○平木大作君 私もこの
委員会の中で度々、海外の
日本食レストランが、大分ある
意味基本の部分がなっていないようなおかしな
日本食レストランがあるんじゃないかということを
指摘して取り上げさせていただいていたわけでありますけれども、それにひとつ
日本発でしっかりと、
日本のある
意味調理法ですとか今御紹介いただいた衛生管理の在り方ですとか食文化、こういったものも含めて、これは大きな
意味で輸出につながるものでありまして、是非力を入れて取り組んでいただきたいんですけれども。
一つだけ、まず、懸念点というか、
お願いをしておきたいんですけれども、今回の
制度、これ今民間団体がつくっていくということを御紹介いただいたんですが、今私が伝え聞くところによりますと、基本は
外国人の
日本食料理人に対する
制度だというふうに認識をしております。是非、海外で活躍している
日本人の、
日本食料理人の差別、いわゆる逆差別ですね、みたいなものにつながらないように、これだけはしっかりと念頭に置いていただきたいなというふうに思います。
私も海外に住んでいたときに、
日本食の若手の料理人さんで現地で頑張っている方、大分お会いしまして、結構いらっしゃるんですね。やっぱりこれは、
日本人から見れば
日本人とすぐ分かるんですけれども、そうじゃない
地域の
皆さんから見ると、彼は
日本人だからきっと基礎できているんだろうみたいなことって、なかなか自明のことではありませんで、しっかりとこういった方たちの腕前みたいなものも見ていただきたいなと。どうもゴールドとかシルバーとかいろんな認定の在り方を今検討されているようでありますけれども、その上にマイスターみたいな、是非、一流の腕を持っているということ、
日本人も逆差別にならないような形の
制度、ガイドラインを作っていただきたいなというふうに
お願いしたいと思います。
こういったものというのは、実際に現地、それぞれの
地域の中である程度認識されて定着しないとそもそも
意味がないわけであります。そういう
意味では、地道にちょっと時間を掛けて取り組んでいただくことだと思っていまして、私、こういう
認定制度、大いに結構だと思うんですけれども、同時にいろんなものを走らせていただきたいと思います。
今日はちょっと時間の
関係でもう
質問はしませんけれども、その
意味で、この競技会、コンペティションをうまく活用するというのは大変有意義だというふうに思っております。いわゆる競技規則ですね、ルールの部分にしっかりと先ほどの衛生管理ですとかそういったことを盛り込んで、そのルールにしっかりのっとった形でそれぞれの料理人が腕を磨いて競い合うという、こういう場を是非、情報発信ですとか文化の普及といったところでも活用しない手はないんじゃないかなというふうに思っております。
これ最近報道で出たんですけれども、昨年の十一月に開催をされました初のすし職人の世界大会、グローバル寿司チャレンジというのがありました。これ、世界十四か国・
地域から総勢百八十六人が参加したというふうにありまして、
記事では、頂点に立ったのは
日本人だったと。うれしい話だなと思うんですけれども、その後を見てちょっとあっと思ったんですけれども、主催は
国内の民間団体とノルウェー
政府であります。ノルウェー
政府は別に決して間違ったすしの文化を広めようとしているということではなくて、本当に極めて戦略的なやり方でありまして、結局は自国産のサーモンの輸出につなげたいということまで視野に入れた形での競技会の主催になるんだというふうに思っております。
その
意味で、こういうところを是非
日本政府もいろんな場面活用していただいて、必ずしもこれ予算をたくさん積めばいいということではなくて、まさに知恵で勝負できるところだと思っておりますので、是非積極的にお取り組みいただきたいと
お願いをしたいと思います。
残りの時間で水産
政策についてお
伺いをしていきたいというふうに思います。
世界中の水産消費量、大変増加している中において懸念の声もたくさんあるわけでありまして、乱獲ですとか資源の枯渇、あるいは
環境破壊、こういったことが
指摘されているわけでありまして、こういう中において水産
日本の復活に取り組むわけでありますから、これはやはり持続可能な水産資源の利用ということが一つ大きなテーマになるわけであります。
当然、周辺水域における水産資源の適切な管理ですとか利用、これ取り組むのは当然のことなんですけれども、同時にやはり、これは今大変存在感が増しております養殖業、これについても持続的な発展を促す、そういったいわゆる
政策をしていくことが大事であるというふうに思っております。
養殖は今実は大変進歩が著しい
分野でどうもあるようでありまして、早く育って、しかも病気にもなりにくい、こういう魚種の育種競争というのが大変活発化しているようであります。
我が国の養殖でいきますと、例えばブリですとかマダイ、クロマグロ、こういったところが有名なわけですけれども、海外、先ほどもちょっと触れましたけれども、例えばノルウェーですと、サーモンについて育種競争、大変厳しいものがありまして、今や天然のサーモンの倍の速度で育つ、そういった魚種も実際に開発をされているようであります。
そうすると、これ、同じ期間育成したとして、いわゆる
生産量として倍
確保できるということですね。かつ病気に強い品種を作っているということは、倍作って、さらに歩留りを高くしているということでありまして、これもうほとんど工業製品のような競争が実際に行われているわけであります。
こういう中において、
日本におきましても、水産総合研究センター、ここの増養殖研究所などが育種戦略に基づいて取り組んでいるんですけれども、実際海外に比べるとちょっと遅れているんじゃないかという懸念の声もお
伺いしました。
そこで、
質問に移らせていただきますが、
日本の養殖業が置かれている競争
環境についてどのような見通しを持っておられるのか、また、
政府として育種も含めてどのような
支援に取り組んでいかれるのか、
政府のお考えをお
伺いしたいと思います。