○宮崎(岳)
委員 東
日本大震災のときは、私
どもは政権与党であったわけであります。いろいろ御批判もあるところかと思いますが、
政府の者を初めあらゆる人間が本当に不眠不休で復旧復興に当たったということは言えると思うんですが、一方で、今から考えれば、私も、これでよかったのかなというように思うところもございます。
例えば高台
移転の話な
ども、そういったことはもちろんすべきことでありますけれ
ども、そのやり方が、例えば
地域のコミュニティーをきちんと維持する方向で働いていたのかどうか。仮設住宅に人に入っていただくというのは避難所から仮設住宅に移るときでありますけれ
ども、当然、例えば高齢者の方、お子さんのいる方や、そういうことを優先で、こういうのはもちろんなんですけれ
ども、それが逆にコミュニティーをばらばらにするということにもつながっていく。そうすると、人間
関係が寸断されてしまってコミュニティーの再生が難しくなる、あるいは
被災者の
方々が孤立してしまう、こういうことを招いたのではないか。いろいろな反省もあるわけであります。
今回、益城町で震度七ということでありました。私、中越に行ったときに川口町というところにも行ったんですけれ
ども、実はそのとき、既に
発災から数日たっていたんですが、震度七が川口であったということ自体が知られていなかったんですね。まだ判明をしていなかった、するのに数日、五日ぐらいだと思いますけれ
どもかかったんですね。ですから、逆にその川口町に関する報道というのはほとんどなされずに、報道がなされないと今度は救助、救援の手もほかの
地域に比べてそれほど重点的にはなされない、こういうことになりまして、いろいろなそういう課題がありました。
今回も含めて、非常にそういう意味では、以前に比べて
対応も迅速化していると思います。過去の知見も生かされて今回も
対応されていると思いますので、十分な
対応をしていただけるように重ねてお願いしたいと思います。
さて、用意していた
質問に入りたいと思います。
一点は、林業についてであります。先ほどの件で時間をとりましたので、多少内容をはしょりながら行かせていただきます。
地方の産業は何かということを考えたときに、
まち・ひと・しごとと一言で言いますが、私は、この中で
政府が何をすべきかということは仕事だと思うんですね。人が
地方にいればいい、町がにぎやかならいいというふうには思うんですが、その根本に仕事がそこにあるということでないと、それは一過性のもので終わってしまう。ただ一時的にそこに人が来るということはあっても、それは一時的なもので終わってしまうんじゃないかというふうに思います。
地方に行くと私もたまにびっくりすることがあるんですけれ
ども、
地方の小さな村に行って電話帳をめくりますと、床屋さんとか美容院さんより土木建設業者の方が全然多いんですね。民需もほとんどありませんから、ほぼいわゆる公共
事業的なものに頼り切っている。砂防であったり何であったり、もちろん
地域にとっては必要なことなんですけれ
ども、仕事が公共に関するもの以外に何もない。農業は別としてですけれ
ども、そういう
状況であります。
そうすると、もちろん予算がついているうちはいいんですけれ
ども、財政健全化等を目指して公共
事業を削減するとかということになると
地域が直撃される、こういうことになってしまいます。どうしても、やはり自立的に
地域に産業がある、仕事があるということが
地方活性化の大前提なんじゃないかというふうに思うわけであります。
その中で、やはり林業というものは中山間地においては
中心的な産業の
一つであろうというふうに思います。農業というのは、実は、本当の山間地に行ってみますと、できないところというのが結構あるんですね。
私、選挙区内にみなかみ町というところがありまして、これは三つの町村が合併して今のみなかみ町になったんですが、旧水上町というところがあります。旧水上町というところは基本的にはお米がつくれなかったところなんです、昔から。ところが、本当に一番奥の集落、藤原という地区ですけれ
ども、ここはお米がつくれたんだと。今の我々の感覚からいうと、すごく不便なところなんです。正直なところ、選挙のときに、街宣車をそこに入れるか入れないかで
議論になるような場所なんですね。なぜなら、二十分とか人がいないところを通らないと着けない、いろいろな考えがそこで発生するような場所なんです。ところが、非常に古い集落なんです。なぜなら、そこは米がつくれたからなんですね。だから、産業があるところに人がいるというのがやはり自然の摂理なのかなというふうに思うんです。
そういったときに、結局、
日本の
地方の衰退の
一つの原因は、やはり林業というものが廃れたからだろうというふうに思っております。これを何とか、昔のような規模でやるのは無理にしても、持続可能な産業として確立していくということが
地方の衰退に歯どめをかけるというときの最大の武器になろうかと思うんです。
まず、杉ですね。戦後、大量植林しまして、その後、木材価格が低落して、ある意味放置されているようなところもたくさんあるんですけれ
ども、杉林について、国内の杉林の人工林の面積、そのうち主伐されている面積。そして、これは林業でありますから、一定のサイクルをもって更新していくわけですね。植樹をして間伐をして最後に主伐をする、そこに植林をしてそれをぐるぐる回していくというのが林業なわけですけれ
ども、現在のぺースにおいて杉林の更新の期間というのはどのようなことで見積もられているか。この点についてお答えを願いたいと思います。