○山下芳生君 御丁寧にありがとうございました。
もう今のような
議論があって、私もその
規制改革会議のヒアリングをちょっと見せていただきましたけれども、例えばこういう
意見がありますよ。
ダンスは人間の本能、根源的な喜びの表現である、
ダンス文化が普及している国々を見ても
ダンスが青少年の健全な育成を阻害しているとは言えないのではないか。もう当たり前の話でありまして、そういう
議論を通じて今
規制改革会議の結論が出、
警察庁の今度の法
改正の
一つの大本になったということなんですが、
ダンスが
風俗を乱すというのはもう時代遅れで根拠がないということでありまして、若者から高齢者まで健全な文化、あるいは交流、あるいはスポーツとしてもう位置付けられている、息づいているということだと思います。
もう
一つ、私、この
ダンス文化を発展させようという先ほど
小坂議員からの運動もありました。それから、大阪の
クラブが摘発されたことによって、いろんな
文化人も
ダンス文化を守ろうという大きな運動が起こった。その中で、
ダンスは
規制されるべきじゃないということが明らかになったことと、もう
一つ、
クラブという
場所の持つ意義というものも随分社会的に認知されるようになったのではないかと思います。
私も、行ったことないので、この
質疑に先立ちまして先週末、京都の老舗
クラブM、それから一番大きな
クラブW、行ってまいりました。
そこで、老舗の
クラブMの経営者の方はこう言っておられました。若者が純粋に音楽が好きで好きでたまらない、そういう人たちが、同じ趣味を持つ人たちがやってきて、共に楽しい時間を過ごすのがこの
クラブMだとおっしゃっていましたね。それが、毎日の勉強あるいは仕事の疲れを、ここで仲間と出会うことによって、その時間を過ごすことによって元気になって、また明日から頑張ろうと、これが私たちの
場所なんですと、こうおっしゃっておられました。これ非常に大事な
場所なんだなと思いました。
それからもう
一つ、私がその
クラブの経営者の方に話を聞いて感じたのは、この
クラブという
場所は単に
ダンスを踊っている
場所ではないなと。新しい文化が生まれてくる
場所、要するに新しい文化を発現させるというか、インキュベーターのような機能を持っているのが
クラブだなというふうに感じたわけです。
例えば、この老舗M、オーナーの方が私にこのスマホの動画を見せて聞かせてくれました、ここでどんなことがやられているか。非常にちっちゃいんですよね、Mさんは。もう数十人入れば満席、満杯ぐらいなところなんですけれども、そこで二十五周年
イベントが昨日ありました、こんなことをやりましたと。アメリカのギタリストを、物すごいテクニシャンなんですけれども、その美しいメロディーの途中にギーッとこう何か騒音、雑音のようなものが、でもこれが全体としては非常に心地よいものになるんだと。これは、まだメジャーにはなっていない。しかし、それを聴くためにやっぱり数十人集まって、若い人だけじゃなくて五十代、六十代の人も来てそれをずっと楽しんでいると、立ちっ放しで。こういうものが生まれる
場所なんだと。
決してメジャーではないけれども、実験的にそういう文化を発信して、それが受け入れられれば、それがやがて大きくなっていく。こういう
クラブから、例えばプロジェクションマッピングなどという、今、私、大阪ですけど、USJなんかに行きますと、クリスマスのときにもう本当にたくさんの人を楽しませている、ああいう技術、テクニックも
クラブから生まれたということを聞きました。
それからもう
一つ、一番大きな京都のWという
クラブも、やっぱりここから大きな舞台に出ていく芸術家、アーティストが生まれたというんですよ。例えば、光をどうやって操作して操って盛り上げるか、ここでやってみて大きな
イベントを演出するような芸術家になった人も実際いますという
お話でした。音楽というコンテンツを核にして、いかに楽しんでもらう空間と時間をつくるか、その全体が僕たちの文化、カルチャーなんだという発言に、これはなるほど、いたく納得することができました。
そこで、
規制改革会議等でもこの
クラブ文化について
議論されたと思いますが、いかがでしょうか。