○荒井広幸君 これは先ほ
どもお話がありましたように、
大臣、結局東電が賠償しているということを基に損失を測っているんですね、専ら。ということになりますと、これは
経済産業省の所管としてそういうつくりになっていますから、お金がないから国が機構を通じて東電に払ってということなんですよね。そういう金額でいうと、東電が払った分だけでも五・九兆円と、全体で要賠償総額七・一兆円という、大体そういう数字が見えるんですね。
これは、ちょうど一年前から一年半ぐらい前の経産
委員会でもすごく多い議論だったんですが、原発を再稼働しないと三・五兆円の国富が海外に飛んでいると。これは原料費ですよ。ところが、今誰も都合が悪くなったから言わない、
政府は。誰も言わないですよ、原油が安くなっちゃったから。これぐらい、
経済に足場を置くと、
状況次第で全く原発の置かれる位置というのも変わってくるんですね。
ですから、私は、いわゆる社会改革、価値観の変換というところが実は広く起きてきているんだろうと思うんです。それがやはり、安倍内閣は支持するけれ
ども、例えば六割の方は再稼働反対なんですよね。そういうことに表れているその意識とか社会を変えようという力をもっと、私は、
経済産業省が取り込んでいくと、実はイノベーションが起きて豊かな社会や家庭が実現できるんじゃないか、
企業がそれによってまた好循環に今度は入ってくるんじゃないかというふうに思うんです。
そういう観点からいいますと、私は原発ゼロということをやっぱりしっかりやっていただきたかったなというふうに思うんですね。そして、そういうふうな、みんなで原発に、私から言うと、逃げ込むんです。簡単なんですよ、一番、危険だけど。安いんですよと表向きなるから駆け込みたくなるんだと思うんですね。そこをぐっと我慢するところにイノベーションが本当は起きてくる。社会全体が
成長というよりも、むしろ質が豊かな社会というものがつくられていくんじゃないか、それで
経済というのが回っていくんじゃないかというふうに思うんです。それを私は超原発社会というふうに呼んでいるんです。脱原発では脱いだだけです、原発を。お風呂場の脱衣所、脱いだと脱では同じなんです。やっぱり社会というのがくっついてくるわけで、原発社会、原発に委ねるような、そこに逃げ込むようなことも含めて、それを超えていく社会をつくっていきたいというのが私たちの考えということになります。
もちろん多くの意見があるんですが、少なくとも
我が国が与えた、私は、
影響多大だったと思いますね。イタリアの
経済委員長に会ってきました。
日本は原発やめないのかと。イタリアは国民投票で原発やめたんですから。ドイツはメルケルさんが、こんな
状況を見て誰が原発に委ねるのかと、やめたわけですね。いや、そうじゃない、大陸はみんな電源つながっているから、融通が利くからそれで言っているんだと、いろんな見方がありますが、これだけ
世界に大きな価値観を含めて
影響を与えているのに、
日本は相変わらずのことをやって、昨日、今日の裁判の話がまた出ていると、こういうことだと思います。
そして、この賠償ははるかに過小見積りなんです。なぜですか。東電が出し渋りしているからです。ADR訴訟にかかっているものだけでも今三万人いるでしょう。裁判を起こしている人たちで大体一万五千人いるんじゃないですか。
こういったことを見ると、まだまだのまだまだ。五年を迎えて、
復興の祈念の公園を造るというのも一つのお考えでしょうけれ
ども、ちょっと岩手、宮城とは違いますね。何か祈念をするというのなら、まだだ、駄目だぞという祈念碑を建てるようなことでないと祈念にならないと思っております。
そこで、言うだけではこれは温泉場になってしまいます、湯だけですからお風呂だけになっちゃう。そのお風呂、お湯に関係するのは、ガスで電気がつくられ、お湯が沸くという優れ物の話です。エネファームです。
久しぶりに登場させていただいて拍手も起こっているんですが、水素社会の優等生は、実は水素自動車よりも家庭の風呂釜、給湯器などのいわゆるコジェネレーション、水素燃料電池のエネファームです。
日本だけが家庭用で実現しているわけですね。諸外国でも随分まねてきました。私が言ったせいもあるかもしれませんが、これは
日本の技術の成果が評価されてみんながまねてきたということですが、事務局に聞きますが、大体、現在どういう実績にエネファームはなっていますでしょうか。