○平木大作君 本当に、
現場の
皆さんの不安の声といっても私やっぱりいろいろあるなということをこれまでいろいろお
伺いする中で感じました。当然、海外からいろんな産品が入ってくることで
自分たちのものはどうなっちゃうんだろう、大変になるなという、ある意味守りの観点からの不安の声というものも当然ありますし、一方で、今回のが、これ、じゃ自分はもし外に
攻めていこうとしたらどういうことができるんだろうとか、そういういわゆる
攻めの観点で、でもやっぱり、じゃどこに持っていったらいいのかとか、どうやって販路を開拓しろと海外で言うんだ、国内でも難しいのにという、やっぱりどちらかというと
攻めの観点で結局将来が見えないから不安という声、不安と言ってもやっぱりいろんな角度があるんだなというふうに思っております。
結局、多様な
生産者の不安、これをしっかり払拭する、そのために本気で向き合おうと思ったときには、当然最初はまずいろんな地点にキャラバンでお
伺いしていただいて説明していただく、とっても大事なことであると思うんですが、やはりそこに集まってくる方というのは極めて限られた方たちでありますので、この個々の対応というのは是非これからも更に強く力を入れていただきたいと思うんですね。
この点、私もとにかく一番大事な点がこれではないかなと。
現場の
皆さんの声をどれだけ吸い上げて、どれだけ個々に相談にしっかり応えていくのか、相談に乗っていくのか、これができるかどうかがやっぱり今後、この新しい
農政が成功する
一つの鍵だなというふうに思っておりまして、先日、この
質問にも関連して、農水省、いろいろ一緒に
議論させていただいた。そのときに、今御答弁いただいたような地方参事官というのがやっぱりこれから鍵ですよということをおっしゃっていただいて、改めて、あっ、そういえばこれ、さきの通常
国会でやったんだったなということを
思い出しました。
この十月の一日から地方参事官は各県にいるわけですね、全国で五十人。確かにそうだという
思いで、私もそのちょっとヒントをいただいて、実際に千葉県の
森山地方参事官、連携取らせていただいて、今どういう状況ですかというのをお
伺いしました。お
伺いしましたら、大体千葉県の場合でいくと、地方参事官の
チームが大体二十人ぐらい、この二十人でまさに市町村担当分けをして、今各地歩いていますと。いろんなお声ないですかというのも含めて聞いたりして歩いていますよということで、大変頼もしいお答えをいただいたんですが、じゃ
TPPについて何かいろいろお問合せってやっぱり来るんですかと聞いたら、正直あんまりないですと。こちらから言うと、ああ、どうなるんだろう、具体策が来たら教えてねと言われるんだけれども、なかなか実は
TPPに関してはあんまり聞かないねということでありまして、今実際に寄せられている声だとかこの参事官の活動がどうなっているかというと、やっぱり
政府の今、施策、補助金の在り方だとか
政策を説明する、向こうからも、それ何とかうちで付かないかという要望を受けるという、どちらかというとやっぱりこういうやり取りにとどまってしまっているのかな。
この地方参事官という
制度を我々が
議論したときに何を話していたかというと、まさに
現場にしっかり伝える、それから、
現場の声をしっかりくみ上げるということと同時に、
現場と相談して
課題を一緒になって
解決するんだということがあったはずなんですね。やっぱりここを、機能をしっかりこの参事官、
制度として作りましたから、発揮していただけるかどうかというのがやっぱり最大の鍵であるというふうに思っております。
その意味では、まだ発足して二か月しか活動していませんので、当然今一生懸命動いていてもなかなかまだ
現場に浸透しておりません。単協の例えば組合長さんとかは、ああ、何かよく来てくれるみたいな話でだんだんだんだん顔が通じていっているわけですけれども、じゃ
現場の
皆さんが、これどうしようと、
農政のお困り事を相談しようというときにすぐ、じゃ参事官に聞いてみようといって電話をするかというと、やっぱりまだまだそこまで浸透していない。
是非これは
政府を挙げて、この地方参事官にもっともっと
皆さんの
現場の声上げていただく、また相談に乗って、今のある意味
政府の施策じゃ
解決できないかもしれないけれども、一緒になって腕組みして考えましょうと、是非そういう体制を取っていただきたいし、もっともっとアナウンスしていただきたいというふうに思っております。
