○平野達男君
一つはやっぱり、
地方から都市への流入というのがなぜ止まらなかったのかということについては、これはもう少ししっかりとした検討が私は必要ではないかというふうに思っています。
ちょっと時間がありませんので、次の、今の
石破大臣の言われた
人口減少ということにちょっと触れさせていただきますけれ
ども、その
人口減少対策というのは、やっぱり私は三つの観点があるんだろうと思うんです。
一つはやっぱり
石破大臣が今言われましたけれ
ども、少子化
対策というのがあると思います。かつては二・〇九、合計特殊
出生率、今二・〇七と言っていますが、その二・〇七を下回りますと
人口減少が起こるというふうに言われています。
御案内のとおり、一九七五年、一九七五年だったというふうに記憶していますが、もうそのときから二・〇九、約二・〇をずっと下回りまして、四十年近くずうっと下回り続けているわけです。一番低いところでは一・二六になりまして、今一・四一ぐらいでしょうか、若干回復しましたけれ
ども。
この四十数年間の中に二・〇七を下回っているという構図がずっと続いていますから、
人口構造の中に
人口減少というのはもう完全にビルトインされています。実際に
人口減少が始まったのは二〇一〇年ぐらいだったと思います、
全国的には。それは、
日本はその間、長寿社会になりましたから、二・〇九を割ってから実際に
人口減少が起こるまでにはタイムラグがありました。ただ、恐らく
地方ではもっと早い段階から
人口減少が始まっていると思います。
一つ大事なのは、どうしても、この一・四一ですけれ
ども、どこかで二・〇七まで戻さなくちゃなりません。そうでなければどんどんどんどん人が減り続けていますから。これは国家的な
課題であるというのはもう間違いないと思います。
それからもう
一つは、やっぱり、繰り返しになりますけれ
ども、
東京もこれから高齢化が進むという、その前に、高齢化の前に、二つ目は、そういう少子化
対策をやったとして、これは
予算委員会でも申し上げましたけれ
ども、来年に二・〇七に仮に回復したとしても、これはもうあり得ない話なんですけれ
ども、
人口減少は止まらないということです。これから三十年、四十年、五十年、ずっと
人口は減り続けるということでして、特に田舎というのは、繰り返しになりますけれ
ども、その状況の中に入っている。その
人口減少の中でどういう
地域づくりをしていくかということについては、これは本当に、ある意味では試行錯誤でやっていくしかない世界なんだろうと思います。
だから、少子化
対策をして、そして
人口減少の中でどういう
地域対策をしていくか。若者の流入
人口を増やすとか交流
人口を増やします、これ大事です。大事ですが、三千の
市町村の中で既に
人口減少が始まっている中で、例えば新しい若者のIターンで年間何人来ますかということですね。来てもらえますと、これは象徴的な意味がありますから大変活気付きます。だから、これは反対しません、やらなくちゃなりません。ただ、やっても
人口減少そのものについてのこれは
歯止めは掛からないんです。
これも
予算委員会で申し上げましたけれ
ども、首長さんは、まあ被災地もそうなんですけれ
ども、おらほの村のところは人が減っていくということは、なかなか今の中では言えないんですね。それを言った途端に、何で人が減るのを、何でそんなことを認めてしまうんだということで、頭の中で分かっていても、例えば選挙のときでも様々な村長としての、町長としての方針を示すときに、私の村はこれから急激な
人口減少をしていきますということはなかなか言えない。言えないんだけど、実際にそれを前提とした
地域づくりを進めなくちゃならないというのはもう待ったなしなんです。
だから私、
地域創生の中の
一つの大きな柱は、
是非お願いしたいと思うのは、人が減るというのはどこでも恥ずかしいことじゃないと、これは
日本全体の中でビルトインされたということだと。それを
地域の中で、町の中で、町レベルで、
市町村レベルの中で首長さんも減るという前提でどういう町づくりをしていくか。どこだって減る具合には程度があると思います。そういうことも、環境づくりというか雰囲気づくりというのがやっぱり必要じゃないかと思います。人が減るところが、あそこの首長さんが駄目だとか
地域の
取組が足りないんだというんじゃなくて、この国の全体の中にもうビルトインされた構図だという中で、これはやむを得ないと。
その中でも、なおかつその
地域の中で、先ほど寺田
委員が言われましたけれ
ども、人づくりをする中で、
地域のものを生かしてやっていくということが大事だというような雰囲気を
是非つくっていくということをこの
地域創生の中での大きな柱に据えていただきたいと思いますし、そういった意味で私はこれは長い
取組になると思います。
長い
取組になって、多分試行錯誤の連続だと思いますけれ
ども、またちょっと長々と申し上げましたけど、
石破大臣の御
見解をちょっとお伺いしたいと思います。