○矢倉克夫君 公明党の矢倉克夫です。よろしくお願いいたします。
大臣所信、非常に幅広いテーマを網羅されたものであるというふうに評価もさせていただきたいところであります。テロ対策など
国民の安全に関するところは当然ではございますが、そのほかにも、私も以前
質問させていただいた無戸籍の問題でありますとか、一日も早く戸籍を作っていただくためのアドバイスを懇切に行っていただくということもおっしゃっていただきました。例えば、裁判費用の援助などについてもまた御
検討をいただきたいというふうにも思っております。
あと、さらに角度の違うところとしては訴訟機能の充実、とりわけ法的紛争をこれ未然に防止するための予防司法機能の充実というところもおっしゃっていただいたところであります。非常に大事なところでもあるなと。
社会全般の裁判コスト、訴訟コストとかをこれ下げていくという部分でもそうですし、とりわけこれは、
法務省はほかの省庁とは一味違う専門家集団の集まりでもありますので、私個人の思いとしても霞が関の顧問弁護士という思いで、この部分は更に充実を図っていただきたいというふうにまず冒頭申し上げたいというふうに思います。
それで、今日は
大臣も所信でも強調されていた再犯の防止について幾つか御
質問をしたいと思います。
今、超党派の議連でも議員立法等に向けても鋭意努力をしているところではございます。我が公明党でも、遠山清彦
衆議院議員を座長にしまして、私が不肖事務
局長を仰せ付かりまして、今プロジェクトチームも立ち上げているところであります。これまで様々なところを視察も参りましたし、保護司の方や協力雇用主の方なども御意見をいただくような会合も設けたところであります。
ちなみに、視察したところの
一つが川越少年刑務所でありまして、非常に老朽化が進んでいるところであります。それについても、どうやってこの設備更新等も、耐震等も含めてこれはやっていくのかというところは、我々もしっかりとこれ後押しをさせていただきたいというふうに思っております。
その会合の中で、保護司の方お二人に
お話をお伺いいたしました。お一人は野崎さんという方で、多摩地区の保護司会の連絡協
議会の会長をされている方であります。もう一人は横山さんという方で、これは大田区の保護司会の会長もされていらっしゃる方であります。
二人の
お話を聞いていて非常に特色があるなと思ったのは、非常に地元の
自治体との協力関係というのをこれしっかりつくられて
活動をされているなというところでありました。
野崎さんが会長もされている多摩地区の保護司会などは、例えば多摩地区二十六市三町一村、その広いエリアを束ねていらっしゃるわけなんですけど、人口四百万人で、
自治体等の協力もいただいて大体お一人当たり七円という形を負担をいただいて、トータルで二千八百万円、それをしっかりと拠出をいただいて保護司会の
活動の充実に充てていくというような連携もされているというような
お話がありました。
大田区の方の横山さんは、大田区は区長も議長も副議長もこれ保護司さんである、非常に地域との連携というのがよくできていらっしゃって、例えば公的機関の場所もお借りするような
対応もされているし、電気代とか水道代などもこれは
自治体の方が負担をいただいているというような
お話もお伺いもいたしました。すばらしい連携の在り方でもあるし、とりわけ保護司さんは地域の篤志家として、やはり愛する地域を守って安定を図っていくためにも御自身の私生活もある意味犠牲にされながら頑張っていらっしゃる方、そういう方の
仕事を支えていくにもやっぱり
自治体の協力がこれ更に必要であるなということもお伺いして実感したところなんですけど。
他方で、お二人が口をそろえておっしゃったのは、私たちは特殊ですと。特殊と言うと言い過ぎかもしれないですけど、やはり
自治体との協力というのがまだなかなか、不十分という
言葉が正しいかどうか分からないですけど、もう少し
自治体と協力関係が取れるような全国的な展開というのができないかというような要望もいただきました。例えば、研修会場や対象者との面談場所の貸与すらなかなか受けられないようなところもやはりある。保護司会
活動にも支障が出てしまっているようなところもあるかなというふうに思っています。
再犯防止に当たって
自治体から協力をいただくためにはいろんな法的根拠もあって、更生保護法の二条二項など、
自治体は協力をできるというような形で
規定もしておりますし、保護司会
活動など、十七条でも同じようにできる
規定で、
規定はあるわけですが、やはりそれぞれ
自治体ごとに
取組に不均衡もある。
こういうようなものをどうやって是正をしていき、保護司会
活動を更に充実させていただくために政府としてどのような
取組をされていて、また考えられているのか、御答弁をいただきたいというふうに思います。