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上月良祐君 ありがとうございます。大変重要な
仕組みだと思っております。
前回も申し上げましたけれども、このような
特区というのは、
指定も重要なんです。そして、大体一年かそこらは何となく勢いがあるんです。しかし、その後すぐに何か
フォローが十分にうまくいかなくなって、そしてまたその頃になると次の
制度が何かできてくると。そして、その
制度の方にみんなの注目が行って、そこがどこが
指定されるんだということになって、そしてその前の
制度のところの
フォローが十分でないと。
指定のお祭り騒ぎと祭りの後が交互にやってくる、それをやっている限り結果というのは出ないんだと、
成果は絶対出ないんだと私は思っております。
特区制度というのが始まってもう二十数年になります。どんな
制度があったのか、どんな
成果があったのかなというふうに思ったときに、
日本の
成長に小さな例えば成功というのはあったんだと思いますけれども、これで
日本の
成長が少しでも後押しできたというようなものがどれぐらいあったのかなと。そういうふうになっていくように、今回の
特区は
国家の
特区ですから、
是非とも
お願いをいたしたい、国が
リーダーシップを取ってやっていただきたいと思っております。
岩盤規制という言葉につきましては、必ずしも余り好きではないんですけれども、いわゆる
岩盤規制というものについては、長年残ってきたのはやはりそれなりの理由があるからなんではないかと私は思っておるんですが、そうはいっても、今回それを
緩和していくということも必要であるというような話があります。
これを、何で今回それを
緩和なり突破なりしないといけないのか、そして、それがじゃこの
国家特区でどれぐらい突破できてきたのか。始まったばかりですからこれからだということなのかもしれませんけれども、あくまでそういった
規制を
緩和するとか突破するというのは
手段ですから、それが
目的じゃないんで、何のためにやるのかということを
意識してやっていただきたいと思うんです。
それで、ちょっと私が気になっている例もあるんですが、時間の関係もあるので、ちょっとこれは時間があったら後で
内田室長にお
伺いをしたいと。ちょっと後から、済みません、聞きたいことがいっぱいあるものですから、後からもし時間があればお聞きしたいと思います。
次に、近
未来実証特区と言われている
地方創生特区ですね、それの一類型であります近
未来実証特区と俗に言われているものについてちょっとお
伺いをしたいと思います。
先ほど申しましたけれども、
地域指定は大変重要ですけれども、それ以上に、その
フォローをしていってきちんと育てていくというんでしょうか、単に育てていくといっても、
叱咤激励もしながら結果が出るように育てていくということが大変重要だと思っております。
オリンピック選手もそうだと思うんですが、一人でおまえ頑張ってやれというだけで金メダル取れる人なんかいませんので、きちんとコーチが付いたり
支援があったり、
国レベルでも
ナショナルトレーニングセンターみたいなものがあったり、いろんな環境が整った上に本人の
努力というものがあるんだと思っております。
総合特区で
国際戦略総合特区というのがあります。
指定されて約三年半ぐらいになります。私の地元にも
つくばというのがあって、
自分も県にいたときにこの
指定に随分一生懸命関わりました。前政権の下ではありましたけれども、私はいい
制度だと思っております。三年半というのは大変長いようですけれども、やってみると非常に短いというのが実感でもあります。
私は、
地方創生特区と本当に言うのであれば、先ほど
室長が、
内田さんがおっしゃったように、この
国際戦略総合特区というのは
地方の力を結集してやるんだと、主導が
地方なんだというところが
国家特区とまたちょっと違うところだと私は思っておりまして、
地方創生をもし
本気でやるのであれば、ここをもう三年半やっているところがあるわけです、濃淡あるのかもしれませんが、あるわけですから、そういった
特区を後押しするということこそ本当の
地方創生になるんだと私は思っております。
もちろん
単発の
規制緩和ではありますけれども、
構造改革特区を応援してあげることも大変重要だとは思いますけれども、
総合的にやっている、まさに
地域が
地域を挙げてやっているわけです。人も金も入れれば、そういう
地域が
本気でやるんだったら国も
本気で応援しようということで始まった
特区をもう三年半もやっているわけですから、新たな
地方創生特区を
指定することも大変重要ですよ、しかし、そういった過去に
指定したものをきちんと
フォローしていって育てるということも
