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平野達男君 原油のことがかなり今話になりましたけれども、もしそれであれば、どうやって
原油価格を上げるかということを世界的に話をすればいい話で、
マイナス金利の話と今回の日本の二%の
物価目標というのは、今の話の中では必ずしも一致しないのではないかというようなちょっと印象は強く持ちます。
その一方で、原油につきましては、もう御案内のとおり、アメリカは天然ガスの
輸出先にも困るぐらいもう余ってきていると。それから、今回、イランが今度は
市場に参入しました。御案内のとおり、イランはかつて日本の最大の原油の輸入国でありましたけれども、これからイランがどんどんこれ原油
輸出するのかどうか分かりませんが、供給側としては非常に緩んできているという面も言えるかもしれません。
ここからはちょっと話が変わりますけれども、最近、アメリカのいろんな雑誌とか名のあるエコノミスト誌で言われているのは、世界
経済の要するに七年、八年周期説というのが言われております。
今から約八年前、二〇〇八年から二〇一〇年、これは何といってもリーマン・ショックがありまして、これはもう日本ではリーマン・ショック、リーマン・ショックと言っていますけれども、アメリカではグレートリセッションと言っています。リセッションじゃなくてグレートリセッションというふうに言って、これはもう大変に世界的にも非常に
影響が与えたということでありますが、これは今からちょうど八年前なんですね。
さらに、二〇〇一年から二〇〇三年、これはバブル崩壊、ITバブルです。ITバブルで、このときも日本はかなり
景気、その
影響を受けたということになっています。
さらに、もうちょっと下がりますと、一九九〇年代前半はこれ原油の
価格の高騰だったということで、これいろいろと、手元に資料があるんですが、大体これで見ると、チャートを見ると、これは本当かどうか確認しようがないんですが、これ今私はタイム誌の紙を持っていますが、大体七年から八年ぐらいにそういう底が来るんです。
ちなみに、二〇〇八年—二〇一〇年はリーマン・ショックですから、そのときに民主党政権ができたんですね。だから、民主党政権のときは本当、奈落の底だったんですよ。そこからどんどんどんどん
景気が上がってきて、ひょっとしたら今ピークを過ぎているかもしれない、これからもう一回下がるかもしれないということが今世界的にというか、特にアメリカの雑誌なんかでは
懸念されているということだと思います。
ちなみに、安倍総理が、民主党政権のときはどうで今はこうですよというふうにいろいろ批判されて、比較されてアベノミクスの
効果を強調されますけれども、それはそれでいいかもしれませんが、あのときにいたボトムと、いた状況と今のそれが、世界
経済がどんどんどんどん右肩上がりに上がってきてその流れの中で
日本経済も上向いてきたかもしれないということは、多分今年の、二〇一六年のこれからの世界
経済とこの
マイナス金利を入れたことによる
日本経済の、これがどっちに向くかによって多分答えが出てくるかもしれません。そういう意味で、この二〇一六年というのは非常に大事な年ではないかなというふうに思います。
そして、こういう周期説でありますが、自然災害のときは、大体地震なんかでよく周期説なんというふうに言うんですけれども、こういう
経済の全体の、マクロの中でのこういう七年とか八年説というのは、これ
総裁、どのように印象、感じを持っておられるでしょうか。