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藤井基之君 ありがとうございました。
今
局長から御答弁いただきましたが、私が質問で申し上げたとおり、実は現在におきましても今の時点においてこのポイント付与が行われている事実があるから私はお尋ねをしているわけでして、言われるように、そのような指導がちゃんとできていれば私はこんな質問をする必要はないわけでして、そういう
実態があるということを知った上での今後の
対応をお願いしたいと存じます。
次に、医薬品産業の育成強化策についてお伺いいたします。
大臣は、所信表明におきまして、昨年
策定された医薬品産業強化総合戦略に沿って、後発医薬品の使用促進と併せて、バイオベンチャーの育成を含め、革新的な医薬品等の開発環境の
整備に取り組むことを表明されております。また、骨太方針二〇一五におきましては、医薬品産業につきまして、成長戦略に資する創薬に係るイノベーションの推進、これが示されているところでございます。
御案内のとおり、現在すごい勢いで科学技術が進歩しております。そして、昨日まで治せなかった疾病に対する新しい治療法でありますとか新しい医薬、あるいは
医療機器の開発が進んでおります。にもかかわらず、まだ今日におきましても実はそういった的確な治療方法あるいは治療薬がなくて苦しんでいる患者さんは多くいらっしゃいまして、一日も早い新薬の開発、上市を待ち望んでおります。
知識集約型の医薬品産業、これは資源の乏しい
我が国にとって経済成長を担う重要な産業でありまして、その発展を支えていく必要があろうと思います。私は、そういった
観点からいろいろな検討をなされていることは十分存じておりますし、イノベーション推進のための予算もかなりのものを用意されていることも存じております。
今日お尋ねしたいのは、そのイノベーションの問題とまた
国民皆
保険の維持という問題との接点になるような事案が今回改定で出てまいりました。中医協で
議論が行われたわけでございますけど、それについてお尋ねをしたいと存じます。
今、
大臣は席を外されていますが、できましたら
大臣に御答弁をと思っておったんですが、御案内のとおり、この四月から、診療報酬、調剤報酬の改定におきまして、いわゆる市場拡大再算定の特例というようなことで、売上規模の大きな医薬品を
対象に大幅な薬価の引下げが行われております。引下げ
対象となりました医薬品、この売上規模拡大、しかもそれが一定の想定を超える売上規模になったというものについて、今回、特例的再算定ということがなされたわけでございます。
この引下げ
対象になりました医薬品が売上げが伸びたということは、これは
一つには、その医薬品の有効性、安全性が高いとの臨床的評価の
一つの表れではないか、そのようにも
理解することができると考えております。
薬価の特例的な再算定という話、これは今回初めて導入をされた仕組みでございますが、これによりまして薬の公定価であります薬価が切り下げられました。国費ベースで実は二百八十二億円の引下げが行われたというふうに伝えられております。これを薬価ベースに直しますと、実は約一千三百億円の巨額になるという、そういった試算も用意されております。
このような巨額の引下げが行われるということについては、これによりまして
我が国の医薬品産業は研究開発意欲の低下を招くのではないでしょうか。また、海外で開発された多くの薬剤、革新的な有用な薬剤を国内に導入することに対して、その遅れが発生する心配はないんでしょうか。医薬品産業の発展、画期的な医薬品の研究開発の
整備を目指すことと相反することにならないでしょうか。
今回、この制度設計を
議論された中医協におきまして、薬価制度改革の骨子として、この市場拡大再算定につきましては、イノベーションの評価と
国民皆
保険の維持を両立する
観点から特例的に市場拡大再算定の
対象を決めるということ、そして、特例再算定の在り方については、上記の
観点から
平成二十八年度薬価制度改革後も引き続き検討すると、そのような骨子となって今回の実施がなされたわけでございます。
私は、
大臣にお伺いしたい。
大臣、よくイノベーションの大切さを言われている。そして、この皆
保険制度も守らなきゃいけないという、本当に、片っ方でブレーキを踏んで片っ方でアクセルを吹かさなきゃいけないような
状況になっているのかもしれませんが、この辺りをやはり
大臣の英知でうまく切り盛りをしていただいて、今回は実は産業界がかなりこたえております。そして怒っております。そういった
状況をこの次に、引き続いてこの制度については二十八年の薬価制度改革後も検討すると中医協で決められているわけでございますから、是非、これについては、産業界の意向等も踏まえた、
国民のためにどういうふうな仕組みがいいのかということも検討をしていただきたいと思いますが、
大臣、いかがでございましょうか。