不安を受け止め、総合的なTPP関連政策大綱を決定し、緊急に実施すべき対策に必要な経費を補正予算に計上しました。重要品目が確実に再生産可能となるよう、交渉で獲得した措置と併せて、引き続き万全の措置を講じていきます。  交渉結果が国会決議にかなったものかどうかは最終的に国会で御審議いただくこととなりますが、政府としては、国会決議の趣旨に沿うものと評価していただけると考えております。  TPP協定に関する予算経済連携に関する総合的な法体系整備についてお尋ねがありました。  大筋合意後、TPPを活用した海外展開準備を直ちに始めたい、支援してほしいとの中小企業の声や、体質強化策早期に示してほしいとの農業現場の声が上がっています。こうした声を受け、昨年十一月に総合的なTPP関連政策大綱を取りまとめ、補正予算及び当初予算に盛り込みました。必要な政策効果を検証しながら実施するものであり、無駄遣いばらまきとの御指摘は当たらないと考えております。  経済連携影響を受ける産業や地域に対する包括的な支援等を法制化すべきとの御提案については、まずは具体的な交渉内容を十分に踏まえ、きめ細かな対策を講じていくべきと考えます。  閣僚任命責任などについてお尋ねがありました。  組閣に当たって適材を適所の閣僚に任命し、国政を力強く前進させる責任は、もとより内閣総理大臣たる私にあります。そして、政治資金等の問題は、政治家としての責任を自覚し、国民に不信を持たれぬよう常に襟を正し、説明責任を果たしていく必要があると考えております。  甘利大臣からは取材を受けたことにつき報告を受けていますが、今後速やかに必要な調査を行い、自ら説明責任を果たしていただけるものと考えています。その上で、希望を生み出す強い経済の実現に向け、経済再生TPPを始めとする重要な職務に引き続き邁進してもらいたいと考えております。  平和安全法制に関する説明責任自衛隊の活動についてお尋ねがありました。  平和安全法制については、法案成立後も、私自身そして関係閣僚も、様々な機会を捉えて国民の皆様への説明に努めています。今後とも、国民の皆様の更なる御理解をいただけるよう、粘り強く丁寧な説明に努めてまいります。  平和安全法制に基づく新たな任務を適切に遂行するためには、慎重を期して任務遂行のための能力を高めていく必要があります。このため、十分に教育訓練を行うなど、しっかりとした運用体制の整備を行い、隊員の安全に万全を期してまいります。  なお、自衛隊による実際の活動は、法律に従い、また参議院の特別委員会における附帯決議の趣旨を尊重し、国会による民主的統制の下で行われることは言うまでもありません。  平和安全法制に関するお尋ねがありました。  平和安全法制については、中国、韓国及びロシアに対しても外交ルートを通じて内容を詳細に説明してきています。  中国については、地域の平和と安定の促進に資することを多く行うことを促す旨外交部が発表していると承知しております。韓国についても、地域の平和と安定に貢献する方向へ透明性を持って推進していかなければならない旨外交部が発表していると承知しています。ロシアについては、特段の立場は表明しておりません。  中国、韓国、ロシアとも、我が国が誠意を持って説明する姿勢については好意的であり、政府としては、先方の疑問に対してその都度丁寧に答え、誤解を解くなど、今後も透明性を持って説明していく所存です。  また、御指摘韓国政府の主張については、我が国対応が朝鮮半島に関わることであれば、韓国政府と緊密に連携していくのは当然のことと考えます。  南スーダンPKOと駆け付け警護についてのお尋ねがありました。  平和安全法制施行により新たに付与される任務については、運用構想の検討、内部規則の検討、整備教育訓練など、慎重を期して任務遂行のための能力を高めていく必要があります。  現在、このような準備、検討を行っているところであり、南スーダンPKOについての具体的な方針は決まっておりません。いずれにせよ、法律施行後、南スーダンに派遣している自衛隊にいかなる業務を付与するかについては、その具体的な必要性も含め、政府部内で慎重に検討を進めていく必要があると考えています。  日米物品役務相互提供協定についてのお尋ねがありました。  日米物品役務相互提供協定の見直しについては、さきの通常国会成立した平和安全法制内容も踏まえ、現在、日米間で鋭意交渉中であります。相手のあることではありますが、早期に協定の締結につき国会の御承認を求めることができるよう、引き続き作業を進めていく考えです。国民に対する説明責任を避けようとするこそくな対応との御指摘は全く当たりません。  存立危機事態についてのお尋ねがありました。  平和安全法制は憲法に合致したものであり、憲法違反との御指摘は当たりません。