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上野通子君 ありがとうございます。
その様子によっては
激甚災害に
指定していただくということをとてもうれしく思いますが、
激甚災害の
指定は
災害調査で
被害総額を
把握することが前提となるため、
調査が遅れれば
復旧作業が遅れてしまうということになると思うんですね。
栃木県の場合、
県内でいまだに通行ができない
地域もあって
調査が難航しているのが
現状です。町や市も一生懸命やっているわけですが、この
調査を一日も早くするためにも、
調査の段階から国としても必要な
支援をしていただければと思いますので、
要望です、よろしく
お願いいたします。
今
大臣の方から有り難いお言葉をいただいたわけですが、
栃木県の
農業の
現状もちょっとお知らせしたいと思います。
資料の八と九を御覧ください。
これは
農業被害の写真です。特に、お米につきましては、
資料八でも分かりますが、本来でしたら
栃木県においては昨日までのシルバーウイークで稲刈りを予定していた
農家が大変多かったんです。その収穫目前の水田に泥水が流れ、収穫が台なしになってしまいました。私がお伺いした
被災地区では、土砂が
入り台なしになった田んぼの稲を涙を流しながら刈り取る老夫婦の姿が大変印象的でした。これまで多くの手間を掛けて、丹精込めて育ててきたお米が目の前で駄目になってしまった
農家の
皆様の無念さは計り知れないものがございます。
また、御存じのように、
栃木県といえばイチゴです。とちおとめを始め新種のスカイベリーも含め、四十七年間日本一の収穫量を続けてきたそのイチゴが、苗の定着時期に
浸水被害を受けて、冬のシーズンに向けて大切な時期に大打撃を受けることになりました。
イチゴの苗不足につきましては、隣にいらっしゃいます
熊谷先生の御
地元の宮城県からも全農みやぎの御協力や
関係者の努力により何とかめどが付いたんですが、しかしながら、
資料九にありますように、ハウスの倒壊、土砂の流入等により大きな
被害を受けたことから、私も直接話を伺ってきましたが、皆さんがおっしゃるには、苗を確保してもらうのは有り難いことだが、幾ら片付け作業をしても土砂が流れ込み、ごみや砂利が一面に広がっている、また、泥水でまるでどぶのような、油のような異臭が残っていてどうしたらよいか見当が付かない、こんな状態では、
農業をしたくてもまた苗を植えることはできないし、今年の生産は無理だということでした。
昨年の大雪
被害の際には
被災者向け経営体育成
支援事業が適用されまして、ハウスの撤去
費用も認めていただくような柔軟な
対応を講じていただいたんですが、今回の
災害に当たっては、もちろん同事業の適用はもちろんであるとは思うんですけれども、ハウスの撤去
費用とともに、土砂を取り除くための
費用についても認めていただくというような柔軟な
対策も講じていただきたいと思います。先ほど
農業については激甚の
指定をするということだったので、これは解消されるかなと思うんですが。
また、先ほど
岡田委員から、御
地元の
茨城県の常総市の
鬼怒川の
堤防、これが
決壊し、多くの
方々が家を失い、いまだに
避難生活を余儀なくされているというお話がありましたが、その上流には、
栃木県の
鬼怒川、そして
鬼怒川温泉がございます。先ほどの
資料六でも御覧いただきましたが、一部の
施設が浸水等により修繕あるいは休業状態にもあります。しかしながら、九月十八日には東武日光線が全線開通するなど、
道路、
鉄道共に
鬼怒川温泉へ向かうインフラは完全に
復旧しており、
災害による
影響は解消されました。でも、しかしながら、
鬼怒川という名前から危ないというイメージがどうしても先行してしまい、これから風評
被害が広がるのではないかと
関係者は大いに心配しているところでございます。
実際に、
鬼怒川・川治温泉旅館協同組合の統計によりますと、九月十日以降、九月三十日までの宿泊予約キャンセルが二万九千五百五十六人、十月以降も三千七百十四人のキャンセルが発生しているという
現状にあります。これは、既に風評
被害が発生していると言えなくもない
現状であるとも言えます。
東日本大震災のときにも風評
被害で大変観光客が減りましたが、やっと戻ってきた、やっと戻ってきたそのやさきに、またこのように風評
被害になるんじゃないかと
地元の人は大変おびえていますし、また、
地域経済に対しても大きなダメージが出るんではないかと私たちも心配しているところです。
さらに、
資料十を御覧ください。
国道百二十一号線を始め、
鬼怒川温泉より北部にも
栃木は温泉を抱えていまして、川治、湯西川、川俣温泉につながる
道路が大きな
被害を受け、シルバーウイーク中は通行が不可能な状態もありました。明日二十五日には片側交互通行などの緊急
措置がとられて通行は可能になる予定ですが、全線開通になるまでは相当な時間と
費用が掛かり、秋の行楽シーズンを迎え、日光市の観光産業にとってはまだまだダメージが強く続くんじゃないかと心配しているところです。
そこで、
政府に、今までの
農業、さらには観光等も含めて三点
質問させていただきたいと思います。
まずは、
農林水産省に
お尋ねいたします。
農作物の
被害についてですが、九月十八日現在、約十七億七千百万円の
被害が発生しています。また、家畜や魚介類、そしてハウスや
農業機械まで含めますと二十二億円を超え、さらに
農地や
農業用
施設まで含めると総額五十三億七千二百万円を超える
被害が発生しました。
そして、
農業県とも言われる
栃木県の主力産業が
農業でございます。このようなダメージを受けることは
栃木県の経済全体がダメージを受けることでもあるので、一日でも早い
復旧が求められています。
そこで、先ほど有り難いことを、いただきましたので、併せて、
被災農業者向け経営体育成
支援事業、これの適用も含めて、
農業関係被害においてどのような
復旧復興
支援を
考えているのか、お
考えをお伺いしたいと思います。
さらには、
国土交通省に
お尋ねします。
道路などインフラの
復旧に当たっては、最も重要なのは
スピード感だと思います。国としても、この連休中に日光市に
調査に入っていただいたと伺っておりますが、今後どのように
対応していくのか、お伺いさせていただきます。
最後に、観光庁に
お尋ねします。
既に風評
被害が発生しているとも言える
状況にありますが、この風評
被害についてどのような
対応を
考えているのか、併せてお伺いします。
よろしく
お願いします。