○羽生田俊君 ありがとうございます。
先進
医療の今までの申請に対しては六か月という期間をもって調査をして、本当に効果、
安全性についてしっかりとした担保の下に行っていたということでございますけれ
ども、こういった長い期間、これは六週間以内というのが原則ということでございますので、先進
医療の方に出さずにこちらでやってしまおうかというふうに
考えるメーカーも出てくる危険があるということも
是非御
考慮をいただきたいというふうに思うわけでありますし、患者さんにとりましては、医師がこの治療は効くぞと言えば、ほとんど一〇〇%の患者さんは、じゃ
是非それをお願いしますよ、それにもサインしますよという形になるわけでございますから、私が立場として言うのは非常に言いづらい面でありますけれ
ども、医者の全てが善人というわけではありませんので、こういったことも起こり得るということは
是非頭に入れた状態で今後の、私が悪い医者というわけじゃないですよ、そういったことを
是非考慮に入れた上で制度設計もしていただきたいし、十分監視をしていただきたいというふうにお願いするわけです。
ありがとうございました。これはもう要望でございますので、その点、よろしくお願いいたします。
最後の
質問をさせていただきたいと思いますけれ
ども、今、
医療費適正化の中によく出てくる言葉に、
平均在院日数の減少ということが出てくるわけでございますけれ
ども、
医療費適正化ということで、在院日数を減らすことで本当に
医療費が抑制できるのかどうか、この辺を十分にお
考えいただいて、もしデータがあるならお示しをいただきたいというふうに思うわけでありますけれ
ども。
中医協で、以前、いわゆる在院日数を減らした場合に再診が増えた、再入院が増えたという結果が出ているんですね。これは明らかに出ているわけでございまして、早く退院をさせたために、しっかりと治らずに再入院をしたという患者さんが随分増えたということが結果として出ているわけでございますので、そういうことを含めて、在院日数をただただ減らせということが本当に
医療費の抑制効果になっているのかどうかということが非常に大変疑われるところでございます。
今、在院日数を減らすということが特定機能病院等々の条件になっているわけでございますので、病院とすると、まあこの辺で退院していただこうかということも
考えるわけでございますけれ
ども、そのときにはドレーンを付けたままとか点滴したまま、あるいは酸素吸入をしたままに退院をさせられるということが起こるわけでございまして、それが本当に適正な
医療なのかどうかということを大変危惧するわけでございます。
特に、アメリカなどは非常に入院日数が短い、在院日数が短い。これは理由がはっきりしている。入院費が高いからです。その代わりに病院の目の前にホテルがずらっとできているわけですよ。入院をしないでホテルに泊まって病院に通うわけです。これはもうアメリカの
実態はそうですから、そういったことによる在院日数の短縮に合わせて日本が同じことをやるべきなのかどうかということをもう一度
是非お
考えをいただきたいというふうに思うわけでございます。本当に患者さんのためになっているのかどうかということでお
考えをいただきたいというふうに思っております。
また、この在院日数というのは病気によっても随分違うはずであります。私、病院関係の方に、病気によって必要な在院日数というのがどれだけ違うのかというものを、それぞれの病気である程度出せるのではないかということで依頼をしたことがあるんですけれ
ども、残念ながらまだ出ておりませんが、それは病気によっても違いますし、手術をしたかしないか、あるいは手術の
状況、いわゆる病気の進行具合、それによって、手術の結果によって当然在院日数も違ってくるわけでございますし、手術をしなくても治療内容によって必ず在院日数というのは違ってくるわけで、同じ薬を使っても副作用が起きれば在院日数は長くなるわけですね。
それぞれ
状況が違う中で、単純に
平均在院日数ということで、本当にそういったものをいろいろなことへの指標として使うことが正しいのかどうかということを改めて根本的にお
考えをいただきたいというふうに思うわけでございまして、そういったものを、これから先も、
是非、こういった在院日数というものを続けて
考えるのであれば、どれだけの要素、条件があるのかということを
考えた上で、この辺を在院日数として使用するということをお
考えいただきたいというふうに思うわけでございまして、その辺につきまして、厚労省の御
意見をお聞かせいただければというふうに思います。