また、存立危機事態の認定については、国際的に見ても他に例のない極めて厳しい基準の下、政府が判断するのみならず、国会の御判断もいただき、民主主義国家として適切に判断される仕組みが設けられています。したがって、御指摘のように安易な発動ができるものではなく、またそのようなことも全く考えていません。  財政と消費税率引上げについてのお尋ねがありました。  債務残高対GDP比の限界については、諸外国では我が国よりも低い債務残高対GDP比でも債務危機発生している例があることなどを踏まえると、様々な要因の影響を受けると考えられ、一概に申し上げることはできません。  基金については、二十七年度の補正予算においても引き続き基金方式による実施が必要な事業に絞り込み、基金事業の総額を昨年度補正予算とほぼ同水準の〇・五兆円としており、安易に基金を造成しているとの御指摘は当たりません。  世界経済については新興国等において弱さも見られますが、そうした中でも日本経済はしっかりしていると考えています。引き続き、賃上げを通じた消費の拡大や民間投資の拡大による経済の好循環を力強く回してまいります。  また、経済再生なくして財政健全化なしとの方針の下、二〇二〇年度の基礎的財政収支黒字化目標を堅持します。なお、来年四月の消費税率一〇%への引上げは、リーマン・ショックや大震災のような重大な事態が発生しない限り確実に実施します。  ハードソフトの一体的な防災対策についてのお尋ねがありました。  政府においては、防災における自助、共助の重要性に鑑み、住民企業と連携した地道な訓練や啓発活動、さらには、昨年発足させた経済界や労働組合、教育界等、幅広い団体から成る防災推進国民会議の活動などを通じ、社会全体での防災意識の向上、情報の共有を図っています。また、全国の市町村長に対し、災害避難に特に支援を要する方の把握、防災関連機関への情報提供を促すなど、円滑かつ迅速な避難に向けた取組を進めているところです。  今後とも、ハードソフト対策を適切に組み合わせた総合的な防災対策政府一丸となって取り組んでまいります。  COP21における日本交渉姿勢についてお尋ねがありました。  我が国は、全ての主要国が参加する公正で実効性のある枠組みを一貫して求めてきました。温室効果ガス排出の抜本的削減経済成長を両立させる鍵はイノベーションです。日本が優れた技術で世界に貢献していく、安倍政権の一貫したこの方針は、ゼロサム的発想で膠着しがちな交渉の力学を変え、パリ合意を導く大きな推進力となりました。  COP21では、私自ら首脳級会合に出席し、長期目標の設定や各国削減目標の見直しに関する共通の仕組みの創設などを訴えました。途上国で官民合わせて二〇二〇年に一・三兆円の事業を行うと表明し、年間一千億ドル目標の達成に道筋を付け、各国から高く評価されました。政府代表団には、日本の協力をてこに、関係各国と協調して、全ての主要国が参加する合意を実現するよう指示いたしました。  パリ協定削減目標実効性及び中長期目標についてお尋ねがありました。  パリ協定実効性は、各国がお互いの実施状況を確認し合うこと等で担保されます。日本はそのためのルール作りを主導していきます。昨年決定した我が国の二〇三〇年度の削減目標は、裏付けのある対策・施策、技術の積み上げによる実現可能なものであります。  温室効果ガスの抜本的削減経済成長を両立させる鍵はイノベーションです。二〇五〇年目標の達成は容易ではありませんが、優れた技術を開発し活用することで抜本的削減を目指していきます。  再生可能エネルギーの普及と異常気象日本の取組についてお尋ねがありました。  再生可能エネルギーは、エネルギー安全保障の強化や低炭素社会の創出等の観点から重要なエネルギー源であり、国民負担を抑制しつつ、最大限導入を進めていくことが政府の基本方針です。  固定価格買取り制度開始後の三年で、再生可能エネルギーの導入量は二倍に増加しました。今後とも、同制度の適切な運用、見直しを図るとともに、技術開発や規制改革等を組み合わせて、エネルギーミックスにおいて示した水準の実現に向けて、政府を挙げて取り組んでいきます。  近年の世界的な異常気象については、温室効果ガス排出量の増加によるものとの指摘があります。このことがCOP21における合意の機運を高めた側面があると考えられます。  我が国としては、二六%削減目標の達成に向けて着実に取り組むとともに、世界規模での排出削減に向けて、長期的、戦略的に貢献します。また、日本の技術や経験を生かし、途上国においても気候変動対策実施していきます。  地方向けの交付金についてお尋ねがありました。  民主党政権時代一括交付金については、手続の煩雑さなど様々な問題点が指摘されていたことから平成二十五年度に廃止し、地方からの意見を踏まえ、より大きな政策目的にまとめて自由度を高めるなど、運用改善を図った上で各省庁の交付金等に移行しました。  二十八年度当初予算においては、新たに自由度の高い地方創生推進交付金を盛り込みました。