○
平木大作君 今、岡田副
大臣の方から分かりやすく御紹介をいただきました。
これ、いろいろこれまでもフルコスト情報というか、似たようなものというのは開示されていたわけでありますけれども、この検討の過程で幾つか課題が指摘をされました。
その一つというのが、いわゆる政策別でこれまでは情報というのは開示をされていたわけでありますけれども、政策というくくりでありますと、その中に幾つも複数の
事業が入ってしまっていて、結局個々の
事業構造がなかなか見えてこないということがありました。
こういうこと、それからもう一つは、なかなか、今御答弁の中にもいただきましたけれども、実際の
事業の成果とコストの関連性というものがやっぱり見えない、こういう幾つかの指摘を受けて、今まさに御紹介をいただいたように、一つは、じゃ、個別
事業ごとにまずはフルコスト情報というものを検討してみよう、そしてさらには、国民の皆様に特に分かっていただくにはという一つのアイデアなわけでありますけれども、一単位当たりのコストですとか、そういう単位当たりのコストをしっかり明示していくということがこれから大事なんじゃないかということで今回御提示をいただいたわけであります。
ちょっと単位当たりコストといっても、やっぱりイメージが付かない方は多いと思っておりまして、私、今回二十四の
事業についていろいろ開示をいただいたんですね。今御紹介いただいたように、例えば国民の皆様が
事業名を見ただけで大体こういうことをやっているんだなと分かるものについて、イメージが付きやすいものについて選んでいただいた、大変大事な指摘だなというふうに思っているんですけれども、これ、二十四の中で、じゃ、どういうものがあるかというと、一つ御紹介させていただくと、例えば、今日のちょっと
対象ではないんですけれども、法務省による刑務所、少年院の運営などの矯正業務、これについては、フルコストは二千七百六十六億三百万円、そして収容者一人の一日当たりのコストが一万一千七百三十四円ということでありまして、ああ、なるほどと、ちょっと絵が浮かびやすいものが例えば出てきている。あるいは、こういうのもあります。外務省や在外公館におけるパスポート関連業務、これはフルコストで換算すると百九十五億六千五百万円、これはパスポート一冊当たりのコストが六千七百九十八円ということであります。
こういう形で一つ一つまさに絵が浮かぶ形で出てくると、じゃ、もしかして中身、もっと効率化できるんじゃないかとか、逆に、もっともっとこれは予算を掛けてでも前に進めていかなきゃいけない、こういうことが検討のたたき台としてやっぱり出てくる。大変大事な
事業であるというふうに思っているんです。
ただ、私、今回このフルコスト情報が出てきたときに一つだけ残念なことがありまして、これは党の中でも部会で検討いたしました。しばらくしてから、一体このフルコスト情報が今回個別
事業ごとに出たということがどれだけ世に知れているんだろうということで、いわゆる全国紙、主要紙ですとか業界紙ですとか雑誌ですとか、様々記事検索を掛けてみたんですけれども、私の知る限り、このフルコスト情報、今年から個別
事業について出てきましたよということをきちんと実は報道していたのが公明新聞だけでありまして、なかなかこれは皆様に知っていただけない。こういう具体的にまさに絵が浮かぶような数字が出てきているにもかかわらず、これアピール不足じゃないかなということを私、大変痛感をいたしました。
ですから、今日も、ちょっとこのフルコスト情報、もう少しだけ質問を続けさせていただいて、具体的にどういう数字が出ているのかということも併せてお話を進めさせていただきたいと思います。
実は、今日
対象となっております
経済産業省の所管の
事業に関しましては、この二十四、今回公開されたもののうち二つですね、
対象となっておりまして、まず初めに取り上げたいのがクリーン
エネルギー自動車等導入促進
対策費補助金
事業ということで、まさに先ほど礒崎
委員が取り上げられていた
事業に関連するところなんですけれども、これ、略称がCEV補助金
事業ということでありまして、具体的には、例えば電気自動車ですとかあるいは燃料電池車、いわゆる水素で動く車ですね、こういったものの、いわゆる次世代自動車の普及を促進するために購入者に対して補助金を出していくという、簡単に言うとこういう
事業でありまして、一般社団法人次世代自動車振興センターを通じて基本的な
事業というのが実施をされております。
じゃ、これ、この
事業に即してフルコスト情報ってどういうものが実際に開示をされたかということが、
委員の皆様のお手元にお配りをさせていただきました資料一に示させていただきました。これ、基本的には
財務省の方から出てきたものの中で必要だろうと思うところだけちょっとピックアップをして、私の方でまとめさせていただいた表になります。
ざっと見ていただくと、フルコストとなっているところ、ローマ数字Ⅰのところに主に人件費、ローマ数字Ⅱのところに人件費以外、Ⅲのところにいわゆる減損ですとかその他と。このローマ数字のⅠ、Ⅱ、Ⅲを足すとフルコストになりますよということでありまして、例えば二十六年度の数字を見ていただきますと、フルコストは二億六千五百万円。そして、いわゆるこれは補助金を出すという
事業でありますので、ある意味間接コストに当たるわけでありますけれども、じゃ、これで給付された金額は幾らかというと五十八億八千三百万円と、こういう形で見ていただくわけであります。
このフルコストというのは、先ほど申し上げたように、いわゆる単位当たりコストを出すために更に補足情報が付いておりまして、一つは、じゃ、補助の
対象車両、実際に補助金が出された車両の数って何台ですかということで台数が示され、そして割り算をすると一車両当たりのコストが出てくると、こういう形で簡単に見ていただく表になっております。
そこで、まずちょっと試みにお伺いをしてみたいと思うんですけれども、例えばローマ数字Ⅰの人件費のところですね、これ、二十六年度の数字を見ていただくと、大きく言うと、非常勤
職員の人件費と、それからいわゆる正社員の
職員給与、
職員賞与、この二つに大きく区分されているわけでありますが、例えばFTE、いわゆるフルタイム換算で考えたときに、それぞれ何人の人が
事業としては配置をされていたのか、まずはお答えいただきたいと思います。