○江口克彦君 おおさか維新の会の江口克彦でございます。
ずっと何回も何回も申し上げています。
大臣にも申し上げておりますけれども、少子化というのは、私は国難だというふうに思っているんですね。ですから、国難ということを
考えたら、何よりもかによりもこの
少子化対策ということに対して取り組んでいかなければならないと。そういう
意味で、
子育てという分野における
課題は官民挙げて取り組んでいかなければならないことではないかというふうに思っているわけです。
株式会社が言ってみれば
保育園に、
保育所か、参入する、
子育ての分野に参入するということで、それで様々な事件が起こっている、あるいはまた認定外で事件が起こっているとかというようないろいろな問題はあるかもしれませんけれども、株式会社の
子育て分野への参入ということが悪であるというふうに決め付けるのは、私はよろしくないんじゃないかというふうに思っているんです。
要するに、株式会社でも、ブラック企業というようなところもありますし、またいい企業もあるわけですよ。大変社員を優遇して、福祉も充実して一生懸命やっている経営者の人たち、企業もあるわけでありますから、株式会社は悪というふうに決め付けるんじゃなくて、そうなってくると、株式会社は悪ということになってくると、じゃ、民は悪かと、官は善なのかと。民間は悪で、公立、官立は善なのかと。
これ、今、株式会社参入というものが始まって、認定
保育園とか認定外
保育園とかいろいろ出てきていますけれども、やがて、そうでないいわゆる公立の、認定内の
子供分野におきましても私は問題が出てくるというふうに思うんですよ。事件が起こってくる可能性はあると思うんですね。それを
考えてみると、繰り返しますけれども、民は悪で官は善という発想は
是非やめなければいけないということだけじゃなくて、この少子化のときに官も民も力を合わせるということが私は必要ではないかというふうに思っているんです。
そのためには、官も民も、
保育園、
保育所、
子育てのそういった
施設の安全第一ということについての、そういうことへの取組というか、それを最優先に取り組んでいくというか、そういうことをやっていかなきゃいけないのと同時に、問題が起こったときに厳罰主義に徹しないと駄目だというふうに思うんですね。果たして、事件が起こったあの二つの
保育所、これからどうなるのか分かりませんけど、一人でも
子供の命が奪われる、あるいはまた問題が発生した場合には即逮捕と、刑事事件になっていくかもしれませんけど、刑事事件にするんだというぐらいの、そういう私は厳罰主義というものを取っていかなければならないというふうに思っているんですね。
ところで、どうしてこういう問題が起こってくるかというと、またこれからも、公立でも、
保育園、
保育所でもこういうものが起こってくるだろうというふうに私が申し上げるのは、やっぱり
保育士の給料が余りにも低過ぎるんですよ。六千円プラスするとか四千円プラスするとかといったって、物をつくるんじゃないんですよ、人を、
子供をつくり上げていくわけです。そのお手伝いをする人は、物をつくる人よりも給料が多くないとおかしいんですよ。物をつくるんじゃない、命をつくっているわけですから、命に携わっているわけですから、私は、
保育士の方々の給料をいかに上げていくかということをやっぱり取り組まないといけないというふうに思うんです。給料を上げたら、そうしたらすごく立派な人が、
保育士が出てくるという。全員、一〇〇%そうなるかというと、それはまた
人間ですから、その可能性も私は断言はできませんけれども、今よりもはるかに質の高い
保育士が生まれてくるというか出てくるというか、
施設に従事してくるわけですよ、と私は思うんですね。
そういう
意味で、私はメーカーというところ関係していましたので、そこで、私は余りこういうところで申し上げたくないんですけど、私の付いていた、二十三年間付いていた松下幸之助が、この松下電器は物をつくるんじゃない、人をつくるところだというふうに言ったぐらいなんですよ。そういうことを
考えると、やっぱり
保育士の給料は、私、二倍あってもいいんじゃないか、少なくとも大企業並みの給料を渡すべきではないかというふうに思っているんですね。そうすれば、いい人が、いい
保育士が相対的に集まってくるんじゃないかと思いますよ。大企業になぜ人が集まるかといったら、中小企業より給料が高いからですよね。
そういうようなことを
考えたら、これも何回も申し上げますけど、大企業にやっぱり
保育士の資格を持った人を毎年五人なら五人、十人なら十人雇用するという、そういう義務を、社員として採用すると。社員として採用して、そうしたら五年間なら五年間、十年間なら十年間、各
保育所に派遣するというようなことをやる。
そうすると、二つの
チェックができるというか、
責任が出てくるわけですね。それは、その
保育士なり
保育所の、
保育園の
責任と同時に、派遣した企業の
責任も出てくるわけですよ。そうすると、企業もいいかげんな人を採用していいかげんな
保育士を外に出せませんからね。そういうようなことをやっていくということによって、これは私は
是非制度化してほしいというふうに思うんですね。
前も申し上げましたけど、障害者基本法ですかね、あれで二%でしたかね、採用ということが義務付けられてやっているわけで、それと、それ同じことですよ。だから、そんなに企業としても難しいことはないどころか、これも前回も言いましたけど、スポーツ選手は言ってみればPRになるということで、人事本部に籍を置かせたまま朝からお昼過ぎまで仕事やらせて、あとは夜まで練習、スポーツをやっているわけですからね。それでも、やっぱりそれが終わったら戻ってきて、年功序列じゃないですよ、階段上っていっているわけですよ。それで最後に専務になったり常務になったりしている人はいっぱいいるわけですから、だから、そういうようなことをやっていかなきゃ、それ。
それと、何でも国だ国だ、地方自治体だ地方自治体だと言っている。それは、そのことを言えば言うほど税金が増えるということを
考えておかなきゃいけないというふうに思いますよね。税金を抑えるためにはどうしたらいいかということになってくると、それは、
一つはそういうふうに民間を活用するということを
考えなきゃいけないということですね。もう
一つは、公務員改革あるいはまた行政改革を徹底的にして、要するに無駄を省いていく、あるいはまた仕事の迅速化を図っていって、そしてそのコストというものを、国家経営コストというものをいかに抑えていくか。その国家経営コストというものを、余ったものというか出たものを
保育士の給料に回していくという、そういうことを
考えないと、本当に個々の問題をとやかくわあわあ言っていたってしようがないと思うんですよ。
大事なことは、
保育士の給料、これ一点に懸けないといけないというふうに私は思うんですけれども、そういう
意味で
是非私は
加藤大臣に、何としても
保育士の方々、ついでに申し上げれば介護士の方々の、これは余りにもひど過ぎますよ、ひど過ぎる。
今年の就職、六月から始まるんでしょうけど、ここで今話題になっているのは初任給五十万円ですよ。初任給五十万円といったら、もう雲霞のごとく学生たちが集まっているわけですよね。それはもうその会社、より取り見取りですよ、その後、五十万から伸びないかもしれませんけどね。それはどうするのか、私はその会社知りませんけど、それが今話題になっているわけですよ。
それと同じことなんですよ。いい
保育士を集めるということが大事、そして、そのいい
保育士には物をつくる人以上の年収、給料を与えるというか、そういうシステムをつくっていかなきゃいけない。
民間を利用するというお
考えありますか。そういうふうな私の提案に賛同していただけるならば、
検討していただくという余地はあるんでしょうか。