これにより、この一年間で策定が進められてきた地方版総合戦略に基づく、地方公共団体の主体的で先駆的な取組を支援してまいります。  空き家対策についてお尋ねがありました。  空き家対策については、地域の町づくりとして取り組むことが重要であり、中古住宅市場の活性化や地方移住などを進めるとともに、市町村の計画により、介護や子育て施設への転用など多様な活用を促進します。  一方、防災、衛生等の面で悪影響を及ぼすものについては、特別措置法に基づき、市町村による計画的な除却を促進します。政府としても、予算や税制で支援を行うなど積極的に取り組んでまいります。  教育のビジョン等についてお尋ねがありました。  教育については、第一次安倍内閣において、教育基本法を改正するとともに教育再生会議を設置、また、第二次安倍内閣では教育再生実行会議を設置し、これまで、道徳教育を始めとした教育内容改善、教員の質の向上、教育委員会制度の改革などに精力的に取り組んでまいりました。  今後も、教育を内閣の最重要課題として捉え、全ての子供たちが世界トップレベルの学力と規範意識を身に付けるようにすること、様々な子供たちが自信を持って学ぶ環境を整え、一人一人の個性を大切にする教育を進めること、家庭の経済事情に左右されることなく、誰もが希望する教育を受けられるようにすることに全力で取り組んでまいります。  なお、教職員定数については、来年度予算において、障害のある子供の指導や、いじめ、不登校対応などのため、充実を図ることとしています。また、公設民営学校は、外国語教育や産業教育の強化など、地域で特色のある教育を実践するものであり、御懸念は当たらないと考えます。  住民票はあるが居住実態が把握できない児童については、昨年度、市町村による把握の状況や虐待リスクの有無などについて調査を行いました。その結果に基づき、保健福祉、教育住民登録の部局がしっかりと連携し、乳幼児健診の連絡や家庭訪問などを通じて子供状況の把握を徹底することとしました。今年度も、所在確認の調査を進め、把握と対応に努めてまいります。  安倍内閣経済政策についてお尋ねがありました。  安倍内閣においては、デフレ脱却を目指して経済再生に取り組む中で、格差固定化しないよう、最低賃金を三年連続で大幅に引き上げ、パートタイム労働者と正社員との均衡待遇を推進するなど、様々な取組を行ってきた結果、雇用・所得環境には大きな改善が見られています。  教育費負担についても、高校の奨学給付金や大学の奨学金など、幼児教育から大学までの各段階において必要な支援を行い、負担の軽減に努めています。保育サービスの充実や低所得の一人親家庭、多子世帯に対する支援など、子育て支援の拡充も行います。  政府がどれだけ所得再分配を繰り返しても、持続的な経済成長を通じて富を生み出すことができなければ、経済全体のパイも個人所得も減っていくと考えられます。政権交代後、名目GDPは二十八兆円増加し、税収は国、地方合わせて二十一兆円増えました。先般成立した平成二十七年度補正予算も、こうしたアベノミクスによる経済成長の果実を生かして実施するものであります。  安倍内閣においては、アベノミクスによる経済成長の果実を生かして、子育て支援や社会保障の充実を行うことにより、安心できる社会基盤を築き、その基盤の下に、更に経済成長させていくという成長と分配の好循環を実現してまいります。その際、格差固定化しないよう、しっかりと目配りしてまいります。  残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)    〔国務大臣石井啓一君登壇拍手
  5. 石井啓一

    国務大臣(石井啓一君) 郡司彰議員から、防災に関するソフト対策の充実についてお尋ねがありました。  昨年九月の関東・東北豪雨による災害を踏まえ、施設では守り切れない大洪水は必ず発生するとの考えに立ち、社会全体で洪水に備えるため、水防災意識社会再構築ビジョンを策定をいたしました。このビジョンに沿って、全ての国管理河川とその沿川市町村において、おおむね五年間でハード対策ソフト対策が一体となった取組を行ってまいります。  ソフト対策の一例としては、大規模水害に備え、荒川等において鉄道事業者等と連携し、あらかじめ時間軸に沿って防災行動を定めたタイムラインの取組を実践をしているところであります。その他の河川でもこの取組を進め、円滑な避難等を支援をしてまいります。さらに、最悪の事態を想定、共有し、国、企業等関係者が主体的かつ連携して対応するため、甚大な被害発生するリスクが高い大都市部で協議会等を設置し、具体的な検討を進めているところであります。  今後とも、洪水に備えるハードソフト対策をスピード感を持って推進し、地域の安全、安心の確保に努めてまいります。(拍手)    〔国務大臣麻生太郎君登壇拍手
  6. 麻生太郎

