○平木大作君 公明党の平木大作でございます。
もう一月以上この
委員会の開催が間が空きまして、何か本当に久しぶりにここに立ったなという思いがいたします。いよいよ今週からはこの
農林水産に関する
調査もここ参議院が本舞台になるということでございますし、今国会の会期はもう一旦、当初の会期は終わっているわけでありますけれども、今日からまた新たに始まったという、そういう清新な気持ちでこれから
質問にまた臨ませていただきたいと思いますので、よろしく
お願いいたします。
これだけ期間空きました。空いている間、逆に私たちもたくさん時間をいただきましたので、いろいろ農業の現場ですとか生産者の皆様とお話しする機会もつくらせていただきました。
今日の
質問は、先日お伺いをいたしました千葉県内、これは富津市を
中心に活動している農業生産法人の皆様といろいろ
意見交換をさせていただいたんですが、そのときにいただいた着想ですとかお声、そういったものを
中心に今日はちょっと
政府の考えをお伺いしていきたいというふうに思っております。
まず、この農業生産法人について御紹介させていただきたいんですが、この法人は十四名ぐらいの基本的に若手の農業者だけでつくっている生産法人でございます。実は、それぞれお一人お一人は、例えば稲作農家であったりメロンの農家であったりトマトであったり、お一人お一人がそもそも自分の家がちゃんと農業として自立している、そういう方たちが若手の方が集まって、作業受託を
目的として営農集団を四年前に結成して、今は農業生産法人としていろいろ
地域の課題にも取り組んでいるという、こういう方たちでございました。
この若手の方たちが結束していろいろ取り組むようになったきっかけというのが、
地域の皆さんから、とにかく最近耕作放棄地が増えて、例えばそこが野生鳥獣、ハクビシンですとかそういったもののすみかになってしまって、最近農地が被害を受けるようになった、あるいは見た目も良くなくなったと、こういう声を受けて、じゃ何とか
地域で育った我々で解決してみようじゃないか、こういうことで、耕作放棄地の再生ですとか、そういったものにも取り組んで今いらっしゃるということでございました。
これまでにおよそ十ヘクタール、遊休農地も再生して、今、飼料用米ですとかそういったものの耕作にも取り組んでいるということでございます。また、先日、雪害ですとか、ああいったときにも、パイプハウス、
地域中がとにかく倒れてしまったので、じゃ自分たちで直そうということで、全部自力で作業受託をして直して回ったと。
地域をとにかく再生したいという思いで集まっている皆様でございました。
この方たちといろいろお話をさせていただいて私も刺激を受けたんですけれども、やっぱりいろいろな特徴があるなということを改めて実感しました。まず最初に感じた特徴は、これ当たり前なんですけれども、この農業生産法人の若手の農業者の皆さんというのは、基本的に周りの、
地域の農家の皆さんはもとより、市の農政課の皆さんですとかあるいはJAの皆さんと本当によく連携しているんですね。何か新しいことをやろうというたびに必ずみんなで集まって、例えば行政から何か支援をもらえないか、あるいはJAとして何か
協力することはできないかということを本当に三者が集まってしっかりと議論している。
ですから、この農業生産法人が作業受託したもの、例えば集金はJAの方たちが代行して行われていたり、あるいは、全国のすしチェーン店がいわゆるお客様の刈り入れ体験イベント、こういうのの場所を探していたというのをJAの方たちが探してきて、その生産法人と結び付けている、そういう形で本当に
協力関係がうまくできているということでございました。
ただ、じゃ、いよいよ本題なんですけれども、この青年農業者の皆さんに、ところで、今、課題として感じていること、何か御要望はありますかということをお伺いしましたら、実はイの一番にいただいたその御要望というのが、耕作放棄地に対する課税強化をしっかりしてくださいということを実は言われました。ちょっと私も意外な感じがしました。
これ、結局のところ、ちょうどお伺いした当日というのが、
規制改革
会議でまさに遊休農地に課税強化したらどうだという話があった、報道が出た、その翌日か何かでありましたので、その記事を受けてということも多分にあったと思うんですが、結局、この若手農業者の皆さんというのは、
地域の課題に基本的には顔が見える範囲で一生懸命取り組んでいるわけですね。JAの皆さんですとか
地域の農家の皆さんに、あそこ空いちゃっているけれども誰の持ち物かな、行ってみて、ちょっと貸してもらえないか聞いてみるわと、こういう形で一軒一軒、実はその
地域の中で
協力し合える範囲で遊休農地を何とか再生したいという思いで歩いているんだけれども、それには限界があるということをやっぱり基本的にこの要望の中ではおっしゃっていただいたというふうに思っております。
その意味で、この課税強化というのは、まあ劇薬的なところもありますし、当然財産権の問題ですとか、あるいは
実効性としてどうなのかと。そもそもその
地域にいらっしゃらない方だったりするということもあって、ちゃんと検討するんであれば慎重に検討しなければいけないところだと思うんですが、やっぱり現在、土地持ちの非農家の方が大変増えている、あるいは農地がいわゆるもう亡くなった方の名義のままで登記されたような
状況で放置されていると、こういうことが実際に
指摘されているわけであります。
こういうものを受けて、やはり
政府としても何か、例えば遊休農地のいわゆる棚卸し、権利者が誰なのかもう一回しっかりと
確認し直す作業ですとか、登記
制度の在り方を再検討するですとか、そういったことを様々取り組む必要がやっぱり今あるんじゃないかなと思うんですが、この点について、今日、まず、法務省にも来ていただいておりますので、御見解をお伺いしたいと思います。