○木下
委員 ありがとうございます。
それで、内容を報道ベースで見てみたんです。
皆さんも御存じのものもあるかと思うんですけれども、
発災直後、四月の十六日の土曜日から十七日の昼までにかけて、
熊本市を中心に
空き巣や事務所荒らしがあったとの一一〇番通報が二十件あったと、これは毎日新聞が書いているんです。この
件数が確かかどうかということはありますけれども、
発災直後です。
それ以外に、朝日新聞さんが書かれているのは、四月十六日未明、停電で暗闇に包まれた
熊本市中央区の
住宅街、近くの公園に避難した女性が自分の所有するアパートへ毛布をとりに行こうと思ったら、二階の窓から青白いライトの光が漏れ、動くのに気がついた、本震から約二時間半後のことだったというんです。空き室、物置にしている部屋だったので、おかしいと思って階段を駆け上がったら、小太りの男が立っていた。部屋からは、もう一人、若い男。問いただすと、助けてという声がしたので中に入ったんです云々。こういう話があるんです。いろいろと押し問答が続いて、二人は
警察官に引き渡されたと。
この二人を見てみると、福岡県大牟田市に住む会社員、三十歳と二十一歳の男だったというんです。本震から二時間半でそういう
人間が来ている。こういう状態なんですね。
ほかにもいろいろあります。痴漢があっただとか、いろいろある。これも、
地震があってすぐにそういうことをする
人間がいるんだということなんです。
私、それで思い出したんです。先ほど言いました阪神大
震災のとき、まず最初にあったのが、私のいとこが、本当に一番
被害の大きかった兵庫県神戸市に住んでおりまして、盛山先生も御出身のところですけれども、歩いて行ったんですね、水を抱えて、ここにあざができるぐらい。そうしたら、ずっと歩いているときに、道の端に、
皆さん、亡くなられた方を毛布に包んで、順番に並んでいるんです。ずらっと並んでいるんです。
本当に悲惨な
状況だったんですけれども、それとあわせて、何かおかしい人がいるなと思っていたんです。何がおかしかったかというと、自動販売機を移動したりしている人がいたんですね。見たんです、私も。何をしているんだろうと。私はそのときはそう思わなかったんですけれども、後で知ったのは、潰れた自動販売機を、道なんかもうがたがたなんですけれども、車で来て全部持っていっちゃう。つり銭を全部取っちゃう。自動販売機が置いてあったはずのところにないというふうな
状況がたくさんあったと私は記憶しているんですね。
地震のとき、
災害があったときにこういうふうなことをする人たちは、やはり厳罰に処するべきだと思うんです。
先ほど、
警察庁の方からお話がありました。例えば窃盗なんかであれば十年以下の
懲役刑もあり得るというふうに言われていた。ただ、これは、情状を
裁判所で判断して量刑が決まっていくことになるんだという理解なんですね。
ですから、そこの中でどうこうするというふうな話はあるんですけれども、では、その中で、やはり速やかに、こういう人たちは、その
範囲内であったとしても、私は、やはりその最高刑に近いものに処していくような、そういう取り決め、
法律的なものであるか何なのかということはあるんですけれども、ぜひともこれを
検討していただきたいと思うんです。
恐らく、
吉田委員も話されていたのは、
発災直後から与党内でそういうワーキンググループみたいなのがつくられて、
立法措置をとっていこうというふうなことを
検討されていたと聞いております。まだどういうふうな
状況になっているかということは、詳しいところはわからないんですけれども、やはり理念としてそういうことを考えていくべきだというふうに私は思っているんです。
大臣、そういった点を踏まえて、こういうものに対してどういうふうな対処をされるというふうに考えられているかということを、今の御心情も含めてお答えいただけますでしょうか。