○柴田巧君 維新の党の柴田巧です。
まずは、改めてになりますが、
馳大臣、御就任おめでとうございます。
大臣とは大変大変長いお付き合いということになるわけでございまして、同じ
小学校の先輩、後輩ということになります。こう見えても私の方が
一つ上級生でございまして、鼻を垂らし合っていた頃からの知り合いということになるわけですが、その後、
小学校三年生のときでしたか、金沢に転校をされましたので長らくお会いする
機会が正直ありませんでしたが、平成七年に参議院に
大臣が当選をされ、私もその後、地元で県会議員をすることになって、選挙区ではありませんが、生まれ故郷に後援会をつくろうということで馳浩小矢部市後援会というものができまして、その会長を仰せ付かっておりました。
後援会長をしているときに、まさか私が
大臣に質問する立場になるとはそのとき夢にも思いませんでしたが、したがって、やりやすいというか、やりにくいというか、大変複雑な心境で今ここに立っておりますが、それはそれとして、御活躍を御期待を申し上げ、と同時に、言うべきことは申し上げさせていただき、また、注文を付けるところは付けさせていただきたいと思いますので、よろしく
お願いをいたします。
まず最初に、大学に関わることについて幾つかお聞きをしていきたいと思いますが、
大臣もさきの
所信の中で、大学は国の知的基盤です、イノベーション創出のための
研究力
強化を進めますと述べておられます。まさにこの国の未来に向けてイノベーションを果たしていく上で大学が果たさなければならない役割は大きいですし、国民の期待が大きいのは間違いありません。
そういう中で、大学の
研究成果の実用化に向けた産学共同
研究の推進を目的として、官民イノベーションプログラムというのが今
文科省の下で進められております。このプログラムは国と
民間が資金を出し合って融資をするいわゆる官民ファンドでございますが、この官民ファンドは、御案内のように、第二次安倍政権ができて、アベノミクスの実現を名目にもう十四ぐらいできたんでしょうか、その
一つということになるわけであります。
官の資金が
民間の資金を呼び込んで産業
育成を図るという狙いなんですが、この官民ファンドについてはこれまでもいろんな問題が
指摘をされてきたところです。
一つは、このことによって
民間の金融機関との競合が起きるんではないか、民業を圧迫するんではないか、また、官僚の新たな天下り先になるんではないかと。そして、何よりも心配をされますのは、これはリターンが前提ですから、その投資の損失、公金の毀損が生じるんではないかということなんですね。
まだ記憶に新しいところですが、旧郵政省と旧通産省がお金を出し合って、基盤技術
研究促進センターというのが一九八五年にできました。長いのでキバセン、キバセンと略しておりますが、両省が二千七百九十億、
民間の投資を入れて四千億ぐらいのものをつくって先端技術
分野の融資をするという触れ込みでしたが、結果としては三十億ぐらいの特許収入しかなくて、二〇〇〇年には解散をさせられた。そして、結局誰も責任を取らずに終わってしまっているというのが正直なところでありまして、こういうことになりはしないかということを心配をするわけです。
文部科学省の役人の皆さんは大変優秀な方であろうかとは思いますが、残念ながら行政の専門家であっても革新的なビジネスの成長産業の経営には適しているとはなかなか思えないわけで、いずれにしても、この第二のキバセンが出ないようなことをしっかり
考えなければなりません。
この官民イノベーションプログラムは平成二十四年度の補正で措置をされて、一千億、東大、京大、阪大、東北大に既に配分をされて出資をされているわけですが、遅れていました東大のベンチャーキャピタルもできて、一応これから事業が本格化するというところですので、このプログラムについてはしばしばこの
委員会でも取り上げてきましたが、改めて、この監視・検証
体制どうなっているのか、また、それに付随する問題について順次お聞きをしていきたいと思います。
大臣、まだ、まだでございます。
まず、先ほど申し上げましたように、この民業圧迫をどう防ぐかというのが
一つの論点だと思っています。この官民ファンド全体にわたるガイドラインというのがあって、そこにも、官民ファンドの運営の中に、官民ファンドが民業圧迫になっておらず、効率的に運用されていることが重要であると言われています。
かねがね
政府の答弁は、
国会の中での答弁は、民業を圧迫するものではない、民業を補完するものだとおっしゃってきたわけですが、だとすると、その遵守
状況をフォローアップするKPIを、重要業績評価を具体的に設定しなきゃなりません。そして、そのKPIが適正にモニタリング、評価、検証される
体制というのは当然求められると思いますが、このプログラムの場合はどのようになっているのか、まずお聞きをしたいと思います。