是非やっていただく、それこそが本当は
地方創生にも資するものじゃないかというふうに私は思っております。
努力しているところを応援するという
意味でございます。
それで、今、近
未来実証特区と言われる
地方創生特区の二次
指定ということになるんでしょうか、それについては今検討の作業やっておられるというふうに聞いておりますけれども、ちょっとこういうことを
是非頭に置いていただきたいなと思っておりまして、これは
大臣にお聞きしたいと思うんですが、例えばド
ローンのこととか
移動支援の
ロボットとかいろいろあります。こういった
規制緩和というのは、あるいは
実証というのは、
単発でやるというのも重要なんですけれども、例えば、無人の運転と
移動支援ロボットが
横断歩道で交錯するような場面とか、あるいは
サイバーダインのHALみたいなものが
保険適用されるというときに、
医療とか
福祉みたいな
部分とか
介護ですね、そういったものが、今はどっちかというと
部分最適みたいに
保険適用がされているところを
総合的に見るような、要するに、各
業界業界の
単発の
規制緩和、
規制の
緩和の
実証ではなくて、
業際的な
部分というのがこれからはどんどん増えてくるんだと思うんです。
規制緩和の
実証をしようとする
会社とか、何というんですか、
主体側から見て近
未来の
技術を
実証する場が魅力あるものになるかどうかというのは、もちろん
単発のであるというのもありますけれども、いろんな
業際に関わるようなものを
総合的にやっている
場所なのかどうかというのは大変重要だというふうに思っております。
私は、
自分のところに
つくばがありますから
つくばのことを言いますけれども、ほかにもそういうところはあるのかもしれません。しかし、例えば
つくばというところは、今まで
モビリティー特区ということでセグウェイというのの先駆けて
移動の
特区をつくってきて、今回、全国展開されることになったんですね。これは
全国レベルのものにもいろいろ取り上げられておりますけれども、町の
住民の
意識も大変重要でして、新しいものに大変寛容なところというんでしょうか、新しいものをやってみようじゃないかというところでもあります。この
住民の
意識ということも大変重要だというふうに
サイバーダインの
山海先生からも私お聞きしたことがあります。新しいことをやろうというときに、町全体がそういったものを受け止めるような気持ちになってくれるところなのかどうなのかは大変重要だということもお聞きをいたしました。そういった、何というんでしょうか、今までやってきた経験、それから町の持つ元々の気質というんでしょうか、そういったもの。
それから、
事ロボットに関しては
世界で一個の
施設が
つくばにはあるんですね。それは
生活支援ロボットの
安全検証センターと、
安全検証センターというふうにいつも言っておりますけれども、そういったところがあって、これは
世界で
一つしかないんです。
生活支援ロボットの
安全認証をする
施設です。
産総研が中心になって造ったところがありまして、ISOの13482、これは
介護ですね、そっち、
福祉とか
介護の方の
基準がありますが、その
基準は
日本発なんです。その
基準を作るときに最大の中核的な役割を果たした、その
センターがまさにあるんですね。
世界標準を取るというのはこれからの
日本の
発展の中ですごく重要なことだというふうに思っておりますけれども、まさにそういうことをやった
センターもあるわけです。
そういったものが集積している、
単発の
規制緩和の
実証をするところじゃなくて、町全体がそういうふうになっているというところをつくることが、
世界中から
吸引力を持つ、
日本の
成長、
発展のためにそういう
場所をつくるということが大変重要で、それこそが
国家の
特区だと思うんです。そして、それが
地方の
創生にもつながっていくんだというふうに思っています。
もちろん、どこかの町で
規制緩和をしていくということで
地方創生特区となるのは、それはもちろんいいんですけれども、やっぱり
世界中から
吸引力があるような、
実証実験をやってみたいという
会社から見て魅力があるような、町全体、町がそういうふうになっていくというようなところをつくれるかどうか、そういったことこそが大変重要だと思っておりまして、そういう
意味で、近
未来実証特区につきまして、これからそういった要素を
是非勘案して
指定をしていただきたいし、
国家特区だからそれぐらいのインパクトがあるようなものを育てていってほしいというふうに思っておりますが、これからどんな、今はまだ作業中だと聞いておるんですけれども、どんなふうになっていくのか、あるいは
指定に当たってのお考え、そういったことにつきまして
大臣のお考えをお聞きしたいと思います。