    国務大臣(麻生太郎君) 水道インフラを維持するコストとの関連で、料金と今後の自治体企業会計の在り方についてのお尋ねがあっております。  これは郡司先生御指摘のとおり、今後の人口減社会ということを考えました場合、インフラを適切に維持、更新していくということは、そのコスト面での対応を含め、これは重要な問題であろうと考えております。  特に、水道につきましては、重要な生活インフラであることを踏まえて、国におきまして平成二十五年度から、従来の水道施設整備補助に加えまして、水道施設の耐震化や広域化を推進するために生活基盤施設耐震化等交付金を新たに創設し、地方への財政支援を行っております。  また、この生活基盤施設耐震化等交付金につきましては、高料金とならざるを得ません条件が不利な地域に配慮して、平成二十八年度からは水道料金の高い自治体に重点配分をすることといたしております。  なお、今後の自治体企業会計の在り方につきましては、事業、またサービスの拡充する時期からインフラ更新、縮小時代へと転換をしていく中にあって、経営革新や経営判断に必要な損益の認識、また資産、負債の把握などを正確に行うことが重要であると考えております。  総務省において、同様の観点から、地方公営企業会計制度の見直しが行われ、平成二十六年度予算、決算から適用をされているところであります。(拍手)     ─────────────
  7. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 溝手顕正君。    〔溝手顕正君登壇拍手
  8. 溝手顕正

    ○溝手顕正君 私は、自由民主党を代表して、安倍内閣総理大臣施政方針演説を始めとする政府演説について、安倍総理質問をいたします。  総理は施政方針で、経済成長地方創生、一億総活躍、より良い世界への挑戦という四つの柱を述べられましたので、本日はその柱に沿って質問をさせていただきたいと思います。  初めに、先日行われました大相撲初場所において、大関の琴奨菊関が日本出身力士として十年ぶりの優勝を果たされたことに対し、心よりお祝いを申し上げたいと思います。横綱三人を倒しての見事な優勝は、国民にやればできるという勇気を与えてくれた快挙であります。  また、同じ二十四日に行われた沖縄県の宜野湾選挙においても、自民党公明党が推薦した佐喜眞淳氏が市長を再選されました。これも大きな勝利であり、心より祝意を表します。来月七日、京都市長選挙、四月の衆議院北海道五区補欠選挙、さらには七月の参議院選挙に向けて大きな弾みになる勝利であります。  この勝利は、普天間の返還を必ず実現するという総理の信念が沖縄の方々に支持された結果だと思います。総理におかれては、普天間の返還が実現する日まで、引き続き信念を貫いていただくことを強くお願い申し上げます。  では、質問に移ります。まず、経済成長のための政策から質問します。  施政方針演説でも触れられていましたが、今年に入ってから世界経済の不透明感が増しています。原油価格がリーマン・ショックのときを下回る水準まで下落し、それに伴い産油国のオイルマネーが世界のマーケットから引き揚げられ、株価が大幅に落ち込んでおります。また、中国を始めとする新興国の経済に対する不安も根強くあります。  先日、イランへの制裁解除が発表されたことにより、原油安は更に続くとの見方も出ております。デフレからの脱却を目指す我が国にとって難しい局面でありますが、原油輸入国でもある我が国にとっては、原油安はもちろん大きなメリットもあります。メリットを生かしつつ、デメリットにうまく対応していくことが求められております。  このように、出だしから波乱含みの展開となっている今年の経済状況でありますが、日本経済及び世界経済状況我が国が取るべき道について、基本的なお考えを伺います。  また、世界経済の中でも中長期的には大きなインパクトを持っているのが中国経済であります。GDPで我が国を抜き、世界第二位となった中国ですが、生産年齢人口の減少が始まり、世界の工場と呼ばれた製造中心の成長からの転換が課題となっております。  昨年のGDP成長率が先日発表され、六・九%増と二十五年ぶりの低水準となりました。実態は更に低いのではないかという見方もあります。少なくとも、これまでのような高度成長がいつまでも続くことはなく、このままソフトランディングできるか懸念されている状況であります。  昨年は中国からの観光客の爆買いが大きなニュースになりました。しかしながら、中国経済が減速すると、観光に限らずあらゆる分野中国経済とつながっている我が国も大きな影響を受けます。  中国の高度成長の終了と安定成長対応した我が国経済政策についてのお考えを伺います。  次に、経済状況関連して、消費税率引上げについても伺います。  総理は、来年四月の消費税率引上げについて、リーマン・ショックのような事態にならない限り実施すると表明されております。  