○石田昌宏君 ありがとうございます。
じゃ、今のをそのまま使わせていただいて、またいろんな人に話を聞いて、分かるか分からないか、また聞いた上で再び御
質問したいと思います。
もう一つ、
消費税の逆進性の問題もよく言われるんですけれ
ども、確かに
消費税というのは逆進性が
課題であるというふうに言います。場合によっては、今回、
軽減税率の
導入も一つのきっかけになるんでしょうけど、金持ち優遇じゃないかといった声も聞こえるわけなんですけれ
ども、ちょっと調べてみました。
表を見てほしいんですけれ
ども、表一、表二とある表一の方なんですけど、これらの表は、
総務省が行った二〇一三年の家計調査から、勤労者の世帯の年間収入階層ごとに
税額を類推したものなんですけれ
ども、これは一から十までの年間収入階層に分けて、Cに、大体
消費税額このぐらい払うだろうという数字になっています。確かに、収入が多いほど、
消費税は、払う額は当然上がっていくわけですね。
ただ、Eのところを見ますと、これは実収入に対しての
消費税の、どのぐらい払ったかの率なんですけれ
ども、これは二・七、一番少ないところは二・七ですが、一番高いところだと二・一%、〇・六%の差があって、これは割合としては、収入に対しての
消費税の支出の割合は減っていくので、これは逆進性じゃないかという話になるんだと思います。
ただ、税金というのは所得税その他いろんな税金がありまして、税の合計、Dの欄見ると、だんだんだんだん当然上がっていくんですけれ
ども、それを割り込んだFの欄を見ていただくと、一番少ない階層で一五・八%、多いところは二五・二%で、
消費税で逆進が掛かったとしても、所得税その他全体の税金を
考えると当然逆進じゃないということになるわけです。
次のページちょっと見ていただきたいんです、裏側なんですけれ
ども。これは、今度は表二は、さっきのは二〇一三年なのでまだ五%のときのデータなんですけど、これを仮に一〇%にした場合と、それから八%、つまり、食料品だけしかちょっとデータはないんですけど、食料品を八%にした場合の比較なんですけれ
ども。
まず、真ん中辺にある単一の一〇%のところを見ると、一番少ない階層では
消費税が今度一万八百四十円になります。一番高いところでは三万八千百二十四円ですね。この差が二万七千二百八十四円、実はあります。
消費税を八%にした場合は、同じように言うと、一番少ないところが、Jのところになるんですけど、一万三百三十三円、一番高いところが三万六千八百九十八円で、この差が二万六千五百六十五円です。
つまり、一〇%単一のままと食料品を八%にした場合は、一番高い収入と低い収入のところの差が二万七千二百八十四円と二万六千五百六十五円で、ちょっと差が縮まるんですね。差が縮まるということは、逆に言ったら、微妙に逆進が働くことに、強くなるということになるんですけど、その金額は六百十九円分だけちょっと逆進が強くなるという感じです。
ですから、これ見ると確かに逆進性がよりこの
軽減税率によって高まるとは言えないわけではないんだと思うんですけど、でも、これをもって金持ち優遇かとか、そんな水準かと言われると、そうでもないなというふうな気がするわけです。これについてコメントがあれば是非お願いしたいと思います。