そして、大事なことは、この二十人の体制で今は回っているということで、私がお
伺いした限りでは今のところスタッフが足りないとか何がないということはないよということでありましたけれども、やはりこれを実際に、じゃ、地方参事官に声上げてくださいと言ったら、これパンクしてしまったりということも当然考えられるわけでありまして、そういうときにしっかり、これ今キャパが足りているのかとか、あるいはどんな声が実際に来ているのか、
解決できないけれどもどんな声が寄せられたのか、こういうところも是非これ本省としてしっかりバックアップしていただきたいと
思います。人数足りないとか予算が足りないとかいうことであれば、我々やっぱりこれ
全力で応援しなきゃいけないなということを改めて今思っておりますので、どうぞよろしく
お願いいたします。
ちょっと長くなりましたが、次に、ちょっともう少し細かい
品目のレベルで今度はお話をお
伺いしたいと思っています。
今日午前中もお米についてはいろいろ
議論があったわけでありますが、ともするとこの守りの部分だけが強調されるわけでありますけれども、今回お米に関しては
攻めの部分もやっぱりあったなというふうに思っております。
結論として、
日本から
輸出しようと思うときに、これ最終的にはほとんどの国で今回の
TPPの対象国に関しては
関税が
撤廃されるということでございます。メキシコは二〇%の
関税が十年で
撤廃、マレーシアは四〇%が十一年、そしてベトナムは二二・五%が即時
撤廃ということで、
関税だけ見ていると大分ハッピーな感じもするんですが、当然これは、指摘しておかなきゃいけないのは、
日本からのお米の
輸出がなかなかまだそんなに量がないというのは、主な原因が別に
関税障壁が高いからということではないということでありまして、これからやはり戦略的にこのお米の
輸出をもっとしっかり増やしていこうということであれば、当然これ基本に立ち返って、じゃ、これ今まさに国内で行われているのと同じようにどこにこういう需要があるんだろうか、あるいはどうやってその
地域地域に合った需要というのを開拓していくんだろうかと、やっぱりこういう活動がどうしても避けて通れないのかなというふうに思っております。
今でもこのお米というのは大変厳しい
経営を強いられているわけでありますけれども、頑張っているお米
農家へ行って今どんなお米作っているんですかと聞いたときに、この辺りは大体コシヒカリだよ、みんなという答えではやっぱりなかなか今厳しくなっているわけですね。
実際に、じゃ、工夫されている方の
一つの例でありますけれども、カレーライスとか牛丼用にお米をとにかく特化して作っていますという方は、つゆだくにしてもべちゃべちゃしない、みつひかりだとかそらゆきだとかそういう品種作っていると。おにぎりとかお弁当用には冷めても硬くならない、そういうみずほの輝き。回転ずしは、ちょっと硬くてほぐれやすい、あっさりしている、こういう笑みの絆。リゾット用というのもあるようでして、大粒で粘りが少ない、煮崩れしないという和みリゾットというお米があると。これ、
一つだけじゃなくて、いろんなものをある意味こうやって需要に合わせて作りながら複数並行して作るので、収穫期が重ならなかったりしてより効率も高まると。こういう
取組を意欲的な
農家の
皆さんやっていらっしゃる、本当に頭が下がる
思いなんですが。
これ海外に目を転じたときに同じことが多かれ少なかれやっぱり必要なわけでございます。特に海外の場合は、食文化の、食習慣も違う中で、じゃ
日本にある今お米のどれが本当に一番フィットするんだろうかとか、食べ方ってやっぱりちょっと
日本とは違うんだろうかとか、そういうことも含めてお米作っていかなきゃいけないというわけであります。
そこでお
伺いしたいわけですが、この米の
輸出促進、今後は海外市場における例えば食味
評価の違いとか粘り気とか食感の好みだとか、いわゆる海外で売れるお米ってどんなものなのか、こういう情報提供こそ本当必要だと思っていますし、
輸出にそもそも適した品種って、この
地域だとこれですよ、こういう形のアドバイスだったりというものがやっぱり必要かと思うんですが、この点について、お米の
攻めの
政策、
政府としてどんな
取組をされるのか、お
伺いしたいと
思います。