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江島潔君
人口が減少しつつある
地域では、なかなか本当にこの策を取りあぐねているというところがたくさんございます。
この
コンパクト・
プラス・
ネットワークというものの面的な、
一つの、これぐらいならそういう
エリアとして成立するだろうというような
数字の目安として三十万人というような
数字も挙げられているところでありますけれども、私の住む
山口県を
事例に取りますと、今現在、
山口県の中で一番大きな市が
下関市なんですが、
平成十七年に
合併したときに三十万人でございましたが、今、
合併をしましたが、現在では、十年たちまして二十七万人になっております。
合併の効果というものは、いろいろそういうまさに、この当時に、いろんな
機能を集約して
コンパクトにしていこう、そして、もちろんいろんな
ネットワークもつくっていこうということで取り組んできたところでありますけれども、なかなか
人口減少に歯止めが利くところではありません。
また、
一つの
自治体ですから、市の判断の中でいろいろな
ネットワーク化とかも取り組めるわけでありますけれども、これが、
山口県の例を取りますと、一番大きな
下関で二十七万で、そのほかは二十万人とか十万台の町がずっと点在をするという、ちょっと大きな町のない県の
一つでありますので、言ってみればどこにも一極集中というようなことが起こらないままに全体が
人口が減っているというような
現象でございます。これが例えば北海道とか福岡県とかでしたら、本当に政令市にはどんどん
人口が増えて
周辺がまた減るという、そういう
現象もあるんでしょうけれども、
山口県の場合にはもう全体的に
地盤沈下をしてしまっているということで、なかなかこれは難しいなと私も
市長時代もずっと感じておりましたし、また、今でも
山口県内の各
首長さん方とお話をすると、
人口減少に対する対策というのがなかなか手だてがないなと感じるところであります。
一方で、非常に、
山口県なんかもそうですが、有り難いなと思うのは、もう既に
新幹線が昭和四十八年に
開通をして、そして
高速道路も
開通を、山陽自動車道は
開通をしておりますので、軸が通っているということで、
新幹線での
移動というのは非常にこれは快適でございます。
先般、
広田委員長の御地元の
高知県に
視察に行かせていただきましたが、横の長さは同じぐらいなんですが、非常に
高知県の場合には
横移動というのは時間が掛かるなと。これは強く、やはり隅々に
整備新幹線やあるいは
高速道路網というものを
構築するということは非常に重要だなということも
視察を通じて感じたところでありますけれども、
山口県の場合には既に
新幹線が通っているということは、これは有り難いことであります。
ところが、現実にその
新幹線の駅、今
県内には五つあるんですが、全ての駅が
人口が減少し続けておりまして、そして、全ての駅と言ってもいいと
思いますが、駅前も疲弊をしているというのが現状でありまして、これは
新幹線の通っていない
地域からしたら、何ときちんと活用していないんだというお叱りを受けるかもしれませんが、もちろんそれぞれの
自治体、必死な努力をしているにもかかわらず、なかなかそれが形になって、あるいは成績になって出てこないところであります。
私が
是非提案を申し上げたいのは、もう既に
インフラ、基本的なこの
新幹線というような
インフラが整ったところの
自治体、先ほど申しましたように、みんな十万台のつながりでありまして、なかなか
単独で
地域の住民が満足できるような
施設があるところではありません。ところが、結んでいけば、例えば二市、三市が集まれば三十万人を超えるわけでありまして、なかなか今それが
自治体が越えるとつないでいくということが難しくなってくるわけでありますが、何らかの形で、
新幹線の駅というものに注目をして、そこの
周辺の一定の
エリアに何か特別な
取組を、
自治体だけに任せるのではない、国の
指導の下で言わば
連携をさせるということを、策を講じることを通じて
ネットワーク化というものができるのではないか、比較的スムーズにできるのではないかなというような
思いを持っております。
言わば
新幹線の「のぞみ」とかそういう大きな駅が、速い列車が止まらない駅というのがたくさんありまして、
山口県の場合には
一つも止まらない、若しくは止まっても
一つだけというような
状況でありますけれども、その止まらない、一番ゆっくり進む
各駅停車の
新幹線しか止まらない駅も、私はこれ
磨きようによっては大変に大きな宝になると信じておりますし、言わば
一つ一つを磨けばこれは真珠のネックレスのようにずっと数珠がつながるような、そういう
地域ができるんではないかと
思います。
ただ、そのためには、私が感じている限りでは、なかなか
単独自治体だけに任せて駅の再開発というものも限界がございます。少し大所高所からこの
新幹線の駅を活用した
コンパクトネットワークづくりというものができないだろうかというような
考えを持っておりますが、この点に関しまして御所見を聞かせていただければと
思います。