○直嶋正行君 ありがとうございます。
続きまして、先ほどの
削減目標の話なんですが、いずれにしても、さっきちょっとやり取りさせていただいたように、二〇三〇年目標で二度Cが
達成されるわけじゃなくて、かなり大きな開きがあるということになると、当然、さっき
大臣がお話があったように、いわゆる
技術開発も含めて、それを取り入れることによって目標を更に高めていくということになると思うんですが、そういう意味でいうと、今の目標はやはり将来もっと高いものに当然上乗せが求められてくると、こういうふうに考えざるを得ないと思うんです。
それで、そういうことも併せて考えますと、今の
政府の
地球温暖化対策計画というものを私も拝見いたしました。またこれ改めてしっかり議論をさせていただきたいと思うんですが、その中で申し上げますと、例えば
業務部門とか家庭部門は、さっきお話あったように、
削減率マイナス四〇ですかね、四割
削減という高い目標を立ててやっているんですが、私、拝見してちょっと驚いたのは、いわゆる産業部門なんですが、六・五%という数字になっています。幾ら何でもこれは低過ぎるんじゃないかなというふうに私
どもは思っています。
私
どもも、例えば
政府のいわゆる
エネルギーミックスに対応する形で、民主党としての
エネルギーミックスも議論をしてつくらせていただきました。それから、CO2を始めとする温暖化ガスの
削減目標もつくらせていただきました。
簡単に言うと、
政府と民主党で温暖化ガスに関して電源の例えば違いがあるかというと、ないんですね。というのは、非
化石燃料でいうと、
政府の方は大体四四、五%、我々もそうなんです。問題はこの四五の中の
原発と再生エネの比率が違うということで、ですから、CO2の
削減でいいますと、
エネルギーミックスの発想でいうと差はないわけです。だけど、実際数字はかなり差があるんです。何が違うかというと、省エネの見込み量が違うということなんです。
それで、我々の議論の中で幾つかちょっと具体的に申し上げたいと思うんですが、例えば、これは経産省の
調査にあるんですが、
平成二十五年の
調査なんですが、
日本の工場の生産
設備って物すごく老朽化しているんです。大体十年以上が六割、それから二十年以上でも三割近くあります。むしろ、五年未満の新しい
設備というのは実は二〇%を切っています。十数%だったと
思います。
つまり、
日本の特に製造部門を
中心にした産業部門は省エネが進んでいると、こういう評価されています。確かに、数字で見ると
世界でもトップ
レベルにあるかと
思います。しかし、実際は省エネが進んだのは一九七〇年代、八〇年代で、九〇年の中頃以降はほとんど、以降ですね、ほとんど進んでいないというのが実態なんです。
これは数字にも出ているんですけど、例えば経産省の省エネ法に基づいて報告を受けている指定工場を見ると、この十四年間で
エネルギーの改善率というのは〇・九七。ですからほとんど横ばいということです。逆に、
業務部門を見ると、この六、七年で十数%進んでいますから、むしろ
業務部門の方が進んでいると。
申し上げたいのは、古い
設備のゆえにいろいろ問題が出ている。例えば、工場の配管なんかの保温材がありますが、これ劣化しています。もうこれだけで大体、あるシンクタンクの計算でいうと三%
エネルギーをロスしている。電力に換算しますと六百億キロワットアワーぐらいのボリュームになると。ですから、こういうところをしっかり押さえていけばもっともっとできるはずなんです。
典型的な例が小松製作所の粟津工場ですけど、築四十年の工場を全部建て替えたときに、省エネと併せてバイオを
導入して、電力消費量を九〇%
削減したと。これはすばらしい例で、これが幾つもあるわけじゃないんですけど、こういうケースもあるということで、
大臣にお願いしたいのは、もっともっと産業部門は本当はできるはずだと、こういうことを御提言申し上げたいので、今申し上げたようなことを含めて是非御検討いただきたい。
それから、民生部門でも、例えば
日本のやはり建物というのは断熱性がすごく悪いんです。その悪い
最大の理由はアルミサッシなんです。ですから、アルミサッシを例えば全数樹脂のサッシに入れ替えると、大体CO2
排出量一億トン減ると言われているんですよ。これも裏付けデータあるんです。
ですから、建物全体の断熱も含めて、例えばこういうところをもっと
推進できるような後押しを
政府の政策の中でしっかりやっていただけると、もっと進むんじゃないかと。かなり格段に進むと思うんですね。
我々今もう一つ考えていますのは、
日本の建物の断熱が非常に劣っていて、やはり熱効率が悪いということで、特にこれをこれから
推進していくというのは
政府も同じお考えなんですが、我々はやはり先鞭着ける意味で、いわゆる公共
施設、公共
施設についてもっと厳しく、あるいは新しいものを取り入れるとか、あるいは場合によっては再生
エネルギーもそこである程度補う、
エネルギー量の何%かを決めるとか、そういう
取組をしていくべきじゃないかというふうに思っていまして、これは法律もちょっと今作ろうということで考えていますが、是非こういう点を御検討いただければ更に上乗せができるということを申し上げたいと思うんですが、是非よろしく御検討をお願いしたいと
思いますが。