○有田芳生君 これだけ日朝間が止まってしまっている
状況の下で、やはりどこから風穴を空けるかというのは真剣に
考えなきゃいけないという
思いで今日質問しているんです。残留
日本人の問題もあります。
それから、先ほど広島の話が出ましたけれども、広島、長崎で被爆した朝鮮人というのは、五万人、二万人、合計七万人いらっしゃった。その後、戦後、例えば
北朝鮮には二千人の方がお帰りになった。だけれども、二〇〇七年の
段階で明らかになっているのは、被爆した朝鮮人三百八十二人が生存しているということも分かっている。
私はこれ何で言うかというと、昨年十月に平壌へ行ったときに、過去の清算というのは何なんだというやり取りを厳しくやったときに、やはり向こう側の
思いというのは、例えば朝鮮人被爆者の問題なんですよ。あるいは、
日本軍として戦った朝鮮人の
方々、いっぱいいらっしゃいましたよね。その人たちの遺骨は今でも目黒の祐天寺に眠っているんですよ。その遺骨を取り戻したい、国に返したいということで、例えば二〇〇四年には
遺族の方が
日本に来ようとした。だけど、残念ながら、政治的な理由で実現をいたしませんでした。
さらに言えば、三月十八日の予算
委員会でも、今日来ていらっしゃいますけれども、
横田滋さん、早紀江さん、二年前の三月十日から十四日、モンゴルでお孫さんのウンギョンさんと感動の出会いをされました。それからもう二年以上たっている。親族がようやく十二年たって出会えて、非常にうれしかったと早紀江さんたちはおっしゃっていた。だけど、それから二年会えていない現状、これ人道問題じゃないですか。
だから、
行動対
行動、これは正しい原則だから、向こう側が動かないならば、被爆者の問題、朝鮮人遺骨の問題、あるいはウンギョンさんの問題、そういう人道問題で
北朝鮮側と
行動対
行動を引き出すような新たな真剣な
取組というのはすべきだと思うんですよ。本気で思うんですよ。
岸田外務大臣と
拉致担当
大臣、どう思われますか。スローガン的な政治じゃなくて、具体的にどう風穴を空けるかということをもう本当にやっていかないと、今日も来ていらっしゃいますけれども、滋さんは八十三歳、早紀江さんは八十歳です。有本恵子さんのお父さん、お母さんだってもう九十ですよ。もう本当に時間がないと何年前から言っているんですか。本当に時間がない。だから、具体的な課題、人道課題で風穴を空けるような、そういう新たな
対応を取っていただけると心から思うので、最後に、
岸田外務大臣と
加藤担当
大臣、スローガンではなく、お答えください。