○島尻
国務大臣 先ほどもお話をさせていただきましたが、研究に係る生命倫理の課題の検討については、先ほどの御
質問にあった患者たちの要望と社会的合意についてはどちらも重要であって、そのバランスをとっていくということが大事なんだというふうに認識しています。
その上で、その
判断については、
個々の具体的事例あるいは実施される技術の
内容について行われるべきであろう、その際、現場の研究者あるいは所属機関による
判断の基本となるものが示されているということが望ましいと考えています。
総合科学技術・イノベーション
会議におきましては、生命倫理の観点も踏まえて適切に研究開発、研究活動というものが行われるように、専門家のみでなくて国民の
意見も聞きながら、関係省庁とも連携して生命倫理に関する検討を行っているところでございます。
過去、国民を巻き込んだ
議論をした上で今日の先端
医療技術の推進を図ってきたのかという御
質問でございますけれども、過去の事例として御紹介させていただきたいのが、「ヒト胚の取扱いに関する基本的
考え方」というものの策定に当たって、生命倫理専門
調査会というものが開かれております。
そこでは、生命倫理、宗教、生物学、
法律学、医学、そして哲学など、幅広い有識者による検討を行った。また、この専門
調査会における検討に当たっては、最終的な結論を出すときに、パブリックコメントによって国民の
意見を求め、さらには、東京そして神戸において合計二回にわたってシンポジウムを開催して、国民と直接対話を実施して策定を行ったということでございます。
総合科学技術・イノベーション
会議においては、今後も国民との
意見の交換も行いながら、先端
医療技術に関する生命倫理的な課題について多面的な
議論をしていく所存でございます。