○又市
征治君 私はそれは否定しないんですが、少しずれているんじゃないかなという思いがあるのは、賃金が十分に上がらない、格差がどんどん開いている、生活保護世帯がどんどん増えていくというこの現実と、次々に新製品を開発をしてその消費をあおるというのは、経済戦略としていかがなものかなと、こういう思いがするからであります。
そこで、もう一つお聞きしますが、また、
NHKの
平成二十七年度収支
予算等に付された
総務大臣の意見には、「我が国の経済成長の牽引力として期待される4K・8K等の先導的なサービスの推進」という表現が見られます。国の産業政策として国が
予算を計上するとか、あるいは民間企業が資本を投下して技術開発を進めるというのであれば、これはそれでいいんだろうと思うんですけれ
ども、しかし、
NHKは国民の支払う
受信料で賄われておるわけであって、その資金を使って日本経済の牽引力となるようにサービスを推進しろというのは、どうも私はこれはしっくりしない。いや、むしろ本末転倒じゃないのかと、こういう気がしないではありません。なぜ
NHKにこのことを求めるのかというのは、これは
大臣、もう少しお聞きをしたいと思うのが一つ。
そして、この
NHKの収支
予算と
事業計画を紹介した資料には、8Kに関連して、家庭でも臨場感を楽しめる大型で軽量なディスプレーの研究開発といった解説が付いた写真があの冊子に載っていますよね。この写真で見るような広いリビングに生活する視聴者はどれだけいるのか。随分と立派な家に、大邸宅に住んでおるような、そういう絵が載っているわけですが、このことを、
NHKはそういう国民の生活の実感というのを考えているのかということを少しは申し上げたいと思うんです。
確かに、私も8Kの画面、二回見させていただきました、
総務大臣室と
NHKをお訪ねしたときに。だから、すばらしいと思いますよ。そういう点でこれに反対するものじゃありません、もとより。当然これは進めたらいいと思いますが、一方で、視聴者が
NHKに一体何を望んでいるのかしっかり受け止めて、この分野で
NHKの役割についてやはり検討すべきではないのかというふうに思うわけでありまして、この点と、二つお聞きをしたい。
NHKにもお聞きをしたいと思います。