○田村智子君 この点で
指摘しておきたいのは、これは足し上げたら駄目だということなんですね。
文科省が示している
標準規模は
小学校で十二
学級、
中学校で十二
学級ですけど、足し上げちゃうと二十四
学級で、これ最大九百五十人
規模。また、
小学校十八
学級、
中学校十八
学級とすれば、足し上げたら三十六
学級で最大一千四百人
規模ですからね。こういうのは適正
規模なんて絶対言えないわけです。
私、今回、
文科省が
学校の適正
規模の手引というのも示しましたけれども、そこでは、
小学校六
学級あるいは
中学校三
学級以下は統廃合の検討をと促しているんですが、じゃ、大
規模校に関してはということでは何にも制限を示していないわけです。今回の
小中一貫校の場合は、やっぱり大
規模化というのが既に問題になっているわけで、しっかりと国の
考えを示していただきたいということは重ねて要望しておきたいと思います。
それで、なぜこの大
規模化にこだわるかといいますと、やはり大
規模化によって児童生徒への
対応や
教職員の連携という点での問題が生じていると、この点を
指摘しなければならないんです。
品川区の
小中一貫校で、二〇一二年二月、小六の女の子が、同年九月、中一の男子が相次いで自殺をしています。区内の別の一貫校でも、同年の七月、中一の男子が自殺をしています。いずれもいじめが原因の可能性が高いとされていますが、
調査の報告書を読むと、大
規模化に起因した問題があったのではないかと
考えざるを得ないんです。
例えば、報告書の中には、毎朝の幹部会で必要最小限の情報は管理職から伝えられているが、共通
理解を図るための時間や場が設定されていない、
教員は情報がないことも不安に思ったりしていると、こんな
指摘があるわけです。
教員数が余りに多くて、
職員会議はもちろん、情報や問題意識の共有ができていない状態だったということがうかがわれます。
また、品川区は大津のあの事件を受けて、いじめ実態把握緊急アンケートというのを行ったんですが、三人の副
校長は一人として記入されたアンケートの原本を見ないまま集計した数字だけを区教委に報告をしています。自殺をした少年はこのアンケートに、二度ほど物を壊されている、今は収まったが、次にまた起こらないとも限らないというふうに記述をしていたわけです。だけど、担任の
先生も大丈夫と声を掛けたけれども、面談はしていない。その後取り組まれたアンケートで、彼は解決できるというところに丸を付けているんですけれども、これによって担任の
先生も
学校もいじめの認知件数からも外しているんですが、彼はその解決できるの丸印の後にクエスチョンマークを手書きで記述をしているわけです。これ、
教員がアンケートの記述について話し合うとか、いじめについていろんな話合いの場を持つとか、
学校全体でそういう話合いの場があれば防げた自殺だったという可能性が大いにあったわけですね。
こういう統廃合と一体の一貫校の
設置で大
規模化が進んだ、そのことが児童生徒への
対応に重大な問題や弊害をもたらしてしまった、このことはしっかりと直視すべきだと思いますが、
大臣、いかがですか。