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鈴木(義)
委員 おはようございます。民進党の
鈴木義弘です。
質問の機会を与えていただきまして、まことにありがとうございます。
時間が少ないので、すぐに
質問に入りたいと思います。
最近はほとんど聞かなくなったエンゲル係数という言葉があるんですけれども、生活が豊かになるにつれてエンゲル係数が下がっている
現状の中で、最近では、家計の支出の割合で、ウエートを占めているのが、居住費と教育費が高いというふうに言われています。
文部科学省のホームページでも、「家計
負担の
現状と教育投資の水準」と題した
資料の中にも、家計
負担の
現状が示されています。かかりますね。幼稚園から大学まで私立を卒業すると約二千三百万、全て公立でも約九百四十万ぐらいかかるというふうにホームページで
文科省が出している。私も、高校、大学は私立だったので、親のすねをかじって大きくなったんですけれども、
子供の将来の教育にお金がかかること、四五・八%、少子化対策で特に期待する政策、子育てや教育にお金がかかり過ぎるから、八三・五%という、アンケート、世論
調査の結果が掲示されています。
日本の教育にかかわる基本の考え方を変える時期が来ているんじゃないかと私は思っています。
十八歳に選挙権が付与されたのですから、今、現行で九八%を超える中学卒業生が高校に進学している
状況ですし、高校までは親が面倒を見るとしても、しかし、大学、大学院以上は、親が資金提供して面倒を見るというふうな今の風潮を、個人が自己
責任において教育を受ける
制度に改めていった方がいいんじゃないかということですね。親がお金を出すことから、本当に勉強をしたい、勉強するために大学に進学する
制度につくり直す、そのためにさまざまな環境を整備していった方がいいじゃないかという考え方です。
今、奨学金を拡充する話が話題に上がっていると思うんですけれども、これも、過去に
都道府県でも奨学金を出している
制度があったんですけれども、それは、
都道府県は
都道府県で、高校もしくは中学に関しては
都道府県の
教育委員会が主体になって奨学金の
制度をやってほしいと。こういうふうにばらばらにする
制度じゃなくて、やはり奨学金なら奨学金で一元化して、管理のしやすさとコストの縮減を図る
制度の見直しをしていった方がいいんじゃないかということです。
私は、埼玉県で県
会議員でお世話になりましたけれども、文教の
委員長をやらせてもらったときに奨学金の
制度を拡充して、月謝の減免
措置をやるよりも、奨学金を拡充していった方がいいという考え方です。それで、減免
措置をとっているときは五百人ぐらいしか
対象者がいなかったんですけれども、奨学金
制度になったら五千人、六千人、ふえたんです。もう十年ぐらい前の話です。今はもっとふえているんだと思うんです。
ですから、高校生でも、親の低所得によって進学ができない、断念してしまう、私立には行きたくてもお金がない、だから公立に行くんですけれども、そのお金すら払えない、では、そこのところをどうやってお金を捻出するか。
それまでは、ほとんど、直貸しという言い方で、直接県がお金を貸し付けていたんです。でも、
制度融資自体は、今どこの
都道府県も、少しずつ直貸しをやめて、債権管理は民間の金融機関に任せるんですけれども、利子補給をする、そのかわり、債権を譲渡するのは認めないというような形で条例化することによって、過度な取り立てをさせないようにするとか、財政の持ち出しを少なくして、利子補給で、効率のいい、また、広い範囲で
子供を
対象にする、そういう考え方を取り入れてやっていると思うんです。
それを、やはり国が一元化することによって、直接直貸しをする必要はないと思うんですけれども、日本学生支援機構みたいなところをもっと活用してやっていくという考え方です。
そのときの時代のニーズのある職種に就職した場合、今話題になっている介護だとか保育、幼稚園の
先生、そういったところに就職して勤務勉励の者に奨学金の減免
制度を導入するとか、
工夫の仕方は幾らでもあると思うんです。ただ低所得のパートだとかアルバイトでどうしても奨学金を返せないということが話題になって、では減免すればいいじゃないかと単純にするんじゃなくて、やはり社会と時代のニーズに合ったところで仕事をしてくれているところに誘導するような方策も一つの考え方じゃないかということです。
それと、高校や大学が、単位制を導入しているところが大半なんだと思うんですね。単位ごとに
授業料を明示して、今みたいに年間で百万なら百万、私立でも、高校でも同じだと思うんです。県立は今、国が無償の補助金を出していますから多少は楽だと思うんですけれども、大体百三十万から百五十万ぐらい、
生徒一人当たりに換算すればかかっていると思うんです。それをもう少し細分化することと、なおかつ、義務教育じゃありませんから、単位を取らなければ卒業できない
制度になっているにもかかわらず、単位に応じた
授業料にして、百三十五単位だとか何単位とかという大学もあったと思うんですけれども、それに必要な単位数を積算して
授業料を払う
制度にするとか、なおかつ成績が優秀であれば
授業料を減額して支払う
制度に改める。
それをすることによって、高校や大学側の
教員も
授業に対して真剣勝負になるんだと思うんです。教える側も教わる側も適度な緊張感を持たせるということが大事なんだと思います。大学に行って、高校や中
学校の
授業を教えているようではもうナンセンスだと思うんです。
もう一つ、税金や民間資金でどんなに優秀な人材を育てても、自国でなく他国で就職できてしまうんです。今は職業選択の自由があります。一昨年だったと思います、青色発光ダイオードでノーベル賞を受賞した中村教授、
安倍総理が三人の日本人がノーベル賞をとった、すばらしいことだと発言したら、中村教授は私はアメリカ人だと発言したんです。それが端的にあらわしているんじゃないかと私は思います。教育は国家に帰属する時代ではなくて個人に帰属すると考える人がふえているんじゃないかというふうに思うんです。だから
制度を見直していかなければならない。
御所見をまず初めにお尋ねしたいと思います。