しかし、万が一の話ではありますが、中国経済が本当に悪化した場合は、リーマン・ショック並みの、あるいはそれを上回るようなインパクトをもたらす可能性もないとは言い切れません。こうした最悪の事態がもし起きた場合に、消費税の引上げを延期するという決断もあり得るのでしょうか、御見解を伺います。  もちろんこれは最悪の想定ですので、そうならないのにこしたことはありません。こうした事態にならず、予定どおり消費税率の引上げが行われる場合には、食品と新聞軽減税率が導入される方針となっています。これに関して約一兆円の財源が必要となりますが、政府は来年度末までに財源を確保するとしています。  当然ながら、軽減税率のために社会保障を削るというのでは本末転倒であり、総理もそれはしないとおっしゃっています。では、どのように一兆円の財源を見付けていくお考えなのでしょうか。軽減税率の導入と社会保障の財源確保についてお伺いいたします。  施政方針の二番目の柱である地方創生について質問いたします。  総理演説の中で、TPPの誕生が日本の農業にとって大きなチャンスであるとおっしゃいました。昨年十月に妥結したTPPは、これから各国で締結作業に入ります。日米両国が締結しなければ発効しない仕組みになっていますが、米国議会での締結は簡単ではないと見られています。議会審議は十一月の大統領選挙後になるとも言われますが、民主党、共和党の有力候補は、いずれもTPPには慎重姿勢であると伝えられています。  まさか米国が手のひらを返すことはないと思いますが、土壇場で締結しないとか、締結の条件として新たな要求をしてくるなどということがあってはなりません。そうしたことはないと総理に確認しておきたいと思いますが、いかがでしょうか。  TPPに関して、政府は昨年末、約十四兆円の経済効果があり、農業への影響は軽微であるとの試算を出しています。これは、試算というよりも我々との約束であると捉えています。全国農業者中小零細企業を始め、全ての国民が安心できるよう、万全の対策を講じることをお約束していただきたいと思います。TPPに関する総合的な対策について、お考えを伺います。  地方創生に関して、地方の税収確保についても伺います。  地方創生は、本来、国からの補助金や交付金に頼るものではなく、それぞれの地方が自らの財源で行うことが理想です。そうでなければ持続的な活動にはなりません。しかし、そのために、地方自治体の安定財源の拡充が不可欠となります。  来年度税制改正大綱には、地方創生の応援税制として、企業版ふるさと納税の創設が挙げられています。しかし、私は、今回着目したのはそこではありません。法人税の実効税率の引下げと併せて行われる法人事業税の外形標準課税の拡大であります。これは、企業の収益に左右されない、地方税収の安定に大きな役割を果たすものであり、ひいては地方創生に資するものであります。  今後とも、地方財源の安定化という目的を明確に意識しながら骨太な税制改正を進めていくべきだと考えますが、今回の外形標準課税拡大の目的と効果についてお考えを伺います。  次に、施政方針演説の三本目の柱である一億総活躍に向けた取組について質問いたします。  総理演説で、介護離職ゼロ、希望出生率一・八という二つの的を射抜くためにも、また、その安定的な基礎の上に戦後最大のGDP六百兆円というもう一つの的を掲げ、新しい三本の矢を放つとおっしゃいました。  来年度の予算案では、希望出生率一・八と介護離職ゼロに向けた政策が重点課題となっております。これは、今まで継続的に取り組んできたGDP六百兆円に向けた対策と比べると、他の二つはまだ十分でないので重点的に取り組むという趣旨だと受け止めております。  しかし、総理も施政方針で触れられたように、今年に入ってからの世界経済の不透明感が増しています。特に、中国経済への不安などにより、今年に入ってから世界の株価が大幅に下落しております。こうした状況の中、経済政策を着実に進めていかなければなりません。  来年度の予算案においても、GDP六百兆円に向け、正面から取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか、御見解を伺います。  次に、新三本の矢と一億総活躍社会という理念の関係について伺います。  人口一億人を維持し、老若男女全ての国民が自己実現を図ることができる社会が一億総活躍社会だと理解しておりますが、これと先ほどの新三本の矢との関係はどうなっているのでしょうか。  GDPが六百兆円になり、希望出生率一・八が実現し、介護離職がゼロになった社会が一億総活躍社会なのかといえば、そうではないはずであります。これらに加えて、全ての人が活躍できるという理念に照らせば、格差の解消や多様性の尊重といった観点も必要になると考えますが、この点にはどう取り組んでいくお考えでしょうか、御見解をお聞かせください。  