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古賀友一郎君 ありがとうございました。
安倍総理の御発言が本当に力強く心に響いてまいりました。
是非、そのたいまつに向かって一歩でも二歩でもよろしくお願いしたいと
思います。
昨日の当
委員会において、
岸田大臣から、軍縮・不拡散という外交
努力も積極的平和主義に入るという、こういう御答弁がございました。
我が国の役割は、この問題を対立の図式にせずに、まさに積極的平和主義の
観点から両者の間を取り持って
核兵器のない
世界の実現に向けて
国際社会をリードすることだと、このように
考えておりますので、しっかり取り組んでいただきたいと、このようにお願いを申し上げて、次の
質問に移ります。
ここで、昨日、小川理事から御報告をいただきました
委員派遣調査を踏まえて
お尋ねをしたいと
思います。
今回、滋賀、京都を視察させていただいたわけでございますけれども、各地で対応に当たっていただいた
方々には本当にお世話になりまして、感謝申し上げますとともに、やはり現場を見ることの大切さということを本当に改めて実感をした次第でございます。
今回の調査で特に私感じましたことは、技術力といいますか、
我が国の技術水準の高さということでございました。
滋賀県のブリヂストン彦根工場では、パンクして空気圧がゼロになっても当分走り続けられるというタイヤ技術の紹介等々ございましたし、また、堀場製作所におきましては、自動車排ガス測定機器の分野で
世界八割のシェアを誇るその技術力、そして組織力に感心をいたしました。特にこの堀場製作所におかれましては、同社が大きく業績を伸ばした期間が
我が国ではいわゆるバブル崩壊後の失われた二十年という期間とちょうどぴったり符合するということで、その間にこれだけ会社が成長するということに非常に
驚きを感じたわけでございます。また、京都大学のiPS細胞研究所におきましては、iPS細胞が持つ無限の可能性と、そして再生医療への応用が本当に急速に進んできているということを目の当たりにいたしまして、本当に
驚きとともに明るさを感じたところであります。
こうした技術の数々はまさしく
我が国にとりまして宝でございまして、目下の
政府として最重要課題である経済再生そして地方創生もこうした宝さえあれば本当に先行きが明るいのではないかなと、このように思えた次第でございます。
ただ、そうした中にありまして気になったことがありましたので、それについて御
質問したいと
思います。それは、iPS細胞研究所の課題についてでございます。
山中伸弥所長のお話によりますと、二〇二〇年までの初期の目標については、これはもう順調に達成できるという御説明でございましたけれども、その先の二〇三〇年までの中長期目標に向けては、資金と人材確保の両面にわたって非常に課題を抱えておられて、山中先生も大変悩んでおられるようでした。
資金面では、ちょっと具体的に御紹介申し上げますと、本格的にこれからiPS細胞技術を使って臨床研究、あるいは治験、承認という段階に入っていくわけでありますけれども、この段階に入ってくると、これまでの基礎研究に比べると随分とやっぱりコストが掛かるというようなお話、こういった量的な資金面の問題が一点ございました。
それと、あと、この研究所はいわゆる競争的資金の割合が非常に高いということで、せっかく機器を購入しても、高価な高い機器を買ってもそれ以外の研究に使えない、縦割りの資金になっているということで、非常に非効率になっているという、そういう資金の質的な問題、こういったことも伺ってまいりました。
また、あるいは人材確保の面におきましては、今後iPS細胞の医療応用を進めていくに当たりまして、その研究者をサポートするスタッフの体制ですね、これが圧倒的にこれからはやっぱり足りなくなってくるというようなお
訴えがありました。
これは人材の量的な問題といたしますと、一方で、研究所の教職員の九割が有期雇用の方だということで、期限が切れるともうその先がないという
状況なので、大変不安定な
状況の中でこの研究を進めているというお
訴えがございまして、まさに人材確保の面でも、質、量両面でやっぱり課題を抱えておられるという話でありました。
こうした山中所長のお
訴えは、要するに、資金的にも人材的にも、研究者が研究者として研究に専念できる、そういう体制を
是非整えてほしいんだと、こういった
訴えだというふうに私は受け止めた次第でございます。
iPS細胞は、
我が国のみならず
世界の希望と言ってもよいと
思います。そのような有為な研究については、やはり安んじて研究に専念できるような、そういったことを
政府としても積極的に支援していくべきと、このように
考えますけれども、下村文科
大臣のお
考えを伺いたいと
思います。