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牧山ひろえ君 民主党の
牧山ひろえです。よろしくお願いいたします。
本日の議題でありますいわゆる漏れた
年金問題、
日本年金機構から
年金加入者の氏名や基礎
年金番号など百二十五万件もの
個人情報が流
出した
事件につきまして質問をさせていただきたいと思います。
まず、
年金に関する
国民の関心は非常に高く、今回の
事件に起因する不安を一刻も早く払拭することが目下の政府の最大の責務だと思っております。にもかかわらず、
日本年金機構やそれを監督する政府そして
厚生労働省の取組は極めて不十分だと考えております。
先ほど大沼議員からお話がありましたように、この週末に、これは私の地元であります
神奈川県の
事件ですけれ
ども、今回の
年金機構の
情報流出に便乗した初の
電話詐欺被害も
報道されております。
情報流出の直接的
被害者だけではなく、
年金に加入している誰もが不利益を被る可能性がある点が特に問題なわけでございます。これから具体的に質問に入りますが、それを明らかにしてまいりたいと思います。
今回の
年金情報の漏えいにつきまして、真相を究明して二次
被害ですとか再発を
防止することが重要だと思います。ですので、害がある場合以外は
事件の
経緯や詳細について極力
情報の開示をするべきだと考えております。
厚労省や
日本年金機構に都合の悪い
情報が隠蔽されるようなことは決してあってはならないと思います。
私
たち民主党は、問題発覚の直後から漏れた
年金情報調査対策本部を設置し、ほぼ毎日、対策本部会議を開催し、そしてこの問題の全容解明と
再発防止、また
情報の悪用による犯罪
防止に取り組んでおります。そこでの会議で
厚労省や
日本年金機構からヒアリングなどを実施させていただいているんですけれ
ども、とにかく
情報がなかなか出てこないんですね。
出席者からの質問に対し、
捜査中なのでなどとまともに答えようとしていただけないんですね。我慢できなくなった民主党の議員から
警察の方に問合せがありました。
警察は
捜査に支障があるから公開するなと
年金機構に具体的に指示をしているんですかと民主党の議員が聞きましたところ、
警察側は、
捜査に具体的な支障がある
情報以外は
出していただいて構いませんと、はっきりと答えが返ってきているんですね。そうすると、今度は、
厚労省、
年金機構は、恐らく支障があると私
どもは判断しておりますとおっしゃるんです。
また、もう
一つ問題なのは、こちらの質問に対する答えがすぐに返ってこないということです。もちろん、本当にその場では答えられない内容もあるかと思いますけれ
ども、ほとんどの場合が一旦持ち帰って
厚労省や
年金機構の
内部で話を合わせて、すり合わせたストーリーがあるような印象を受けるんですが、一歩間違うと
国民の目からは隠蔽と見られかねない、つじつま合わせをしているんじゃないかと思ってしまうような
情報開示の仕方が目立ちます。
例えば、昨日の対策本部会議で明らかになったことなんですけれ
ども、当初の不正プログラムの解析結果について
報告を受け取った日付さえ教えてもらえませんでした。
報告の中身ならまだしも受領の日付ですよ、日付の
報告に何の支障があるのかなと思うんですけれ
ども。この
情報の開示状況は誰が決定しているのかという私の質問に対し、
機構だけの判断ではなく、
厚労省の政務三役、つまり、政府も関与した上で
情報の開示可否を決定している旨、回答を受けております。
情報公開を拒否する理由として
厚労省と
日本年金機構が挙げる根拠は、時間の経過とともに特徴が変化してきています。最初の頃は調整中という回答が多かったんですね。その後、次第に
捜査上の都合というふうにお答えになるケースが増えてきました。そして、最近よく使われるのが、
機構の
対応能力を公表することは
不正アクセスを助長するおそれがあり、
セキュリティー上問題があるというふうに理由が変わっていったわけで、最近よく使われるのがこの理由付けです。意図的とは言いませんけれ
ども、どんどん時系列的に、時間が経過しても
情報を公開しなくてもいい理由付けにシフトしていることが分かります。
また、当初は文書で回答をいただいていたんですけれ
ども、最近になって、時間が経過すればするほど文書を
出していただけなくなってきているんです。これらの非公表の理由のうち、
捜査上の都合、すなわち
不審メールの内容など、本来、犯人と
機構しか知り得ない
情報などの
捜査情報を公開することは、犯人特定などの
捜査に支障を来すおそれがあるということはある程度の範囲だったら分かるんですけれ
ども。
そこで質問なんですけれ
ども、
大臣にお聞きしたいと思います。よく私
たち国会議員が問合せを行い、答えていただけない内容がテレビや新聞等で出ていたりします。そして、その後でも正式な御回答は拒否されるケースが多いんですけれ
ども、これらの既にテレビや新聞に出ている
情報さえも教えていただけない。誰もが知っているような公知の
情報ということで、秘密にしなければいけない
捜査上の必要性も薄いはずじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。