次に、施政方針演説最後の柱であります外交政策について伺います。  まず、昨年末、韓国との間で慰安婦問題を最終的かつ不可逆的に解決する合意がなされたことは、総理の御英断であったと高く評価いたします。岸田外務大臣を始め関係者の皆さんの粘り強い御努力の結果、こうした歴史的合意が実現したことは、我が国の外交史上、特筆すべき成果であります。  また、今回の施政方針演説で、韓国を戦略的利益を共有する最も重要な隣国と表現したことは、今後の我が国の東アジア戦略を考える上で基本認識として重要であり、大いに賛同いたします。今後は、今回の合意を双方で着実に実施しながら、更なる関係強化を進めていただきたいと思います。  こうした中で、北朝鮮が今月六日に実施した核実験は、世界平和と安定のために大きな脅威であります。  二日後の八日、我々衆参両院とも、断固として非難、抗議する旨の国会決議を行い、国内外に意思を示しております。そして、我が国は、安保理非常任理事国として、米国などとともに国連安保理での制裁決議の採択に向けて働きかけを行っていますが、中国などが慎重姿勢を見せているとされています。  北朝鮮の核実験に関して、国連安保理での協議の見通し我が国対応方針を伺います。  今月の十六日には台湾で総統選挙が行われ、民進党の蔡英文氏が圧勝いたしました。初の女性総統が誕生するとともに、同時に行われた議会選挙においても民進党が初の単独過半数を獲得しました。  中国への接近を強めていたこれまでの国民党政権に対し、民意がストップを掛けた形となったわけであります。蔡氏は、独立志向でなく、現状維持を掲げており、台湾と中国との関係を必要以上に緊張させる意図はないと考えられますが、中国側の対応など、先行きには不確定な部分もあります。台湾と中国との関係の変化は、尖閣諸島をめぐる情勢なども含め、我が国にも影響を与えます。  総理は、今回の台湾の政権交代が我が国と台湾との関係にどのような影響を与えるとお考えでしょうか。また、この状況を踏まえて、今後どのように日中台の関係を築いていくべきとお考えでしょうか、伺います。  総理は、先月インドを訪問され、インドの高速鉄道への我が国の新幹線システムの採用や日印原子力協定の原則合意など、日印新時代を切り開く大きな成果を上げられました。  インドは、中国に次ぐ世界第二位、十三億の人口を持ち、二〇一四年には年率七・三%の経済成長を遂げ、二十歳未満の人口割合が四〇%と、今後大きく発展が期待される国であります。また、民主主義という価値観を共有する大国であり、経済協力、安全保障、原子力などの分野で日印の関係強化を図っていくことは、我が国にとっても大きな意義を持つものであります。  日印の今後の関係について、特に日本企業が進出の障害になっている道路等のインフラ整備についてどのような協力ができるか、お考えを伺います。  ここまでアジアの外交について質問してきましたが、今年は我が国が国連安保理の非常任理事国にもなり、またサミットの開催国にもなります。我が国にとって、これまで以上にグローバルな課題における責任とリーダーシップを求められる年となります。  その際、テロとの闘いや難民問題など、アジアに限られない世界的な問題についても我が国の明確な姿勢を示していくことが求められております。総理の言葉でいう世界の中心で輝く日本として、こうしたグローバルな課題にどう取り組んでいくお考えか、御見解を伺います。  最後に、憲法改正について申し上げます。  今年七月の参議院議員選挙は、我が党の党是であり、総理の宿願でもある憲法改正に向けて、大きな意味を持つ選挙となります。冒頭に申し上げたように、我々自民党としては、今後の地方選挙、補欠選挙に引き続き、必ず勝利しなければなりません。  総理は、憲法改正などの課題として、緊急事態条項の創設などを挙げられております。我々参議院自民党としては、憲法改正を行う際には、参議院の在り方をしっかりと議論し、二院制における参議院の役割を憲法上明確に位置付けるべきだと考えております。  具体的には、政権選択を行う院である衆議院に対し、多様な意見を反映する院である参議院は、様々な地方の意見や様々な職種、業種の意見を国政に届ける役割を果たさなくてはなりません。
  9. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 溝手君、簡単に願います。
  10. 溝手顕正

    ○溝手顕正君(続) したがって、選挙制度についても、都道府県から最低一人は議員を出し、地域的な多様性を確保することを憲法上に明記すべきだと考えます。  自民党としましては、今後、参議院改革協議会を設置し、各会派を交えた議論を行い、参議院として合意を形成してまいりたいと考えております。
