○松沢成文君 政治家は、自分の責任は自問自答して自分で判断するんです。何で第三者
委員会に、私たちの責任どこにあるか検討してください、
お願いしますとなるんでしょうか。こんな他力本願なことはないですよ。政治家は、決断することと責任を取ることが政治家の仕事なんです。第三者
委員会に検討を
お願いして、それで責任があると言ったら、文科
大臣は辞めるんでしょうかね。後で聞きます。
さあ、
総理、今日の私の質問のメーンはここなんです。
総理は、計画を白紙撤回し、ゼロベースで見直したいと言うんです。そうであれば、人心一新を図るべきです。あえて申し上げますが、私は、
総理、森組織
委員会会長、勇退を進言したらどうでしょうか。
今回の建設の見直しで、
総理も文科
大臣も、森オリパラ組織
委員会の会長の説得に一番苦労したんです。文科
大臣はそれに失敗しました。
総理は、さすが
総理ですね、森会長を二日間にわたって説得して、分かったと言わせたんですね。森会長は今回の国立競技場建設問題の直接の権限を持っているわけではありません。しかし、森会長は、政界、財界、スポーツ界において絶大な権力を持っていまして、この建設問題にも間接的ではありますが絶大な影響力を持っているんです。だからこそ、お二人は、森会長の意向が大事だということで理解してほしいと
お願いに行っているわけですね。
その証拠に、ザハ案での建設を承認した七月七日の有識者会議でも、最初に森会長がザハ案でいくしかないと言って、どおんと
発言したんです。そうしたら、ほかの有識者会議のメンバーは誰もそれに対して
発言できない。私はびっくりしたんですが、舛添東京都知事と竹田JOC会長、
安倍総理の決断を支持しているんですね。それだったら、何でこの有識者会議で、この計画でいったらまずいんじゃないのと、こう言う勇気がなかったのか、このお二人の態度は私は本当に疑問なんですが。
事ほどさように、今、
日本のスポーツ界で森会長にきちっと進言をできる、いさめる人がいないんですね。私は、現在の
日本のスポーツ界の最大の問題は、この森会長に進言したり、いさめる人が誰もいないというところだというふうに
思います。
私は森会長に何の恨みもありません。これまで二十年間にわたって
日本の体育界あるいはスポーツ界に貢献されて、その功績は誰もが認めるところであります。しかし、
総理、森会長は余りにも権力の座にいることが長過ぎたんです。権力が長期化すると必ずおかしくなるのは、古今東西、政治のさがだと私は
思います。
年齢を
考えても、今七十八歳ですから、五年後の東京オリパラまで元気で活動できる保証は私はないというふうに思っています。それが悪いと言っているんじゃないんです。あえて言いますが、私は森会長の資質や好き嫌いという感情論で言っているんではないんです。オリンピック・パラリンピックを成功させるための新しい体制をつくる
改革論あるいは危機管理論として言っているんです。
総理、やっぱり
日本のスポーツ界を刷新しましょう。今回も森会長の存在があって、ほかで誰も森会長にこれはおかしいと言える人がいなかった、これで最後までずるずるずるずる来ちゃったんです。残念ながら、スポーツ界には誰もいません。恐らく政界にも誰もいないんじゃないかと思ったら、
総理が頑張ってそこをやっていただいたんです。
総理、ここは
思い切って、あれだけの決断をしたんですから、森会長に勇退を進言する、そこまでやっていただければと思うんですが、いかがでしょうか。