○儀間光男君 おはようございます。
本
委員会へ来て二年余りなんですが、初めて二番バッターを務めさせていただきます。席を譲った両党に対し感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。
さて、サンマについてお尋ねするんですが、これはさきにロシア側が発表したサケ・マスの刺し網漁、これとも関係なしとはしないので、関連しながら
質疑をしていきたいと思います。
まず、
日本のサンマ漁、サケ・マスもそうですが、その水域は日ロの二百海里水域内を主漁場として操業しております。
ただ、今年に入ってロシア側がサケ・マスの刺し網漁を、突如その割当てを制限するということが発表があって、サケ・マス漁の漁民をびっくりさせておるんでありますが、北海道の関連する漁協等の発表によると、その制限を受けての漁獲量、金銭ベースでいうと実に二百五十億円にも上るという漁協の試算が発表されました。この事実は、我が国のサケ・マス漁の存続さえも危機に至らしめていると関係者は心配されているゆえんだと思います。
さて、サンマ、これは、北太平洋での各国の操業
状況を見ますと、
日本、ロシアは両国内の二百海里水域内で操業しておって、他の三国は、いわゆる公海と言われる
日本の太平洋側のはるか沖、四百キロ以上沖の公海上での操業をしております。公海上での操業でありますから、これに対するルールというか、制限というのは全く課されていなくて、自由放題に捕りたい放題に、あるいはいろんな漁具を使ってやっているのが現状であります。
そういう事実は、私は度々カツオ、マグロで言いましたが、あの漁法でやっていくというと、捕り続けるというと、遅かれ早かれサンマの資源の枯渇、これがやってくるわけでありまして、これが心配されて、先頃、北太平洋漁業
委員会ができた背景であると考えます。
したがって、この公海上でのサンマの漁獲とか操業法とか、あるいは、何というんでしょうか、漁網とか、あるいは船の総トン数とか、そういうものを国際社会の中で制限する中でやっていかないというと、さっき言ったように、サンマの資源の枯渇は間もなくやってくると、こういうふうに言っても言い過ぎではないと思います。
サンマといえば、林
大臣もお好きだと聞きましたけど、私たち
日本人の食生活には欠かすことのできない、実に庶民の食文化の
一つであります。庶民の味として古くから目黒のサンマが言われておりましたし、海洋たんぱくの摂取源の
一つであるわけであります。したがって、これはなくてはならない、まさに健康食品そのものであると私は理解しております。
そのサンマが、毎年漁獲が減少をしておると。その結果、つまり市場では供給が少ないわけですから、いよいよ値段が上がり、高級魚となって庶民の食卓から消えていくんではないかというような危惧さえされているわけであります。
私たち
日本は、海洋国
日本として、この海洋生物の
資源管理は私たちにとって最も重要な政策の
一つだと、こういうふうに認識しているのであります。したがって、国際社会の中にあって
日本が果たせる役割も、これまた重にして大であるというような認識も同時にするわけでございます。
サンマの生態を少し
資料で見ますというと、サンマは、
日本の西太平洋で産卵、ふ化されて、それからずっと公海上に出て回遊しながら北上し、千島列島辺りでUターンをするんだそうですね。Uターンをしてロシアや
日本の二百海里水域に入ってくるということですから、太平洋を左回りに行くんです。運動会回りですね。左回りに行ってロシアや
日本に届く。したがって、公海上で操業する台湾や韓国や中国、この国のサンマ漁の人たちが、漁民がつまり先取りをしてしまう。しかも、大量に先取りするということから、
日本沿岸、ロシア沿岸の沿岸漁業の漁獲が減ってくるということで、今大変問題化されているわけであります。
そういうことも含めて聞いていきたいんでございますが、いわゆるこの
状況を打開するにはどういうことをやればよいのか。それは、サンマがカツオ、マグロとも等しく、サンマの生命の、命の連鎖というか、魚、海洋生物の生命の連鎖は、これは人間がコントロールしていないんですね、今のところ。全て自然のまま、自然の生態系の中で命の連鎖が行われて、私たちに食料として供給されているということから見るというと、ここは、きちっとやっぱり我々人間の力で、管理能力でもってその資源を枯渇をさせないように育み、育てて、そして食卓へというサイクルをきちっと守っていかなければこの資源はいつか枯渇をする、つまり資源は有限であるということだと考えておりまして、ここはしっかりと国は対応していかなきゃならない、こういうふうに思っておりますが、まずは、具体的な質問に入る前に、
大臣に所見を賜りたいと思います。