  11. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 溝手君、簡単に願います。
  12. 溝手顕正

    ○溝手顕正君(続) 御参集の皆様におかれましても、党派を超えて参議院の在り方について、そして将来についての議論に参加していただきたい、このことを呼びかけまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。(拍手)    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇拍手
  13. 安倍晋三

    内閣総理大臣安倍晋三君) 溝手顕正議員にお答えをいたします。  世界経済現状認識と今後の経済政策についてのお尋ねがありました。  世界経済は全体としては緩やかに回復しているものの、中国では投資や輸出が弱い動きとなるなど、アジア新興国等において弱さが見られます。こうした中、年明け以降、原油価格の下落や世界的な金融資本市場の変動が見られていますが、日本経済のファンダメンタルズは確かなものと認識しています。  世界経済や金融市場の動向をしっかりと注意しつつ、政府、日銀が一体となってデフレ脱却を目指し、しっかりと経済成長させる政策を進めてまいります。あらゆる政策を総動員していくことで、潜在成長率を押し上げ、GDP六百兆円を実現していく中で世界経済にも貢献してまいります。  消費税率の引上げについてお尋ねがありました。  来年四月の消費税率一〇%への引上げは、世界に冠たる社会保障制度を次世代に引き渡す責任を果たすとともに、市場や国際社会からの国の信認を確保するためのものであります。仮に、リーマン・ショックや大震災のような重大な事態が発生すれば、専門的な見地から行われる分析も踏まえ、そのときの政治判断において新たに法律を出して国会議論をお願いするということはあり得ますが、そうでない限り確実に実施します。経済の好循環を力強く回すことにより、そのための経済状況をつくり出してまいります。  軽減税率の導入についてお尋ねがありました。  軽減税率制度の導入に必要な財源については、与党及び政府の税制改正大綱において、財政健全化目標を堅持するとともに、社会保障と税の一体改革の原点に立って安定的な恒久財源を確保するとの観点から、平成二十八年度末までに歳入及び歳出における法制上の措置等を講ずることとされていることを踏まえ、今後、政府与党でしっかりと検討を進めてまいります。  なお、軽減税率制度の導入に当たって安定的な恒久財源を確保することにより、社会保障と税の一体改革における二・八兆円程度の社会保障の充実に必要な財源を確保してまいります。  米国TPP締結の見通しについてお尋ねがありました。  昨年十一月のTPP首脳会合では、米国を含む十二か国の首脳が早期署名及び発効を目指すことを確認しています。TPP合意は、一つの合意が他の合意と複雑に絡み合っている、言わば多次元連立方程式であり、一つの案件だけ取り出して再交渉すれば全体が崩れてしまいます。我が国としては、仮に再交渉を求められても応じる考えは全くありません。  日本は、協定の署名後、速やかに国会提出し、承認を求めていきます。日本が率先して動くことで、早期発効に向けた機運を高めてまいります。  TPPに関する総合的な対策についてお尋ねがありました。  TPP協定がもたらす大きな経済効果を実際に収穫するためには、TPPが開く新しいチャンスに果敢に挑戦、挑まなければなりません。政策を総動員して、事業者や農林漁業者の積極的な行動を促し、最大限の経済効果を実現してまいります。  具体的には、地方中小企業等が輸出に取り組む際に、企画から出荷に至るまで様々な支援策を活用できる枠組みとして新輸出大国コンソーシアムを立ち上げるなど、TPP活用に向けた総合的な支援を実施します。農林水産業については、生産者が安心して再生産に取り組めるよう、体質強化対策や経営安定対策など万全の措置を講じていきます。  法人事業税の外形標準課税についてのお尋ねがありました。  今般の法人税改革は、企業が収益力を高め、より積極的に賃上げや設備投資に取り組むよう促す観点から行うものです。また、我が国においては、一部の企業に税負担が偏っているとの指摘もあることから、広く負担を分かち合う構造としていくことも必要です。  この法人税改革の一環として、大法人向けの法人事業税の所得割の税率引下げと外形標準課税の拡大を行うこととしており、安定的で偏在性の少ない地方税体系の構築にも資するものと考えております。  GDP六百兆円の実現に向けた取組についてのお尋ねがありました。  アベノミクス三本の矢の政策によってデフレではないという状況をつくり出した今、平成二十八年度予算においては、一億総活躍社会の実現に向けて真正面から取り組むこととしております。  