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初鹿委員 今の届け出がされなかった理由を聞いていると、病気であったとか、忙しくて時間的に余裕がなかったとか、明らかにこの人たちは別の
支援をきちんとやらなきゃいけないような人じゃないかなというふうに思うわけですよね。この人たちの手当を半額にしたりするような
対象の人では明らかにないと思いますので、やはりここは非常に丁寧にやることが必要だということを御指摘させていただきます。
では、次に、
生活保護
制度と格差の連鎖の防止について
質問をしてまいりますが、ちょっとお手元に資料をお配りしましたので、見ていただきたいと思います。
前回
質問しようと思っていたんですけれ
ども時間切れでできなかったんですが、
生活保護を受給している世帯の
子供さんが高校に
入学をするとき、
入学のときにお金がかかりますよね。
入学金だとか制服代、またはかばんや体操服だ、いろいろなものがそのときに突発的にかかります。それを、
生活保護の世帯の方は、
生活保護費の中で一時的に増額をして
支給をされるということになっております。
ところが、その金額が果たしてそのときにかかる費用を賄えているのかどうかということを指摘させていただきたいんです。
ここに、高等学校等就学費の概要ということが書かれた表を今皆さんにお示しさせていただいておりますが、ここを見ていただきたいんですね。授業料や
入学料、
入学考査料、その他について、基準額が書かれております。上限が書かれているんです。
質問しようと思ったんですが、ここに書いてあるので言いますね。
授業料や
入学料や
入学考査料というのは、どういう基準になっているかというと、公立高校の基準に合わせているんですね。公立高校の相当額になっているんですよ。
では、
生活保護の世帯の人たちが全て公立高校に行けるのかどうかといったら、学力的にそうでもなかったりする、または、受験で失敗してやむを得ず私立に行くような場合も生じるわけですよね。もし金銭的な問題で私立は難しいなとなると、やはり公立で、ある程度優秀だったとしても、ランクを落として、必ず受かる公立に行かざるを得なくなっている、そういう
子供たちがかなり出ているんじゃないかということを感じるんです。
もう一枚めくってください。裏面を見てください。ここに、私立高校の授業料の調査結果ということを載せさせていただいております。公立と私立の比較です。
授業料は、私立だと三十九万円、公立だと十一万八千円。今、授業料については、就学
支援金があるので、入ってしまえばある程度
支援がされるようにはなっています。ただ、十分ではありません。
入学料も、十六万に対して、公立は五千六百円ですからね。公立見合いで
生活保護で出しているとすると、全く足らないわけですよ。
受験料も、ちょっと、前のページの下の欄を見ていただきたいんですが、公立の
入学考査料というのが、都立だと大体二千二百円なんです。ところが、私立の受験料というのは平均一万五千八百九十八円ですね。つまり、一万三千円も違うわけですよ。
これを、
生活保護を受けている世帯は、今までの最低
生活費の中から捻出をしなければならないんですよ。一校だったらいいですけれ
ども、一校落ちてもう一校受けなきゃならないとなって、二万幾らか負担をするようなことになったら、これは大変ですよね。私は、せめて
入学時にかかる費用は全額実費を出すようにする必要があるんじゃないかと思います。
厚労省に、では実際にどれぐらいのお子さんが私立に通っているのかということを調べてもらいましたけれ
ども、現状、
生活保護世帯に属する高校生、高校に通学している生徒は五万三千五百七十六人いて、私立高校に行っている子は一万二千六百六十六人なわけですね。それぐらいの数字なわけですよ。
だから、それぐらいの数字だったら、
入学にかかる費用を見てあげようじゃないですか。今、公立に入っても、制服代、高いんですよ。ここに
入学準備金で六万三千二百円と書いてあるんですが、六万三千二百円では今、公立でも制服は買えません。今、大体十万ぐらい全体でかかると言われております。全てを調べたわけではないですけれ
ども。
私の
子供も、ことし三人全員進学だったんですよ。大学、高校、中学、全員進学で、二人制服代がかかりましたけれ
ども、私立に行ったら制服代だけで二十万ですからね。これが六万三千二百円しか
生活保護で
支給できないといったら、普通、親はやはり、私立は無理かなと思いますよ。
せめて実費分を
支給するように変えられませんか。いかがですか。