中でも、GDP六百兆円の実現に向けては、IoTやロボット、人工知能の研究への支援や、生産性革命の実現に向けた施策などを実施するとともに、新型交付金の創設により地方創生の本格展開を図ることとしています。  世界経済や金融市場の動向についても引き続きよく注視しつつ、本予算を速やかに実行に移していくことこそが日本経済にとって極めて重要であると考えています。  新三本の矢と一億総活躍社会の理念についてのお尋ねがありました。  女性も男性も、お年寄りも若者も、一度失敗を経験した人も、障害や難病のある人も、誰もが活躍できる社会、それが一億総活躍社会です。これと新三本の矢の関係については、第一の矢である強い経済の実現による成長の果実によって、第二、第三の矢である子育て支援、社会保障の基盤を強化することで、誰もがもう一歩前に踏み出すことができるようにするというものであります。  これにより、様々な人材の社会参加による多様性が生まれ、労働参加率の向上、イノベーションを通じて生産性の向上を促し、経済の好循環を強化します。一億総活躍社会の実現に当たり、多様性は重要視されるべきものと考えております。  一億総活躍社会は、誰にでもチャンスのある社会を目指しており、格差固定化を防ぐものであります。例えば、経済事情に左右されない教育機会の提供のため、幼児教育の無償化拡大、教育費の負担軽減、一人親家庭、多子世帯等への支援、子供貧困対策を進めることとしています。  北朝鮮の核実験に関する国連安保理での対応についてお尋ねがありました。  北朝鮮による核実験は、我が国の安全に対する重大な脅威であり、断じて容認できません。国際社会と連携し、断固とした対応を取ってまいります。  我が国は、安保理非常任理事国として、北朝鮮に対する強い安保理決議の採択に向けて、安保理において積極的に働きかけています。  安保理での協議の見通しについては現時点で予断できませんが、現在、関係国間で二国間の場などを通じ協議が続けられているところです。引き続き、日米韓で緊密に協力し、中国、ロシアなどの関係国とも緊密に連携してまいります。  我が国独自の措置についても既に検討を指示しており、自民党の拉致問題対策本部でまとめていただいた案も参考に、北朝鮮に対して毅然かつ断固たる対応を行ってまいります。  台湾の総統選挙についてお尋ねがありました。  台湾は、日本の古くからの友人です。自由な言論の下で行われた今般の総統選挙は、台湾の民主主義のあかしです。全ての台湾の人々、そして見事に勝利を収められた蔡英文主席に、改めて心からの祝意を表します。今後、日本と台湾の協力、人的交流が更に進んでいくことを期待しています。  中国と台湾との関係については、当事者間の直接の対話により平和的に解決されること、また地域の平和と安定に寄与することを期待しており、今後とも状況の推移を注視していきます。  今後の日印関係についてお尋ねがありました。  私は、常々、日印関係は世界で最も可能性を秘めた二国間関係と申し上げてまいりました。昨年十二月のインド訪問では、新幹線システムの採用や原子力の平和利用協定の原則合意など、日印関係可能性のつぼみから大きく開花させていくことができました。  この成果を踏まえ、政府としては、今後、インド側とも緊密に協力し、日本企業が集積する日本工業団地及びその周辺に焦点を当てて、御指摘の道路等を含めたインフラ整備を進め、投資環境の改善を一層促進していきます。  日本とインドは、アジアの二大民主主義国家であり、アジアや世界の平和と繁栄を心から願い、その実現に大きな責任を共有しています。これからも、モディ首相と協力して日印新時代を力強く切り開いてまいります。  グローバルな課題への取組についてお尋ねがありました。  本年は、安保理の非常任理事国入り、G7伊勢志摩サミットの開催など、御指摘のとおり、日本が世界の中心で輝く一年となります。  そのハイライトとなる伊勢志摩サミットでは、不透明さを増す世界経済、北朝鮮情勢やテロなどの外交・安保問題、気候変動やエネルギー、貧困や開発の問題など、世界が直面する様々な課題について率直に議論します。  サミットを始めとする様々な機会を通じ、世界の平和と繁栄をいかに確保していくべきか、そのために我が国はどのような貢献を行うことができるのか、積極的平和主義の考え方に立って、我が国のビジョンを訴え、世界をリードしてまいります。(拍手
  14. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 質疑はなおございますが、これを次会に譲りたいと存じます。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 山崎正昭

    ○議長(山崎正昭君) 御異議ないと認めます。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時二十九分散会